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企業内の「俳句部」での指導、はじめました☆

「業務にも役立つ内容を」

企業によっては福利厚生の一環として、従業員同士の親睦を目的とした
「部活動」があります。
その中で、ある企業が「俳句部」を新規創設!
このたびご縁があり、私がその講師を担当することになりました。

私が昔勤めていた会社でも野球部などの部活動はあったし、
最近の流れとしては「ヨガ部」が人気と聞いたことはありました。

しかし、「俳句部」ってのは初めて聞いた。
(後で友達が「他の会社でもあるって聞いたことがあるよ」と
教えてくれたけど、実数としてはまだ少ないのかな?)

事前に、先方による面談。就職活動みたいでちょっと緊張(;^_^
まあ、これもお仕事なので就職活動の一種と言えなくもないかも。

先方のリクエストは
・全くの初心者ばかりなので、わかりやすく教えてほしい
・楽しみつつ、業務にも役立つ内容にしてほしい

「業務にも役立つ内容!」
むむう、私には初めてのこと。どんなアプローチにする? 内容にする?

いろいろ考えて、
結局これまでの講座のレジュメに「自分の企業での仕事経験」で
役立ったと思う内容をプラス。そして、あとはその場での実作と宿題に。

資料も進め方も、いつもとあまり変えずにオーソドックスに行こう。
後は本番で相手の様子を見ながら臨機応変に。そうやって当日へ。

初回で感じた2つの「良さ」

その結果。
初回時、これまでの講座とは違う2つの「良さ」を感じました。

まず、資料説明(座学)の後、そこから得た知識を
作品づくりに生かそうとする際の「反射神経」の良さ。

なんというのか「現役で働いている人」のパワーと速度がガンガン伝わってきて、それが学んだり作る態度に顕著に表れていて新鮮でした。
また座学の態度には、初めて見る言葉や聞く考えに「食らいつこう」という意欲がうかがわれ、私の中でも何かが蠢き。

そして、「大人の気遣い」が生み出すコミュニケーションの風通しの良さ。
これは実作で感じました。
初回の実作は予想以上の盛り上がり!
一句ずつの添削でしたが、結果が明確にわかるとやる気が出ると言うので
「天地人」(1~3位)の順位をつけました。
その結果、皆さんゲーム感覚で楽しんでくれて、一気に場はリラックス☆
添削によって変わる作品への反応もとてもよくて、それでまた盛り上がる。

作品を人前で発表したり作者名を名乗る恥ずかしさや緊張感は
皆さんの表情から垣間見えましたが、
それすらお互いのコミュニケーションにしてしまう。
言いたいことを言い合っているけど、
そこには常に互いへの「気遣い」がある。そして「信頼」がある。
だからこその風通しの良さ。
これは、これまでほかの講座とはまた違った空気であり、体験でした。

終わった後「面白かった、また次回よろしくお願いします!」との
皆さんの明るい声が嬉しかったです。

新しい冒険へ

最後に個人的に思ったことを。
それは「これまで企業で働いてきた経験があってよかったな」ということです。
多分、ある程度の企業経験がないとこういった俳句部の指導はできなかったかもしれない。
その場の雰囲気や人を見て判断して時間内に授業を進めるのは、
どの講座も同じ。
でも企業の場合、その職場の傾向や人間関係を何となく掴みながらだったり、推し量りつつ探り探り行う必要がある。

企業経験が浅かったら、俳句の基礎知識等を伝えるのに精いっぱいで
そんなことにまで気が回らなかったかもしれない。

その意味で、企業の講座は普段の講座とは違う種類の緊張感があると感じました。
でも、それはそれとして、これまでとは違う発見や楽しさを
今回知ることができました。
また、初回の後「今までとは異なる方向からの資料作りや伝え方があるかもしれない」「これまでの伝え方や内容の本質は生かして、もっとくだけた親しみやすい伝え方はないだろうか」と私の中にアイデアが少しずつ浮かびつつあります。

それらを足掛かりに、この新しい冒険を続けてみようと思います。


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