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フランス留学 チーズ日記 ①

フランス留学中に味わったチーズを写真ともにひたすら書き留める、チーズ日記です。

Blue d Auvergne AOP

牛乳 12.99/Kg (2023/8/22 @Auchan Velizy2)
オーベルニュの農家が19世紀の半ばに作り始めたのが始まりだそう。
ロックフォールと同じくらいかそれ以上にコク深く香りもいいけれども、刺さるような刺激はマイルド。ブルーチーズとして最高においしい。
レタスのサラダに加えても、強烈な味わいなのにまろやかにまとまってなじんで素晴らしかった。ブルードオーベルニュ、覚えておこう!

Saint-Marcellin

牛乳(伝統的には山羊乳)2.75/Piece (2023/8/24 @Monoprix Versaille)
東京で通っていたリヨン料理専門のフレンチレストランで常備してくれていて、一番好きなチーズの一つ。熟成してトロっとなると、まろやかでなめらかでコク深く上品で、最高のチーズの一つだと思います。
そんなサンマルスランが、フランスに来ると2.75€で売られている!!
正しくは、3.15€がセールで2.75€。なんてお得!
食べてみると、まだ若い。
冷蔵庫から出したてを食べると、シェーブルのような酸味のあるかおり。
しばらく常温に戻すと表面近くだけはトロッととろけてくるけど、中央の大半は白くてざらざらした芯が残る。このまま冷蔵庫で熟成させて、芯が半分以下になるころ合いを待とうかな。
⇒一週間たって、ようやくナッツのような豊かな風味のおいしいチーズになってきました^^

Morbier

牛乳 18.73€/Kg (2023/9/1 @ E.Leclerc Massy)
真ん中にある黒いものは灰。コンテを作っているMorbier村にて、コンテを作るのには足りないあまりの生乳を型に入れ、その上に灰をまいて一晩持たせ、翌日さらに生乳を継ぎ足して作ったのが始まり。
ラクレットに似ているとよく言われるらしく、そのまま食べると柔らかく弾力があり、クセもあまりなくとてもなめらか。ラクレットに質感は似ているかもしれないけれども、味はかなり違うかな。とてもあっさりしたチーズ。
溶かした方がおいしいかも?
結果、美味しかった!でも、もったいないかな。。。

CANTAL Jeune AOP

牛乳 14.69€/kg (2023/9/2  @Auchan Velizy2)
オーベルニュ地方のカンタルで主に生産される。最も歴史の古いチーズの一つで、その起源はガリア時代に遡るとか。この地方を収めるアンリ将軍がルイ14世に献上したことで脚光を浴びた歴史あるチーズ。
jeune(若い)という名前の通り、これは若い部類のチーズでセミハード。8ヶ月を超えると vieux(古い)という名前がつき、ハードタイプに変わるとか。
お味は、若くても良い発酵した香りがあり、味わいも、少し酸味もありつつ、ナッツのコクも僅かに感じる。なかなか濃ゆいお味。チーズらしいチーズ。
美味しい😋
今度は vieuxを買って、食べ比べてみよう🎵

Cantal Vieuxも買いました! 21.73€/Kg ( 2023/10/20 )
8か月以上熟成すると、パルメザンチーズみたいなポソポソした感じに。
お味の方は、ずっと落ち着いて、というか、枯れた感じで、香りも味わいもトーンダウンしている。マイルドになったというとそうなんだけれども、コンテのような濃縮したうまみやコクはあまり感じない。値段はこっちの方が高いけれども、個人的にははつらつとしたJeuneの方が好きでした。


Comte AOP Juraflore 20 moirs Fort des rousses

牛乳 28.49€/Kg (2023/9/5 @Auchan Velizy2)
20か月物のコンテ。さすがに濃厚だろうなと思いきや、コクはありつつも全体的に穏やかな印象。Jurafloreは、コンテを含むジュラ地方のチーズを専門に扱う熟成ブランド「Fromageries Arnaud Frères」で熟成されたという意味の表記です。1907年創業で、コンテ中心にモリビエやモンドールの熟成も手掛けいているそう。現在3代目が経営を担っていらっしゃいます。この三代目さんが兵役でFort des Rousses.という軍事施設で訓練を行った縁から後にこの要塞を買い取ってチーズ熟成施設に改装しました。私が購入したチーズは、どうやらこの元要塞で熟成されたよう。
個人的には、もっと強い味わいでもいいのにな、と思うのですが、こういう上品な仕上がりが良い熟成なのでしょうか。フランス人のチーズの味わいへのこだわりと歴史に思いを馳せながら、かみしめていただいたコンテでした。

Neufchâtel AOP

牛乳 22.75€/Kg (2023/9/8 @E'lclere Massy)
ノルマンディの Neufchâtelで作られる、歴史の長いチーズの一つ。6世紀ごろから作られているそう。ハート型なのは、百年戦争中、ノルマンディの若い娘がイギリス軍の兵士に想いを込めて贈ったのが始まりと伝えられているらしい。
ノルマンディのル・アーブルとオンフルールに行ったとき、確かにチーズ専門店にはハート形のチーズがいくつか置かれていて、気になっていました。

