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【全頭診断】G1 2023 有馬記念

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『2023年勝負レース』の推奨理由は
以下の記事から確認いただけます☀️

【スプリンターズS】
・1週前予想:◎マッドクール
🥈
・本予想:◎ママコチャ
🥇

【秋華賞】
・1週前予想:◎リバティアイランド
🥇
・本予想:◎リバティアイランド
🥇

【菊花賞】
・1週前予想:◎ファントムシーフ

・本予想:◎ソールオリエンス
🥉

【天皇賞秋】
・1週前予想:◎スターズオンアース(回避)
・本予想:◎ガイアフォース


【エリザベス女王杯】
・1週前予想:◎ブレイディヴェーグ
🥇
・本予想:◎ブレイディヴェーグ
🥇

【マイルチャンピオンシップ】
・1週前予想:◎ソウルラッシュ
🥈
・本予想:◎ソウルラッシュ
🥈

【ジャパンカップ】
・1週前予想:◎リバティアイランド
🥈
・本予想:◎イクイノックス
🥇

【チャンピオンズカップ】
・1週前予想:◎クラウンプライド

・本予想:◎セラフィックコール

・本予想:◯ウィルソンテソーロ(12番人気)
🥈😢

【阪神ジュベナイルフィリーズ】
・1週前予想:◎ボンドガール(回避)
・本予想:◎キャットファイト

・本予想:◯アスコリピチェーノ
🥇😢

【朝日杯フューチュリティステークス】
・1週前予想:◎ダノンマッキンリー

・本予想:◎ダノンマッキンリー


【有馬記念】
・1週前予想:本記事の最後に!
・本予想:noteかtwitterに出します!

秋G1は週初めに記事を出せるように頑張ります‼️


2023 有馬記念 全頭診断

■ タスティエーラ(想定1番人気)

試練のローテだった菊花賞2着で世代上位を証明。
ここまでの戦績を振り返って、【S】~【C】評価を付けます。

🐴共同通信杯:4着
スロー瞬発戦。4角1,2番手がそのまま1,2着のスロー展開を5番手から4着に押し上げただけですからレースレベルは高くありません。メンバーレベルもこのレースに勝ったファントムシーフと、4着タスティエーラ以外に強い馬もいませんでしたのでこの馬の評価を上げれる内容ではなく。

🐴ディープ記念 弥生賞:1着🥇
典型的な立ち回り戦。4角2,4番手がそのまま1,2,3着のレース内容でしたのでコーナリングのうまい馬がそのまま上位に来ただけのレース内容。一応2着トップナイフはメンバーそろった古馬混合重賞の札幌記念で2着と善戦していますが、あの日の札幌競馬場は相当タフなイレギュラー馬場でしたから素直に実力通りの決着と判断することはできないでしょう。少なくともタスティエーラ自身は、前走の東京競馬場で弾けず→今回の立ち回り戦でパフォーマンスアップの経緯から、小回りコースの適性が高い馬と判断できました。ただ、この馬の評価を上げれるほどの内容ではなく。

🐴皐月賞:2着🥈⚠️レース評価注意⚠️
重馬場のタフ消耗戦。1着から9着まで初角9番手以下が大多数を占める一方でタスティエーラだけは初角5番手でしたから『後方決着を唯一前受けして善戦』として世間の評価が高い馬。ただ実際のレースを見ればその評価が必ずしも正しいとは言えないと考えていまして、実情は『皐月賞は4角~直線のインで通した馬に厳しいレース』が正しいレース内容かなと思います。以下に4角の直線入り口の写真を載せていますが、前受けした馬で唯一タスティエーラだけは進路を外に通しているんですよね。最後の直線はソールオリエンスの後方一気に飲まれてしまいましたからタスティエーラにはもったいない厳しいレース内容に映りますが、実はタスティエーラ自身もトラックバイアス順行のレース内容と判断していますので、この皐月賞は世代上位の馬でワンツースリー(ソールオリエンス-タスティエーラ-ファントムシーフ)と評価を上げれるレース内容ではないかなと判断しています。もちろん『後方決着を唯一前受けして善戦』と高評価をしている方も多数いますのでどちらが正しいかはその人の判断に任せますが、少なくとも私が見た限りでは、タスティエーラは得意の内回りコースでの立ち回り戦を進めただけとして、特別高評価を与えるレースではなかったのかな、という結論(もちろん世代上位の評価は与えていいと思います)。

タスティエーラは外へ避難したんよ。

🐴ダービー:1着🥇
典型的なスロー立ち回り戦。ダービーは1枠が強い歴史がありますが、1枠が強いということは立ち回り戦になりやすいという本質は覚えておきましょう。タスティエーラは12番発走でしたが道中は内2番手に付けて、全体の4番手から押し切り勝ちとディープ記念弥生賞のレースぶりから考えればこの馬のテリトリーのレース内容。一番強い競馬をしたのは初角16番手から3~4角で押し上げて長い脚を使わされたハーツコンツェルトで満場一致の結果でしょうから、タスティエーラ自身の評価を上げれるレース内容ではなく。

