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【読んだ】傲慢と善良、と山椒の粉ほど小さい私

昨日、SNSで話題になっていた「傲慢と善良」を読んでみた。

「何が大切で、自分はどういうふうにしたいのか?」がはっきり見えている(しかも、それに向かって行動できる)人と、自分の欲しいものすら分からないのに自己愛が強い人。私はきっと圧倒的に後者だ。

自分が決めたことで後悔するのが恐ろしくて決断をなあなあにしてしまったこと、結構ある。
それでふがいない結果だったとしても、「自分で決めていない」という一点で環境とか外的要因のせいにできたりするんだよね。

「決められない」とは少し違うけれど、そして山椒の粉くらい粒感の小さい話になるけれど、賞味期限が数日過ぎた食材とかも「すぐ使う」でも「すぐ捨てる」でもなく、しばらくそのまま泳がせて絶対アウトな状態になるまで待ってしまう。これも、「まだ食べられた(かもしれない)のに捨てた」という後悔をしないための予防線なんだろう。

何がきっかけか忘れたけれど、夫に「(私は)得がしたい、じゃなくて、損したくない人だよね〜」と言われて「なるほど〜」とうなったことがある。(今思えば「なるほど」してる場合だったのか?)得したい、はまだアグレッシブな感じがするけど、損したくないってどちらかというと受け身。そしてきっと、何かや、誰かと比べてる。

そういう、今まで意識していなかった行動や思考の薄暗い部分。なかったことにしたい感情もろともをひっぱり出されていくような感覚。

それにしても「(本の中でいうと架の元彼女みたいに)自分の欲しいものが自分で分かっている」側の人がこの本を読んだらどう感じるんだろう。私からはそう見えている人にも「傲慢と善良」な部分があって、共感や自己嫌悪をしたりするんだろうか。

何はともあれ、子のお昼寝の合間に久しぶりに本が読めてうれしい。

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