カマンベールと同じ白カビチーズですが、味はかなり違います。無殺菌乳か否かによって香りの強さはかなり違いますが、カマンベールの場合は味わいは全体にマイルドで、トロンとなめらかです。一方。ヌフシャトルはクリーミーさはあまりなく、しっとり滑らかに見えて若干、ぼそぼそした感じ。中央の芯のところだけでなく、表面と芯の間のトロンと見えるところも、クリーミーな感じはあまりなく、やわらかくても伸びない、しっかりした触感です。こういう感じのチーズって、珍しいな、と感じます。今まで食べたことのない感じ。あえて近いものを探せば、生キャラメルの、ちょっとざらざらしたホンモノのやつとか、タッフィーの柔らかめのとか?は近いような。
味は、カマンベールやブリーに似ているけれど、塩気が強めではっきりした味わいです。見た目と違って主張強めで、これもおいしいな♪

Fourme D Ambert AOP

牛乳 13.99€/Kg (2023/9/16 @Auchan Velizy2)
オーベルニュ地方のチーズ。円形をしているのが特徴。Fourmeは「型」の意味。フレッシュなチーズの酸味も感じて、食べやすいといえば食べやすいけれども、うまみに欠ける。個人的には、ブルードオーベルニュや、刺激は強くてもロックフォールの方が好みかな。
酸味がある分、爽やかで、サラダには合うのかもしれない。

Brie de Meaux  AOP

牛乳 22.90€/Kg (2023/9/19@Monoprix Versailles)
パリ近郊で作られるチーズ。別名、「King of Cheese」
1815年、ウィーン会議でフランスのタレーラン首相が「ブリー・ド・モーはチーズの王、これに値するチーズはない」と主張するのを聞いたオーストリアのメッテルニヒ外相が、ババリア・ブルーを知らずして何を言うか、ということで、終幕の晩餐会で、会議に参加する代表が各地を代表するチーズを持ち寄り、52のチーズのテイスティングを実施。その結果、ブリー・ド・モーを「チーズの王子であり、最高のデザート」と評したのは、ほかならぬメッテルニヒ外相だった。

形を保っていられないほどクリーミー、そして、チーズに慣れていないと腐敗臭か判別しがたいにおい。まぁ確かに、癖になるかなぁ。でも、チーズの王っていうほどかな?ウォッシュやブルーチーズの方が、もっとめくるめく味わいな気がする。
ジャンボン・ブランと一緒にサンドイッチにしたくなる味でした。

Rocamadour AOP

ヤギ乳 1.20€/piece (2023/9/19@Monoprix Versailles)

フランス南西部で生産されるシェーブルチーズ。
若いうちに出荷され、数か月熟成させると味が濃くなり、食後にワインとともに楽しまれる、との説明を聞いて、熟成を待つことにした。
更に、フランス人教授の「フランスではチーズを冷蔵庫に入れたりしない!生き物だもの。窒息しちゃうでしょ!木製ボードのチーズケースに入れて保管して、時々ケースの蓋を開けてにおいをかいで、もうそろそろかなーと香りを楽しむのよっ!」という言葉を信じ、食器棚で紙袋に入れて常温保管。
もともと熟成した状態で売られていたのか、はたまた常温保管が暖かすぎたのか?二日後にあけてみると、ほぼ液状に。
ただ、食べてみるとすごくおいしかった!ビークを迎えたウォッシュチーズみたいな濃厚でナッティーな味わい。爽やかで軽い後味であること以外、ほとんどシェーブルであることが分からないぐらい。
あれは熟成していたのか?保管が悪くて発酵が進みすぎたのか?よくわからないけど、個人的にはむちゃおいしいチーズでした。
チーズって、強烈なにおいになって、トロトロになって、流れ出して原形をとどめられなくなったぐらいが一番おいしい気がする。

Munster AOP

牛乳 3€/piece (2023/9/16 @auchan)

代表的なウォッシュチーズの一つ。アルザス名産で、ポテトと一緒にオーブンで焼いて楽しまれるチーズ。
買った時にまだ固かったので、フランス人たちの「チーズは冷蔵庫に入れたりしない!生き物だもの、窒息しちゃうじゃない!」と言う言葉に倣い、棚で紙袋に入れて常温保存。
5日後に袋を覗くとなかなか強烈な匂いを放っている。包み紙を取ると、淡いオレンジの表面は、どことなくピンク、青いカビの点ができている。そしてなによりねっとり濡れている。。。いや、これ、食べれるの?と思いつつ大きめのピースを食べてみるとめっちゃおいしい!
においの割に、味は風味豊かでかつ口当たりもやわらか。ミルクのコクも感じつつ、重さはありません。うん。これはとっても美味しい☆
アルザスでは、ポテトとクミンと合わせてオーブンで焼いて食べるのが定番なようで、オーブン焼も楽しんでみたい。

Brie de Melun AOC

牛乳 20.50€/Kg (2023/9/28 @E'lecler Massy)
もう一つのAOCブリー。味が違うとは聞いていたものの、全く違う!
ブリー・ド・モーは強い香りがあってねっとりととろけたテクスチャーなのにたいして、こちらのブリー・ド・ムランは強い香りはなく、チーズの中心はとろけずにさらさらしていて、塩気が強い。味わいは、ブリー・ド・モーよりもヌフシャトルによく似ている。塩気がある分、野菜と一緒にサンドイッチにしてもおいしいのかなと思う。

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