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風俗嬢との恋⑧

彼女と別れたと思ったら

『今日は一緒に過ごしたい』

と言われた。
一瞬え?と思った。
まだ一緒にいたい = 
とも思ったけどなんか疲れた一日だったのかと
思って、早く寝かせてあげようが先行した。

そっか、わかったよって言って近くで休む?
と言ったら彼女が首をこくりとした。

札幌の中心部だから大人のホテルは沢山あって行くまでの間
二人ともぎゅっと手を握りしめながら歩いて
何だかはじめて大人のホテルに行ったことを
思い出すかのように少し緊張した。

あまり選ぶ時間ももったいないから
すぐ近くの綺麗そうなところへ入った。

自動ドアが開いて、タッチパネルが待ち構えて
いるかのようにアナウンスを聞きながら
お部屋を選んだ。

週末だから一番安いお部屋とものすごく高いお部屋しか
なかった。そしたら急に彼女がピッと

『安いお部屋げっと!!』
『浮いたお金は次のデートで使ってね!』って
言ってくれた。

次のデート?
と思いながら番号札を持ってエレベーターを待っていた。
大体大人のホテルのロビー部分には、アメニティや飲み物
最近は無料フードまで沢山充実しているのを見ながら
食べてなかったら食べたいなと思いながら
二人でエレベーターに乗り込んだ。

彼女はどう思っているんだろうか。

毎回お客さんを誘っているのかとも思ったけど
何だかそんな感じには見えなかった。

『毎回こういうことしてると思う?』
って心の声が読まれたかのように彼女が言った。

うーん、どっちでもいいかな!って言ったら
彼女が『どっちでもいいって何だよ!』って肩を叩いてきた。
どっちでもいいかは少し強がりで自分だけだったらとも思いながらも
お部屋の近くに着いて扉を開けた。

光っている天井のこちらですよーっていう
電灯?が何だか懐かしくも感じた。

懐かしいのは昔学生の頃大人のホテルで働いていたからでも
あるからでもあった。

入り口部分に入ると精算機で精算をした。
『このままずっと一緒に入れたらいいね』って彼女が言ったから

本当に今日は疲れたんだろうなって思いながら
お風呂早くためるから、入ってゆっくり休もうって言った頃には
起きる時間まで後6時間くらいだった。

着ている服をかけてあげて
冷蔵庫からお水を出して彼女に渡した。

『酔っ払ってないけど嬉しいよそういうの』ってつんと
してたからもうお風呂溜まるから先に入って休んでてと言ったら


『一緒に入ってあげてもいいけど?』と言った。
時間も遅かったからそしたら一緒に入ろっかと言って
一緒にお風呂に入った。

『何でか知らないけど緊張するね』と言った彼女の言葉に共感した
何度か見てる姿で触れ合っているはずなのにどことなく
二人に違和感があって、少し触れるだけで体が敏感に反応していたのを
覚えている。

今日あった出来事を振り返りながら彼女はまた誘ってもいい?
って聞いてきたから、いいよって言った。

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