愛するゲーム、恋するゲーム
SF6が発売されてから、もうすぐ1年。未だ熱冷めやらぬ、どころか、5月22日に新キャラ「豪鬼」がいよいよ配信開始ということで、熱気が高まり続けています。先日の大会「EVO JAPAN」も大盛り上がりでしたね!
そんな中、というかもう少し前からなんですが、2025年に発売する、新作格闘ゲームの発表がありました。
その名もずばり……「餓狼伝説 City of the Wolves」!
ストリートファイターシリーズと同世代の格闘ゲーム、26年ぶりに新作発売です。
■まんまやないかーい!いいぞもっとやれ
いやー!かっこいい!超面白そう!
私、ストリートファイターもほぼ未プレイでしたが、餓狼伝説はそれ以上に知識がありません。強いて言えば、昔コミックボンボンにマンガが掲載されていたので、キャラクター名がかろうじて数名わかるくらい。
ですが……これはちょっとかっこいいぞ!?SFとは異なるアメコミ風、しかしスタイリッシュでオシャレな雰囲気さえ。これは気になる。やりたい!
となると、気になってくるのはゲームシステム。特設サイトをちらっと見てみたのですが……どうやらREVシステム、というのが目玉だそう。
何々?特定のゲージがあって?ゲージが一定ラインを超えるまでは強行動ができる?超えたらピンチ?……ふむふむ……。
……って、ストリートファイター6の、ドライブゲージまんまやないかーい!!
開発側も「複雑だけどわかりやすいシステムにしました」というようなことを言っているそう。なるほど、「(システム自体は)複雑だけど(スト6と一緒だから)わかりやすい」ということか。言い得て妙。
……いや、でもね、僕、これを見た時の印象、今もそうなんだけど、「いいじゃん!むしろありがたい。もっとやってくれ」という気持ちです。
スト6から格ゲーに入った身としては、似た操作感で新しい格ゲーが出来ると、すごくありがたいです。
いいぞ、面白いものはどんどんパク……インスパイヤしていこうよ!
……と、ここまで盛り上がったところで、「……あれ?」と思ったんですよ。
この間……ポケモンとビジュアルそっくりなモンスターを捕獲するゲーム「パルワールド」を見て、俺、怒ってなかったっけ……?
■まんまやないかい!ナメとんのか!
僕はパルワールドは未プレイなんで、ゲームそのものを批判するようなことはできないんだけど……ポケモンそっくりなキャラクターを見ただけで、しっかりした拒否反応が出たんですね。なんて志の低いゲームだ、と。ざけんじゃねーよと。
俺なんて消費者側で偉そうなこと言うのもなんだけどさ、やっぱり、何かをクリエイトするって時は、こう、なんつーの?志?みたいな?まだこの世にないものを生み出そう!っていうさ、そういう気概に、感動するわけじゃん。でも、パルワールドみたいな「ポケモンまんまやないかーい!!」みたいなゲーム、到底受け入れられませんよ!!
