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とろい大手と、生真面目な中小企業。

久しぶりにいいお天気だ。
こういう日はじっとしていられなくなる。公園だ!散歩だ!

大手の建設会社からアートワークの依頼が来てるんだけど、この会社はなんかまどろっこしくていけない。
会社がなのか担当者がなのか知らないが、デザインはとうに決まってるし予算に変更があるわけでもないのに、もう2年も工期が伸びてて、半年に一度くらい連絡してくる。

正直こういうスタンスで仕事されるの初めてだし、なんか・・・鬱陶しい。
「遅れてすみません、よろしくお願いします」って。
何をよろしくお願いされてるんだかよくわからない。
おまけに初っ端の担当者は、今はもういない。これもめんどくさい。

大手だからって、いまだに段階的にハンコをたくさんもらわないと次に進ま
めないシステムで仕事が進んでるんだろうか。それだったらそれで途中経過はいいから、最終決定の後言ってくんないだろうか。

ホテルとか病院とかレストランとか、そういう開業予定が決まってる建物だったら遅れたりしない。この人たちもお商売だから、開けないことには始まらない。

まあ建物が建つ途中で色々あるのかもしれないけれど、私の仕事は建物が建ってからの仕事だから、準備はそれまでにするとしても、私が入る頃に建物ができてなかったら、それこそ大問題だ。
だから、私のスケジュール自体が大きく変わることもないし、連絡事項とかもそんなにしなくて済む。建築の人とか施工の人とかは、出来上がるまで色々とストレス溜まるんだろうな。

この案件は自社物件の改装みたいだから、チンタラしててもいいのかもしれない。

どうしてこの案件が苦手かというと、仕事はさっさと終わらせてすっかり次に進むのが好みなので、いつまでも抱えてる感じがするのが嫌なんだと思う。
始めたら終わらせたい。
終わらせたら忘れたい。

時々、自分がやらせてもらったホテルとかに行くと、自分のアートワークとか空間とかを見て、へえって思う。
でもすっかり終わったことなので、そんなに興味はない。
他人から言われてそうだったなと思うくらいだ。

メールに5月から始めて7月くらいに完成させる予定だと書いてあった。
去年の年末完成予定だって書いてよこしたのは前の担当者だったんだろうか。
っていうか、よくもそんなにだらだら仕事を延ばせるもんだ。
新築じゃないから、建てる予定の土地を掘ってみたらローマみたいに遺跡でも出てきたとかいう話でもなさそうだし、なんなんだ。

そうそう、近くに新しいマンションが建ってる途中なんだけど、建てる前、地面からものすごい水が出てて1ヶ月くらいずーっとポンプで水を汲み上げてたけど、あれはあんな感じなんだろうか。
気がつくと建ち始めてたけど、あの淀みなく流れていた水は止まったのか、それともそのままどうにかできるシステムがあるのか、どっちなんだろう。

そこら辺には詳しくないからよくわからないけど、あの水の量を見てたらなんだかあの上に住みたくはないような気もしなくもない。
でも、建ててるんだから大丈夫なんだよね。

あっ、書いてて思い出した。
最初にデザインを作ってから4年経ってオーダーしてきた会社があった。
地方の住宅系の中小企業で、すっかり忘れてたら連絡が来て、そこの若い社長が
「やっと事務所にデザインしていただいたアートワークを購入出来るくらいの余裕ができました。遅くなりましたがよろしくお願いします」と。

これは嬉しかった。ぶっちゃけ忘れてたんだけど、新しくお仕事を始めて自社の事務所を建てて、やっと余裕ができたからお願いしたいなんて、頑張ったんだなあって。それも、あっちは忘れてなくてそれを飾ることをずっと考えててくれたんだなあって思うと、なんかね。

お仕事は時にはタイミングで勝負に出ることも必要になることもあるけど、飾りものなんて余裕ができてからでいいよ。
それでも余分なものを「飾る」っていう気持ちがあるのが嬉しい。

5Mくらいの吹き抜けの壁面に、高さ目一杯、横幅1.5Mくらいのアートワークを飾った。
デザインも4年前のまま、それが気に入ってくれてたらしい。
そして「あっちの壁面にもいつか飾れたらいいと思っています。また、余裕ができたらお願いします」と言ってくれた。
お仕事頑張ってください。
どんなに時間が経とうが待ってます。
こういう「待ち」なら楽しい時間だ。

とにかく、今日はいいお天気だから、あっちのメールは忘れてお散歩に行こう!
気分転換だ。

noteってありがたい。
誰にともなく書いているのに、書いちゃったら気分が良くなる。
読んでくれるた人には、ただの仕事の愚痴じゃんって思われるのかな。
だったら、ごめんなさい。

明日はもっと楽しいことを書きます。




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