もう一度考えてみて欲しいこと

昨今、Vtuber界隈で大きな炎上問題が発生している。
きっかけは些細なこと、「あるVtuberが匿名掲示板で誹謗中傷の書き込みをしている『かも知れない』」という疑惑からだった。

疑惑に過ぎないものだったがIPが一致したという事から状況は一変、匿名掲示板やSNSにおいて瞬く間に拡散、そのVtuberが犯人である、とまるで確定した事実かのように広まった。

本人はそれを否定、関係各所へと調査を依頼。

と、ここまでが本来の意味で「確定した事実」である。

ところがネット上での動きは止まらない。調査の結果を待たずして本人のTwitterや配信へ突撃、罵詈雑言や嫌がらせが続き「自宅や配信場所を特定してやる」といったメールが届く、本人や家族の各種アカウントへの不正アクセスを試みるなどの被害が続き、彼女は自身や家族の安全を考慮し活動休止へと追い込まれた。

更に追い打ちは続く。
麻雀関係の仕事を持ち、配信上で自身も麻雀を打つ彼女に持ち上がった「ゴースティング疑惑」。
分かりやすく言えば手牌を覗いている、との疑いをかけられたのだ。しかもこれも事実かの様に語られている。

自宅や配信場所を特定しようと危険な人物が迫っているかも知れず、やむなく活動を休止しTwitterで反応する事すらできない状況に追い込まれた無抵抗な人物に、だ。

はっきり言って常軌を逸している。
反論する事もできない状況に追い込まれ、「お前がやったんだろ!」と入れ代わり立ち代わり言われ続け、脅迫めいた文章が送られてくる。
これが私刑でなければなんだというのだろうか。

残念ながら私はIPアドレスに関する知識も、麻雀に関してやっているかやっていないかを決定付ける判断基準も持ち合わせていない。

ただ、少なくとも1人の人間に対して行われていい所業でない事だけは理解している。
Vtuberというキャラクター性の強い部分から忘れているのかも知れないが、そこには「人間」がいるのだ。

誰かを傷付けて良い権利などありはしない。あってはならない。

自分の発する言葉が誰かを傷付けていないか。
私はそれを今一度、考えて欲しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?