そう思ったんですね。
……それが、餓狼伝説の新作のシステムについては……さらっと受け止め、どころか、いいぞもっとやれ、なんて思ったわけです。
おいおいなんだそれは。ダブルスタンダードも甚だしいぞ。どうしたどうした。
一体、なんでこんなに、パク……いやインスパイヤか。……いやもう、いいですよ。パクリ!なぜ、パクリを許容する時と、そうでない時があるんだろうか……と、不思議になったんですね。
■パクリの良し悪しの話ではなく
まず前提として「ゲームのパクリ問題」についてはよく話題に挙がっていて、とかくゲームの進化に関してはパクリの積み重ねで、ここまできた、というのはあると思います。なんならゲームじゃなくても他の文化でもそういうものですが、それでもゲームの進化は「あのゲームのあの要素をもってきたんだな」というのは、ごくごく一般的な事です。「"あなたは私の特許を犯したかもしれない。でも私もあなたの特許を犯すかもしれない"というお互い様の価値観が、長く保たれてきた」というのは、あるゲームアナリストの言葉。
詳しくはこちらの動画がとても勉強になります。
ただ、僕が言いたいのは良し悪しではなく、「俺が喜んで受け入れるパクリと、腹を立てて拒絶するパクリの違いは何か」って話です。
まぁ、とりあえず今回の答えとして挙げやすいのは「システムをパクるかキャラクターをパクるか」の違いかなと思いました。
ポケモンは可愛らしいキャラクターだから好きだけど、SF6のドライブシステムは、別に「システム可愛い!」ってわけじゃないもんなぁ。
……いやいや、それは割と表面的な「好き」であって、ポケモンのキャラクターもSFのドライブシステムも、クリエイターが魂削って生み出したものだし、そう大きく変わらない、リスペクトできるモノです。
別に、ポケモンの見た目が愛されやすく、ドライブシステムは仕組みなので愛されにくいからって、多少温度差はあっても、それだけではこんなにパクられたことに対する感情の幅は生まれないはず……。
愛される……かぁ。
■愛するゲーム、恋するゲーム
そういえば……ポケモンって、昔からあって、長い期間、好きでいるよなぁ。
逆にSF6は、僕としては比較的最近出会って、ここのところ熱量の高い作品です。
そう考えると……もしかしたら、僕はポケモンを愛していて、いまSF6に恋している……と考えることもできるかも。
だから、愛するゲームがパクられると腹が立つし、逆に恋するゲームのパクリが出ても、それはそれでいいね!と許せるのかもしれないです。
ポケモンは僕が幼い頃から付き合いが長い、というのもそうなんだけど、最新作のSVが発売されてからもう1年半経ちます(DLCとかはあるけど)。それでも未だにポケモンの動画は見るし、もっともっと深く知りたいと思うし、これから先も、ずっと楽しみに思えると思ってます。「好きなゲーム」と、胸を張っていえる作品。
それに対しSF6は、まさに今、熱を帯びている真っ最中。こんなことができた、これは難しい、と、気持ちが昂っている最中です。ポケモンと同じように深みもあるし、この先SF7が出たら楽しいだろうなとも思うけど……それどころじゃないんですよ(笑)「今、これが熱い!」「最近ハマっていること」は、そりゃあSF6よ!という感じです。
この違いって、……恋愛トークでしばしば出てくる「愛と恋の違い」に似ているなぁ、と思いました。
それに、ポケモンに恋していた小学生の頃。思い出してみると……デジモン!デジモンも好きだったなぁ(笑)いや、あれはパクリじゃないけど、ポケモンインスパイヤゲーム、あの頃たくさん出てましたよね。それでも「おお、これもいいじゃん」って、受け入れやすかった気がします。少なくとも、パルワールドよりは。
もちろん、恋するゲームと愛するゲーム、どっちが大事か、という話じゃなく。「好き」の属性の話ですね。今、僕が恋しているSF6がいずれ愛するゲームになるかもしれないですし。たとえそうならなかったとしても、いつか「ああ、あの頃はSF6に恋してたなぁ……」と遠い目をして微笑むかもしれない。どちらもいいじゃないですか。
逆に、愛していると思っていたゲームが「……やっぱこのゲーム、恋してただけかも」ってなることもあるかも。ここは恋愛とは違いますね。結婚したあとに「やっぱ恋してただけだわ」ってことは無いですし。……無いですよね?……えー、やめますか、この話。
■まとめ
ちょっと長くなりましたが、パクったゲームに対して怒る時と受け入れる時の違いってなんだろう、って思ったところから、そういえば、好きなゲームにも属性の違いってあるなぁ、と気づいたので書いてみました。
自分の生活にゲームが占める割合、というか、重みとか、そういうのでも人によって大きく変わってきそうな気がします。僕の中では、「好きなゲームは……」と考える時、いま恋しているのは~とか、あのとき恋してたゲームは~とか、愛するゲームと言えば~とか、ひとつの指針になってくれそうな気がします。
皆さんが今遊んでいるゲームは、愛しているゲームなのでしょうか?それとも恋?いやいや両方だ、という人も、少なくないかもしれませんね。
どっちだとしても……あれよね、ゲーム、おもろいよね(笑)
といったところで、
今日はここまで。
まだ寝ませんが
また今夜!
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