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エンドロールにはまだ早い


 日本語ヒップホップはお好きでしょうか?
 僕はRHYMESTERというグループが一番好きなんですが、Creepy Nutsもよく聴きます。もう、彼らのオールナイトニッポンは当たり回だらけなんですが、なんといっても曲が素晴らしくてですね。
 彼らが2022年に行った武道館公演で行った「土産話」という曲が、無名だった彼らが武道館にたどり着くまでの物語を体験しているようで、本当に素晴らしかったです。
※ まずは聴いてみてください。

 この中でR指定さんのバースで素晴らしいバースがありましてね。

エンドロール流すなら今 みたいな瞬間で溢れてた でも欲張りな俺ら ハッピーエンドのその先を見に来た

Creepy Nuts「土産話」


 もう、ここでグッと来てしまうんですが、そう、人生ってここで終わってもいいっていうぐらい幸せな瞬間があるんですが、そこで止まることは出来なくて、やっぱりその先に向かっていくんだよなあ、次のチャレンジへ、と僕は何度もここを聴いてしまいます。
 同じくバッドエンドかなと思ってしまう瞬間でも進み続けることで、思いもよらない未来に辿り着くこともあります。

 昨日、SKE48の32枚目のシングルの選抜発表がありました。

 
 まずは選抜常連組の発表。
 もう盤石の布陣ですよね。
 たまに、ベテランメンバーに対してああだ、こうだ言いたがる方もいらっしゃるかも知れませんが、ちゃんと安定した握手会売り上げを持っているメンバーがいるからこそ、冒険も出来るわけで。この人たちがいるから試せることがある、ということですね。

 そして、選抜復帰と初選抜の発表。
 荒井優希さんの復活は、東京女子プロレスで頑張ってきた彼女がこの数年で様々な経験をして新しいファンの方々を外から連れてきてくれた結果ではないか、と僕は思っています。アイドルと他ジャンルに橋を「架ける人」なのは、本当に素晴らしいと思っていて、どんちゃんとかもこれが出来ている人だと僕は思っています。何人か芸人さんたちのラジオを聴いているんですが、どんちゃんの話が出てくる度に嬉しくなります。きっと荒井さんもまだまだアイドルの外へ名前を届かせてほしいです。

 そして、中野愛理さんの選抜入り。
 いよいよ、彼女のターンが来たか、という感じがします。
 正直、あと1年早ければ、大分、違う感じもしましたが、「時間が無い」公演で手に入れたものを外に出していくという意味ではこのタイミングが良かった気もします。正直、SKE48のドラフト3期生は非常に惜しいというか、一人一人は凄く個性もドラマもあって良かったのに、選抜まで届かなかったのが惜しくてですね( 特に平田詩奈さんは卒業後に彼女の物語を知っていったので、もっと早く知っていればという悔しさがありました )。ついに同期がなしえなかった壁を彼女が破ったという意味では、非常に意味がある選抜だと思います。去年のリクエストアワーでセンター曲の「片想いフォーエバー」を2位にランクインさせたファンの方々の後押しもあったのでは、と僕は推察しています。メンバーとファンの皆さんで吹かせた風なのかな、と思います。

 11期生の大村杏さんの初選抜もついに来ましたね。
 あの非常に偏った情報なんですが、フォローさせていただいているフォロワーさんたちから様々な可愛い大村杏さんの画像だったり、トークの情報だったりが流れてきましてね。正直、研究生って入ってきたばっかりの時って、なかなか見分けがつきにくいじゃないですか。でも、今回選抜に入ったことで、ちょっとチェックしてみようと思いましてね。
 すんごいファンに感謝できる方だということだったり、正統派な可愛さがあったり、喋り方がしっかりしてたり、と少しずつ解像度が上がってきております。こんな風に研究生に対して知識が少ないファンが、ちょっと調べてみようかな、と思わせてくれるのも選抜入りの良いことかも知れませんね。出来たら、歌番組に出て僕と同じように、あの子ちょっと調べてみようかなと思わせてくれるチャンスを是非是非、運営さんはお願いします!

