風俗嬢との恋⑬

彼女と車に乗り込み軽く一緒にご飯を食べた。
吉野家で簡単に牛丼とお味噌汁サラダセット
二人同じメニューを注文食べた。

彼女は少し多めに七味唐辛子をかけて
『少し疲れた時は多めにかけると美味しいんだよって』
こちらを見てニコっと笑っていた。

お会計を済ませて、車に乗り込むと急に手を握って
彼女はこういった。

『先週お客さんに無理やりやられて
黒服さんを呼んだが時すでに遅く、そのお客さんは
彼女の中で出していた。

今日仕事の空いた時間見つけて検査に行ったら
性病の疑いがあるからまた結果を聞きに一週間後に
来てほしいって言われたと』

※本番は無しのお店で彼女は働いている。

もうだめかもしれない
ってこのことだったんだと思った。

少し沈黙があり
何て声をかけていいかと思ったが

そうだったんだ。
それは辛かったね。
言うのもキツかったと思うのに
ありがとう。って言った。

体は大丈夫?と彼女に聞くと

『何がありがとうなの?』と彼女は言った。

中々話しづらいのに言うのも大変だっと思うから
ありがとうって言った。と話した。

『そんな言葉優しすぎるよ』

彼女の仕事も自分なりに整理して理解しているつもりだった。
でも最終的に彼女が良ければと思って深くは聞かなかった。

『こんな気持ちはじめてだから戸惑って
今日病院の先生にそのことを言われて普段は全く気にしなかった
性病なんて何回もなったことあるし、何も思わなくなった』

『でも、真っ先にあきらのことが頭に浮かんで』
『自分何やってんだろうって思った。』
『そんな思いをしている中、ありがとうってどうかしてるよ』

少し喧嘩っぽくなった感じがした。
普段とても明るく、元気な彼女の瞳からぽろぽろと
涙が出ていた。

そっと抱きしめて
次病院行くとき一緒についていくねと話した。
色々話したかった感じもしたが何も言わず彼女の
家の近くまで行ってお別れをした。

『また連絡するね。の言葉は泣いている時より
少し強くなった感じがした。』

彼女といる時に沢山色々な言葉や感情
怒りなども込み上げてきたがきっと辛いとか
そんなんじゃなく彼女のほうが沢山色々な
ことを思っているんだなと思ったら何も言えなかった。

ただただ抱きしめてあげることが精一杯の
彼女にできることだった。

次会えるかも分からなくただその時が待ち遠しくて
先のことも考えずただその瞬間が楽しみで充実
していれば思っていた。

この先もっともっと良くなっていけばと思った。

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