ゴキブリの内部共生細菌における頻繁かつ非対称な細胞分裂

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ゴキブリの内部共生細菌における頻繁かつ非対称な細胞分裂

https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2024.05.17.594780v1

野田 智仁, 水谷 正樹, 春本 俊之, 勝野 達也, 古賀 隆一, View ORCID Profile深津 岳馬
doi: https://doi.org/10.1101/2024.05.17.594780
この論文はプレプリントであり、査読認証を受けていません。
0001001
アブストラクト情報/ヒストリーメトリクス プレビューPDF
要旨
多くの昆虫は、特定の微生物種と義務的に共生し、必須の相互作用パートナーとして依存している。宿主昆虫において、このような微生物相互作用生物は通常、バクテリオサイトや共生器官と呼ばれる特殊な細胞や器官で維持されている。したがって、潜在的に指数関数的な微生物増殖は実現できず、宿主細胞や組織内の空間的・資源的制約によって強く制約されなければならない。このような共生細菌がどのように成長、分裂、増殖するのかは、宿主と微生物の密接な共生関係を支える相互作用や動態を理解する上で重要である。今回われわれは、チャバネゴキブリBlattella germanicaから分離されたブラッタバクテリウム(Blattabacterium)が、古くからゴキブリに不可欠な共生細菌であったにもかかわらず、予想外に高い細胞分裂率(20-58%)を示し、さらに細胞分裂が非対称的(平均非対称性指数>1.5)であることを報告した。宿主組織(脂肪体対卵巣)や発生段階(成虫対ニンフ対胚)に関係なく、高い頻度で内部共生細胞の非対称分裂が観察され、いくつかの異なるゴキブリ種でも観察された。対照的に、このような非対称で頻繁な細胞分裂は、アブラムシの義務的細菌内共生体であるブフネラでも、カメムシの義務的細菌腸内共生体であるパントエアでも観察されなかった。細胞分裂関連遺伝子の比較ゲノム解析から、ブラッタバクテリウムのゲノムには細胞分裂面を決定するMin系遺伝子が欠けていることが判明した。これらの観察結果は、比較共生細菌ゲノムと組み合わせることで、宿主内条件下で継続的に制約を受けるこのような細菌性相互作用生物の成長、分裂、増殖をどのようなプロセスや制御が支えているのかについての洞察を与えてくれる。

著作権 本プレプリントの著作権者は著者/資金提供者であり、bioRxivに本プレプリントを永続的に表示するライセンスを許諾している。CC-BY-NC-ND 4.0国際ライセンスの下で利用可能です。
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2024年5月18日掲載
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