事実

まずは一冊の本から紹介します。

フェイクニュースの見分け方 (新潮新書)

『「専門家」と自称あるいは肩書が示しているからといって、発言を一律に事実であると信用することはできない』

なんて素敵な言葉が書かれていたりします。

広告代理店やPR会社による「認識形成」「印象操作」についてもちらっと書かれています。

今回もコロナワクチン接種推進のために国が3,200万円使ってYouTuberを起用していたことが報じられました。
たぶんみえないところでも、もっと莫大な予算で広告代理店やPR会社を利用していたんじゃないかなと疑っていますが。

今回のコロナ騒動・ワクチン騒動にしろ小林製薬問題にしろ(あれ?最近小林製薬のニュースがパタッと消えてません?)、怪しい情報もかなり氾濫していましたね。
それに振り回されてしまった方もいるのではないでしょうか。

ワクチンの危険性を訴えている側からしたら嬉しくなっちゃうような情報があったりすると、すぐにそれに飛びついてしまったりします。
確かに心が動かされてしまいます。
しかし、そこは待ってください。

出所がはっきりしていない情報を扱うのは危険です。

デマ情報に安易に飛びつき拡散することで足下をすくわれます
「だから反ワクは…」って言われてしまうのです。

自分は普通にニュースになっている話題でも、そのニュースが出た当日にすぐにブログに書いたりすることはまれです。
一旦様子をみてから書いています。
明らかな事件・事故は事実である出来事なのですぐに扱っても良いかとは思いますが。

数日時間がたつと、その話題に関する別の情報が出てきたりします。
一つの記事だけで判断するのではなく、いろいろな見方・捉え方があるのでそれらを参考にして、自分の頭の中で考えるようにしています。

情報は「スピードが命」的なところもあるかもしれませんが、ワクチン云々の情報に関してはもはやスピードもクソもないです。
どんと構えてしっかりと根拠のある情報を選んでください。
そもそも自分たちは記者でも何でもないのですから、スピード求めたってしょうがありません。
特ダネを一番に情報発信したという優越感?みたいなものを感じたいのでしょうか。
それは勝手ですが、「早くみんなに拡散しなきゃ」という気持ちが逆に周囲を振り回してしまうことにもなりかねません。

メディアは嘘つきだし、大事なことは報道されない世の中です。
だからSNSがこんなにも流行しているのでしょうが、匿名記事・匿名コメントは話半分に厚かった方が無難ですね。
自分は匿名の情報・コメントに関しては、エンターテイメントとしてみています。
(というかそもそもほとんどSNSは見てませんけど)
もちろん信用のある「匿名」さんもいるでしょう。
例えばネット上では訳あって匿名にしているけど、誰かが実際にその人を確認しているとか、リアルな集会などでその人の存在を誰かが確認できているのであれば身元ははっきりしていると言えます。
あるいは投稿内容があまりにも専門的すぎる場合も、確かにその分野に知見のある人でしょうから信用できる方に入るかもしれません。

何者にでもなりきれるのがネットの世界です。
基本的には身元がはっきりしない以上、慎重に対応した方が良いと思います。

さて、この本の中でとても気になることが書かれていました。

福島原発のことです。

以前ブログで「Fukushima50」や「THE DAYS」などのドラマ・映画を観たことをブログでちらっと書きました。
吉田昌郎所長の命がけでの奮闘ぶりが美談として描かれていました。
原発事故を最小限に抑えるために、国や東電本店と戦う現場の吉田所長みたいな。

しかし事実を知ってがっかりしてしまいました。

「大きな津波は想定外」と言われていましたが、実際は大分前から大きな津波がくる可能性については言われていたことでした。
しかし東電がそれを握りつぶしていたのです。
その握りつぶしていた張本人の一人が、吉田昌郎所長その人だったという事実です。

上記本では
『同じ月(2008年3月)、シミュレーションの結果、津波地震が福島第一原発に高さ15.7メートルの津波をもたらすことがあるとわかった。同年6月、東電の土木調査グループは、武藤栄・原子力・立地副本部長と、津波想定を担当する吉田昌郎・原子力設備管理部長らにこの予測結果を説明する』
と、ある本の一節を紹介しています。

吉田昌郎氏は、本店で原子力設備管理部長を3年務めた後、2010年6月末に福島第一原発所長に異動しています。

上記本ではこんな風に書かれています。

『控えめに言っても吉田所長は、かつての自分の判断ミスの尻拭いをするように追い込まれたにすぎない。
好意的に考えれば、自分が津波予測を握りつぶしたというミスを自覚していたからこそ、その結果である原子炉の暴走を収拾するために命を投げ出しても仕方がないと思ったのかもしれない。津波予測を握りつぶしたことへの自責や罪悪感があったのかもしれない。そう考えた方が、吉田所長の自己犠牲的な態度に自然な説明ができるように私には思える。』

『津波対策を握りつぶした本人が、その津波と対峙しなくてはならなくなった、という痛烈な運命の皮肉である。』

あぁ、恐ろしい。
自分はすっかり騙されていました。
まだまだです。

ちなみにこの件については下記の本に詳しく書かれています。

原発と大津波 警告を葬った人々 (岩波新書)

今さらですけどこりゃもう人災です。
「想定外だった」と言う言い訳は通用しません。

確かに宮城県の海沿いにある女川原発なんてもっとひどいことになってもおかしくありませんでしたが、原発事故は起きていません。
なぜなら福島原発よりもしっかりとした津波対策をしていたからです。

通常だとあと10年程度で廃炉になる予定だった福島原発のために、多くの費用をかけて津波対策の工事をするのはもったいないという思惑があったのかもしれません。
と、上記の本には書かれています。

もちろん津波対策を握り潰したのは吉田昌郎氏一人だけではありません。
東電の問題です。

それでもぬくぬくと高い電気料金を徴収して、さらには勝手に値上げして、上層部はうまいもん食っているのでしょう。
理不尽なことこの上ない。
でもこの理不尽な国が日本というものです。
残念ながら。

東電には潰れて欲しいけど、重要なインフラだし、例えば国営にしたところで今度はまたそこでいろんな利権が作られます。
民間にしたら外資に乗っ取られます。
「明朗会計ニッポン」というわけにはなかなかいかないのですね。
汚いことだらけでどうにかしたい気持ち満々ですがどうにもなりません。

ひとまずは視野の外に置いて、目の前の幸せに集中するしかないと思っています。
逃げている、何もしないのか、と思われるかもですが、そのエネルギーを自分は目の前に向けます

さて、一番最初に紹介した本の中で、悪い例として紹介されてしまっている藤井厳喜さんがおります。

藤井厳喜フォーキャスト2024 (WAC BUNKO B 392)

最初の本ではちょびっと批判されてしまっていますが、上記本は世界でどんなことが起きているのか、とてもわかりやすく書かれています。
自分はとてもわかりやすくておすすめだなと思いました。
世界の実際のシステムであるとか構造も書かれていて、これがわかっているだけでも世間のニュースを見る目が変わると思います。

しかし福島原発の話題に戻りますが、「Fukushima50」や「THE DAYS」は、メディアがただただ吉田所長の行動が美談だと思って、映像化しただけなのだろうか。
それとも裏に何かプロパガンダとしての目的があったのだろうか。
疑心暗鬼になってしまいます。
常に「裏に何かあるんじゃないか」と考えるクセをつけていたつもりでしたが、見事に騙されていました…。

無駄に医療機関の食いものにされないように、自分でできるケアなど役にたちそうな情報を大公開していきます。