🐴菊花賞:2着🥈
前哨戦のセントライト記念を使えず、しかも初の関西遠征でしたが、背景に同馬主のレーベンスティールを回避させてJ.モレイラ騎手を確保する万全の手配と、外厩ノーザンFでの究極仕上げの賜物でした。さてレース内容ですが、道中6F目から12.9-13.1-13.0-12.8の緩いラップを演出したドゥレッツァ鞍上C.ルメール騎手の神騎乗の内容で、言ってしまえば中緩みの立ち回り戦。ということはこのレースもタスティエーラに向いたレース内容でしたから道中おとなしくして3~4角からのコーナリング性能勝負でしたら能力自体は世代上位ですから無難に2着のレース内容。このレースで強い内容だったのは3~4角で外ぶん回された(※ソールオリエンスのところで詳細)ソールオリエンスと、今回もダービーに続いてテリトリー外のレース質だったハーツコンツェルトという評価。ドゥレッツァを交わせていればタスティエーラに高評価を与えてよかった内容でしたが3馬身差付けられてしまって、タスティエーラ自身の評価を上げれる内容ではなく。

ここまで振り返ってみますと直近4走は全て立ち回り戦テリトリーの馬が好走しやすいレース内容になっていて実はタスティエーラ自身は全てトラックバイアス順行で、トラックバイアス逆行するような厳しいレース経験はゼロ。ただし世代上位の能力は確かでこの馬が好走できるテリトリーのレース質になれば世代レースでは一番信頼できる操縦性・機動力。後はこの世代のレベルを比較する必要があるかなと思います。

🔥2023年3歳世代レベル評価
古馬混合重賞で結果を残している馬は以下の3頭。
-トップナイフ:札幌記念2着
-ノッキングポイント:新潟記念1着
-べラジオオペラ:チャレンジカップ1着

また、以前の世代上位メンバーと比較してみます。
-2023年:タスティエーラ、ソールオリエンス、ドゥレッツァ
-2022年:イクイノックス、ドウデュース、ダノンベルーガ
-2021年:エフフォーリア、タイトルホルダー、シャフリヤール
-2020年:コントレイル、サリオス、ディープボンド
-2019年:サートゥルナーリア、ヴェロックス、ダノンキングリー
-2018年:ワグネリアン、ブラストワンピース、ステルヴィオ

これらをまとめてみますと、まず古馬混合重賞で結果を出した3歳馬ですが、札幌記念は超タフ馬場で能力よりも適正が優位となったレースですから結果をそのまま鵜呑みにはできませんし、新潟記念は8歳馬ユーキャンスマイルが2着にこれるような低レベル戦でしたし人気上位のサリエラ、プラダリアの2頭は夏負けとまともなレースレベルではありませんでしたし、チャレンジカップもガイアフォース含めた前受け勢壊滅のレース展開を立ち回り戦で制しただけですから特段どれも評価できる内容のレースはなかったのかなという印象です。
そして世代間比較ですが、明らかに2018,2020,2021,2022年のメンバーレベルと比較すると2023年組はスケールが劣りますし、世代レベルとしては2019年か、やや上程度ではないでしょうか。今の古馬G1戦線はイクイノックスを頂点としたハイレベル戦が多数繰り広げられて鍛えられた馬たちばかりですから、これら強力なメンバー相手に、立ち回り戦ばかりの緩いレース内容でしか結果を残していないタスティエーラが真っ向勝負で通用するとは思いませんので、有馬記念の立ち回り戦特性を活かしてどこまで通用するか、というような世代評価になるのかなと思います。

総評:【B】評価💦
現3歳世代では間違いなく能力上位の力を有していますが、問題はその世代レベルが低いことと、全てトラックバイアス順行のノーストレス競馬しか経験していないこと。今回はイクイノックス不在とはいえ一級戦メンバーが揃いましたから能力比較の真っ向勝負では明らかに分が悪いですから、有馬記念特有の立ち回り戦になってこの馬のテリトリーのレース展開になってどこまで通用するかでこの世代の評価がわかってくるかなと思います。決して弱い馬ではありませんし、能力よりも適正が重要視される舞台が有馬記念ですから人気がなければ狙ってもよかったのですが1番人気はさすがにやりすぎかなと。イメージとしては2014年世代のトゥザワールド有馬記念2着のイメージで、ハイレベル世代の弥生賞にて立ち回り戦で結果を残した過程を評価して穴で狙うにはいいかな、という評価。人気なら重い印は打てませんね。

■ スターズオンアース(想定2番人気)

