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子育て終了後の両親に見る夫婦円満の秘訣

現在出産のため里帰りし、10数年ぶりに実家に長期滞在しています。

自分が結婚し家庭を築いた今、これまでは「親」としてしか見ていなかった両親のことを、自然と「夫婦関係の先輩」として見るようになりました。

私含め、子どもは全員大学進学を機に家を出たので、両親は夫婦2人生活になって既に10年ほど経ちます。

里帰りする前は、(両親2人だと話題もあまりないだろうし、私が滞在することで賑やかになって喜んでくれるんじゃないか…)などと思っていましたが、実家に戻ってすぐに、それは全くの大きなお世話だったことが分かりました。

既に両親2人の間には、夫婦2人のルーティーンが出来上がっており、日々の小さな楽しみを大切にしながら過ごしていて、私がいてもいなくても毎日平穏でゆったりとした日々を送っていることが窺えました。

両親は傍から見ても仲が良く、子育てを終えた今も夫婦としてうまくやっていると思います。そんな両親を観察する中で、これが夫婦円満に繋がっているんだろうな、と感じた習慣5つをまとめてみました。


夫婦円満の習慣5選

①共通の「小さな」趣味を持っている

「小さな」としたのは、両親はスポーツや登山、写真など、「趣味」としてよく挙げられるような活動を一緒に楽しんでいる訳ではないためです。その代わり、2人で一緒に楽しんでいる「小さなこと」がたくさんあります。

例を挙げると、
・朝ドラの視聴
・大相撲観戦
・ポイ活目的のくじ引き
・クーポンを使うこと
・数独(新聞に掲載されているもの)
・散歩
などです。

これらは「趣味」として挙げるまでもないような些細なことですが、両親は日々2人で楽しんでいます。これが共通の話題になり、次のポイント「会話が多い」に繋がっていると感じます。

②会話が多い

両親は、2人の間の会話がとにかく多いです。何なら結婚2年目の我々夫婦より多い…!

その内容は、「今日はくじ(ポイ活のもの)が当たった!」とか、「今週の数独は難しくて途中でやり直した」とか、正直大したものではありません(失礼)。

それでも、そういった些細な感想や感情を夫婦間で共有し、共感し合っていることで、結果として2人の間の会話はめちゃくちゃ多いです。

(両親2人だと話題もそんなにないのでは…)という私の心配は全くの杞憂であり、こんな細かいことまで共有するんだ、と思うぐらい、事細かに会話している印象です。

③お互いに関心を持ち話をよく聞く

両親は、「専業主婦+会社員の夫」という典型的な昭和型夫婦です。なので日中の過ごし方はそれぞれ全く異なりますが、お互いのやっていることに対してしっかり関心を持って話を聞いています。

母は、父が帰宅するとまず「今日はどうだった?」と、仕事の状況を尋ね、父の職場の人間関係についても、ものすごくよく把握しています。父は出張も多いのですが、その時も、仕事の様子からその日食べたお昼の内容、新幹線の混み具合まで根掘り葉掘り尋ねています。

一方の父も、祖父母(母の両親)の様子を見に毎日施設に通っている母に対し、「今日はおじいちゃん散歩に行けた?」などと祖父母の様子を毎日尋ねていますし、介護ストレスを抱える母の愚痴や悩みを受け止めています。

両親は私たちの話をよく聞いてくれるタイプの親でしたが、子どもに対してだけでなく、夫婦としても互いに関心を持ち、日頃から本当によくお互いの話を聞いていると感じます。

④挨拶、御礼、労りを欠かさない

両親はあと数年で結婚40周年を迎えますが、夫婦歴がそれだけ長くなっても欠かさないんだなと感心したのが挨拶、御礼、労りといった言葉のコミュニケーションです。

毎日のおはよう、おやすみ、いってらっしゃいといった挨拶はもちろんのこと、両親の間では「ありがとう」「お待たせ」「お疲れ様」といった言葉が頻繁に登場します。

昨年、夫婦関係に悩んだ私たち夫婦。夫との話し合いの結果、「ありがとう」「お待たせ」と言った言葉が私たちには足りていなかったね、との結論に至り、それ以降意識的に口に出すことを心がけています。

だからこそ、両親のように長年一緒にいる相手であっても、ちゃんと言葉にしているのだな、というのは新鮮な驚きでした。

そんなやりとりを見ていると、何事もやってもらって当然ではないし、労り合いが大切なのは何十年経っても変わらないと感じます。

⑤相手を喜ばせようとする

両親の行動を見ていると、自然と互いに相手を喜ばせようとしていると感じます。

例えば、日々新聞のテレビ欄を隅なくチェックしている母は、「あなたが好きそうな番組があった」と言って、父が興味を持ちそうな番組を代わりに録画していますし、父の出張前には「新幹線の車内で食べて!」と、父の好きなお菓子やおつまみを買ってきます。

一方の父は、先日私と2人でケーキ屋さんに行った際、母からリクエストされていたモンブランを買おうとしたところ、そのお店には2種類のモンブランがあったため、「お母さんが選べるように両方買って行く」と言って、自分が食べたかったチーズケーキは買わずに2種類のモンブランを1つずつ買っていました。

両親を見ていると、こうしたちょっとした言動にも、相手に喜んで欲しい気持ちが表れていると感じます。

全てを真似できる訳ではないけれど

子どもが全員巣立ち、10数年前に両親2人だけの生活が始まったときには、(いきなり2人になって大丈夫だろうか…)と密かに心配したこともありました。けれど、久しぶりに実家に滞在して両親の日常生活を見ていると、そんな心配は杞憂だったことが分かりました。

むしろ結婚生活を40年近く続けているだけあって、両親の夫婦関係は、結婚生活2年目を送る私にとっても参考になる点が多々ありました。私も夫も両親とは性格やタイプが異なりますし、家庭内外の役割分担も異なるので、もちろん一概に私たちも両親のような関係性を目指すべき、とは思いません。

それでも、両親の穏やかで円満な夫婦関係は参考にしたい点が多々あります。2人の関係性の根底にあるのは、「日常生活の中に夫婦で一緒に楽しめることがあり、会話が多く、常に相手への思いやりがある」こと。

私たち夫婦は今まさに2人暮らしを終え、子どもを育てるフェーズに突入していこうとしている段階ですが、遅くとも20数年後には再び2人暮らしに戻るはず。子育て終了後の両親に見る関係性は、夫婦として大事にしたい習慣を改めて意識するきっかけになりました。


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