kindleで小説を売ってみた【売上公開編】
はい
ということで回を追うごとに生々しい話が増える私のnoteですけれども
前回予告いたしました通り、今回は具体的な「販売部数」をご紹介していこうと思います
前提として「kindleでの販売数って公開していいの?」というお話ですが
お世話になっております「きんどるどうでしょう」さんの記事によれば、kindleの売上は「どんどん公開しておk」とのこと
参照:【朗報】Kindle作家さん、売上や販売部数はドンドン公開していってOKなんだって!
『脱水少女』無料キャンペーン結果報告
ということで
まずはつい先日、太平洋標準時の6月5日まで行っておりました『脱水少女』の無料キャンペーンの結果報告をいたします
実は先日のアップデートから、kindleダイレクトパブリッシングの著者サイトでは、売上が棒グラフで見れるようになっているんですね
そこで早速その棒グラフを用いて今回の売上を紹介しますと
この「だらしないカシオペヤ座」みたいなのが今回の無料キャンペーンのダウンロード数となっております
1日ごとに点が打ってありまして、それぞれ
6月1日:数量 45
6月2日:数量 116
6月3日:数量 261
6月4日:数量 263
6月5日:数量 281
6月6日:数量 243
上記の数だけダウンロードしていただき、合計配布数は1201でした
ダウンロードしてくださったみなさん、本当に有難うございます!
(6月6日まで無料期間が続いているのは、前述の太平洋標準時の関係です)
ランキングの推移は6日間で
40位→19位→6位→3位→2位→2位
という感じでした
電子書籍の市場が大きくなれば基準も変わりますが、kindle無料ダウンロードランキング・ランクインへの1つの指標としてご参考になれば幸いです
ネット社会と有料の壁
続いて肝心の、といいますか、有料販売数のお話です
先ほどの棒グラフを見て、注意深い方はお気づきかもしれませんが、現状kindleでは、有料配布数と無料ダウンロード数では天と地の差があります
もう一度掲載しますと
上図の赤いラインが有料配布数です!
どこだって話ですよね
6日のあたりをよーく観察していただくと、かわいらしく頭を持ち上げる赤ラインちゃんの雄姿がご覧いただけるかと思います
ということで
これは僕の主観ですが、ネットでは無料で文章を読むのが当たり前というところもあり、有料配布には苦戦しております
(このnoteというサービスはそこに立ち向かってるのでとても好きです)
実際、有料配布数と無料配布数の比率は、
ただいまのところ「1:20」くらいです
無料で1000冊ダウンロードされた場合、有料でのダウンロード数はその20分の1くらいになるというのが個人的な実感です
はじめは
「2冊のうち1冊を無料キャンペーンにすれば、無料ダウンロードで知ってくれた人がもう1冊の方も購入してくれるはず!」
といった甘い考えを持っていたわけですけれども
実際そういうことがないわけではありません、ないわけではないのですが、そうしてくださる方はかなり少ないというのが現状です
ただ、うまくランキングに載ることができれば、たまにグッとダウンロードが伸びることもあります(『幻覚少女』はそうでした)
さて
「そんな悲しそうな顔をするなら無料キャンペーンしなきゃいいじゃない」
という声が聞こえてきそうですが(どこから顔を見られているんだろう)
僕は今のところ、それでも「無料キャンペーンはやるべき」と考えています
というのも、先ほどランクインした際の数量などを見ていただくとお分かりいただけるかと思いますが、kindleの市場はまだまだ小さいです
これはkindleが悪いという話をしているのではなくて、電子書籍業界全体の市場が小さいという意味です
出版不況と言われて久しいですが、それでも出版業界の市場規模は1兆円を超えています(参考:出版業界の現状・動向)
それに対して電子書籍業界の市場規模は2012年度の時点では729億円ということで(参考:電子書籍ビジネス調査報告書2013)2017年度には2000億円を超えるという予測もありますが、現時点では、電子書籍の市場は紙の書籍の10分の1程度と言えるかと思います
何が言いたいかといいますと、まずは「電子書籍を読む」経験をたくさんの方にしてもらうこと、そこから「電子書籍を読む習慣」を多くの方に持ってもらうことが重要なのではないかということです
kindleやkoboの電子書籍は、アプリをダウンロードすればスマホかタブレットがあれば誰でも読めるわけですが、kindleやkoboの専用端末が必要なのではと考えている方はまだまだ多いです
無料キャンペーンを行っていくことで、まずは「電子書籍を読んだことがある」方が増え、それによって電子書籍に親しむ方が増えていくのが大事なのではないかなぁと、そんな校長先生みたいなことを個人的には考えています
ということで最後に、発売からこれまでの『幻覚少女』『脱水少女』それぞれの配布数を公開しますと
『幻覚少女』
無料配布数 1870冊
有料配布数 580冊
『脱水少女』
無料配布数 2524冊
有料配布数 112冊
です!
そしてこれまでの販売利益は
八木山ベニーランドの年間パスポートが2回購入できるくらいです!
はい
最後の最後に少し恥ずかしくなりましたのでこういう形で許してください
(それとベニーランドちょっと楽しいので行ってみてください)
ということで
kindleで小説を売ってみた【売上公開編】、いかがでしたでしょうか
「kindleで小説売って印税生活」という未来にはまだまだ時間がかかりそうですが、作品を執筆する人にとってはこれからどんどん魅力的なプラットフォームになっていくのではと思っています
興味を持ってくれた方は、ぜひ電子書籍を読んでみたり、勢いで出版してみたりしてくださいね!
次回はnote用に何か短編をアップしようかなと思っております
それではまた会う日まで!(出てこないときはお察しください)
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