 最後に倉島杏実ちゃんの選抜入りですよ。
 5歳の頃からSKE48が好きで、11歳でオーディションを受けて、SKE48になった彼女が約7年かけて、ついに選抜まで辿り着きました。
 僕は2019年6月29日のことを未だに覚えています。
 昼の生誕祭で倉島杏実ちゃんは「ナゴヤドームに立ちたい」という目標を語りました。ちなみに、この日の夜公演ではキャプテンの斉藤真木子さんが同じことを語っています。年齢もキャリアも違うけれど、同じ夢を見ている仲間がいるっていいな、とあの時僕は思いました。で、この人は必ずそこまでもっていく人だなと思っています。彼女が12歳になった時のお母さまからの手紙でSKE48に入る前の本気の覚悟を感じられるエピソードが満載でしてね。文字通りSKE48になる為に生まれてきた人という意志を持った人のまっすぐな強さであったり煌めきであったりを感じるものでした。
 彼女の憧れの松井玲奈さんと同じ選抜の位置にまで辿り着いた彼女。
 ここから更に前の位置に行ってくれると信じています。まだ彼女は18歳。キャリアは約7年。こんな頼もしい初選抜があるでしょうか。
 そして、彼女がここに辿り着くまで何度悔しい思いをしてきたんだろう、と数えていくと、本当にこの選抜に入ることの重さを感じます。
 アイドルってやっぱり長く観てると、面白いですよね。
 色々な物語の続きが見られて、時にはハッピーエンドにしてもいいような瞬間があったり、ここから新しい物語が始まったり。
 
 でも、忘れてはいけないのは、9期生メンバーのことです。
 今回選抜人数0人。
 正直、今更9期の魅力に追いついてきた人間としては( 時差4年 )、えっ、岡本彩夏さんは? 中坂美祐さんは? 荒屋姫楓さんは? 10期生でいえば伊藤実希さんは? 僕の個人的な価値基準ですが、選抜に入ることで今挙げた4人は選抜に入ることで新しい何かを生み出してくれそうな気がしています。中坂さんが持つSKE48らしさといいますか、こういう要素を持っているからSKEって面白いんだよな、と感じさせる要素を持っていると思います。公式ブログも熱かったですね。ひめたんに関しては、彼女の自己プロデュース力は選抜に入ることで一つ説得力を持つというか、20年代のアイドルのスタンダードを更新できる存在だと思っています。そして、岡本彩夏さんと伊藤実希さんは、やっぱり、パフォーマンス力ですよね。この二人が選抜に入るだけで、更にパフォーマンス力のパラメーターが上がるのではと思っています。
 あくまで18人選抜の枠からは漏れましたが、それぞれのメンバーが負けてないものをそれぞれ持っていると僕は思っています。それは名前を挙げてないメンバーも含めてです。挙げて行ったら、切りがないですからね。本当は赤堀さんを選抜に入れる可能性とかも書きたいんですよ。
 話を戻すと、いよいよ8期生以降の世代が本格的にSKE48の中核になり始めましたね。世代で括るのは良くないかも知れませんが、是非、そんなくくりをぶち壊すメンバーが是非、出てきて欲しいと思っています。
 ほののとか水野愛理さんとか、これまでの活躍や貢献度を考えると、このまま選抜の景色を見ずに終わって欲しくないですし、8期や10期、そして研究生たちの今回選抜漏れしたメンバーたちにも必ずまた風は吹くので、是非、「こんなもんだ」と思わずに頑張って欲しいです。
 2024年1月19日の夜にあった喜びと悔しさが、いつか次の物語の起点になりますように。
 最後にもう一曲、僕の好きな日本語ラップを紹介させてください。
 Creepy Nutsが尊敬するRHYMESTERの名曲です。

さあ、取り戻せそのラフネス
見せつけろ そのタフネス
孤独の果てに浮かんだフレーズは
Three times,twaice,once again!!

RHYMESTER「ONCE AGAIN」

 時計を見ると、もう23時59分。新しい日がまた始まります。
 ハッピーエンドにもバッドエンドにもまだ早い。
 新しいSKE48の始まりを祝福しながらこの記事を終えたいと思います。

こんな大変なご時世なので、無理をなさらずに、何か発見や心を動かしたものがあった時、良ければサポートをお願いします。励みになります。