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語学の目標設定は「理解力」に置き、その過程は「楽しんで」。

中国語の独学を始めて二年

2018年の年初に目標を立てました。中国語学習の開始する。中国語は全くの初めてでした。英語を長く勉強してきてひと段落着いたので、新しい言語を学ぼうと年始の誓いを立てたのです。「どうせなら日本のメディアで悪い話しか聞かない中国にしよう。」そう思いました。この偏った東アジアの御近所さんの評判から身を遠ざけて、自分の頭で中国を理解する。私が英語学習を通じて衝撃を受けた語学の真価を信じて、それをそのまま中国に当てはめました。

学習ノウハウは英語学習と同じでした。たくさん聞いてたくさん読む。インプットの最大化。そして、早めにスマホを使ってネイティブと話す機会を取り入れていこうと。

現状のレベル

テストのための勉強はつまらないけど、テストは自分のレベルを測る物差しになります。中国語にはHSK(汉语水平考试)と中国語検定という二つの試験があって、たぶんTOEICと英語検定みたいなものです。私は両方受けて、HSK5級と中国語検定2級に合格しています。

HSK5級と中国語検定3級は中国語を始めて半年で受かりました。これは、私が日本人で漢字が理解できるということによります。われわれ日本人は、中国語のリーディング(阅读)においてとてつもない有利さを持っています。私にとっては中国語検定2級が最初の壁になりました。いわゆる「語学中級の壁」というやつ。これを乗り越えるのに二年を要しました。

語学に「難しい」はない

私は、語学に「難しい」はないと思います。あるのは「時間」だけ。まだ聞き取れない、話せないとしたら、語学に投資した「時間」が足りないのです。もちろん上達速度に個人差はあるでしょうが、それには意味はありません。時間をかけて勉強をすれば必ず理解できるようになる。これは約束された未来です。

完ぺきはない

語学に完ぺきはありません。「中国人のように流暢に話す」という目標設定は人を選びます。つまり、その目標はなかなか達成されません。それでも挑戦し続けられる動機を持った人に合った目標です。

しかし、中にはいつまでもゴールが見えないことに焦り途中で棄権してしまう人もいるかもしれません。すでに述べたように、語学には時間が必要です。私が中国語の中級レベルに来るまでに二年かかりました。語学力の向上させる方法は一つで、「時間」をかけ続けることができるか、その一点にかかっています。「ネイティブのような完ぺきを目指す」というのが「ゴールがない」ということと同義だということを知らない人は、いつか動機のストックが枯渇してしまいます。

そういう意味で、完ぺきを目指さない方がいいと思うのです。

相手を理解することを目標にする

語学は学習者の内的世界を広げてくれます。中国語の勉強は中国や中国文化を理解するためのツールだと思っています。中国語学習をすることで中国旅がより楽しくなります。現地の人々とコミュニケーションができる。現地の人が集まる朝ごはん屋さんに行って朝ごはんを食べる。言語交換で日本語を学習する中国人とチャットをする。彼らの人間関係に対する価値観が垣間見れる。大学や就職や結婚などに関する圧力などを理解する。日本と似ているところもあるなと思う。毎日、中国のテレビや新聞をスマホで見れますから、彼らからの情報発信に耳と目を傾ける。物事の多方面からの理解が可能になります。春秋戦国時代をテーマにしたキングダムという漫画を読みだしたり、中国史を勉強しなおしたり。総じて、中国に対する理解力が高まります。

理解力を目標に置く良い所は達成感を感じやすい所です。ある人は「ネイティブのような流暢」を目標に置きます。しかし、その目標は大変高い。100点満点のテストで99点以上を取るようなものです。どれだけ頑張っても「まだまだ流暢ではない…」と落胆してしまいます。しかし、理解力というのは0点から積み上げていくものです。だんだんと理解力が増していきます。10点だった理解力が20点に上がる。この+10点で達成感を感じられます。もともと知らなかったことが分かるようになるのですから、進歩しかありません。落胆が無いのです。

過程を楽しむ

時間がかかるし、完ぺきが無いのですから、終わりがない。ゴールのないマラソンを走り続けるには、その過程を楽しむのがポイントになります。韓流スターとか、NBAの大ファンとか、そういうのが一番良いと思います。モチベーションがあれば、目の前の壁の高さは問題にならなくなります。面白いものです。

私は少し変わっていて、言語を身に付けること自体が面白く、その国の文化を理解すること自体が面白いです。自分の世界が広がっていくことに面白みを見出しています。

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