現役古馬牝馬最強。
ここまでの戦績を振り返って、【S】~【C】評価を付けます。

🐴フェアリーS:2着🥈
中山外回り戦。道中5番手から直線向いて進路がなくなったものの、インの隙間をついて脚を延ばしたものの最後はライラックに交わされて2着の内容。着差はクビ差でしたので進路取りがスムーズならこちらが間違いなく1着だったでしょうが、逆に言ってしまえば道中~直線向いたまではインビタの完璧な進路取りでしたから評価の甲乙がつけがたい内容なのかなと。ただ、間違いなく不利があったレース内容でしたので一程度の評価は必要と判断。

🐴クイーンC:2着🥈⚠️展開不利⚠️
差し決着の瞬発戦。1,3着馬が4角11,16番手のレース質をスターズオンアースは4角3番手と前受け。直線入ると1着馬は外に持ち出して後は追いこむだけの体制作りは完了していましたし、3着馬は直線インからぽっかり前にスペースが開いてスムーズだった一方で、スターズオンアースはまたしても直線進路カットの不利を受ける内容。最後は狭い進路を無理やりこじ開けて足を延ばしましたがクビ差2着の内容でしたから、展開不利+トラックバイアス逆行と内容は優秀。前走と今走の走破内容でG1戦線での好走が見えてきました。

🐴桜花賞:1着🥇⚠️展開不利⚠️
直線団子からの差し脚vs前は持続勝負の展開。4角2,4番手が2,3着のレース質を4角入口10番手のインポケットから。各馬が団子状態でしたから直線入り口でインに入れてしまって進路がなくなってまずは追い出し遅れ、その後は狭い進路を見つけてストレス大の競馬、さらに馬群から抜け出れそうなタイミングで内の馬からタックルを食らうなどさんざんなレース内容でしたが馬はめげることなく最後は前ストレスフリーで残っていた2頭を交わして1着と相当強い内容。もうこの内容を見てしまったら大箱の東京競馬場で行われるオークス制覇に最も近い馬と言っても全く大げさではないくらいのレース内容でしたし、メンバー最上位評価は必然。この馬の評価を大きく上げる内容でした。

馬オークス:1着🥇🔥超ハイレベル🔥
走破タイム2.23.9以下で名馬の仲間入り。
-アーモンドアイ:GⅠ9勝
-ジェンティルドンナ:GⅠ7勝
-ラヴズオンリーユー:GⅠ4勝
-スターズオンアース
(翌年にリバティアイランド:GⅠ4勝)

桜花賞の評価からここは1強扱いで順当に1着(なぜか3番人気で美味しかったです)。走破タイム2.23.9も優秀ですが、中でもラスト1000m58.5秒は歴代最速で、それでいて上り最速33.7と持続力&瞬発力ともに最高峰で付け入るスキがなく額面以上の完勝劇。またクイーンカップやオークスなどの大箱競馬場で一気にパフォーマンスアップしたことからも適正はこの舞台と判断できたのも好材料。生涯で初めて最高打点を見せてくれたレースでその内容が期待以上のものでしたからこの馬には超高評価を与えていい内容でした。

🐴秋華賞:3着🥉⚠️展開不利⚠️
立ち回り戦。1着スタニングローズ、2着ナミュールは直線向いて進路前が開くスムーズな一方で、3着スターズオンアースは直線狭い中を何度も内、外と馬群を縫ってなんとか抜けてきた内容ですから着差僅かであれば明らかにこちらのほうが強い内容。そもそもオークスのところで書いたように直線進路カットなどの不利が相対的に少ない大箱競馬場向きですから、内回りコースの秋華賞はパフォーマンスダウンは必然で、それでいて展開不利があっても3着にまとめてきたのは相当優秀。ここはスターズオンアースの評価を下げる内容ではないかなと。

🐴大阪杯:2着🥈⚠️展開不利⚠️
内回りの立ち回り戦。ここも上記の判定経緯からスターズオンアースの適性外の舞台設定。4角1,3,4番手が1,3,4着の前有利のレース展開を唯一後方から進めてタイム差なしの2着は展開不利、トラックバイアス不利のなか相当優秀。少し論点がずれますが、春のGⅠ戦線はスターズオンアースに向く舞台設定が無くて陣営もわかっていながら致し方なく大阪杯を使った経緯と思います。個人的にはドバイシーマクラシックに向かうのがベストだったのでは?と思っていました。
-高松宮記念:距離短すぎ
-大阪杯:小回りコースで適性外
-天皇賞春:距離長すぎ
-ヴィクトリアマイル:距離短すぎ&機動力勝負(※後述)
-安田記念:距離短すぎ
-宝塚記念:小回りコースは適性外

🐴ヴィクトリアマイル:3着🥉⚠️レース質不利⚠️
好位からの立ち回り持続戦。ヴィクトリアマイルの本質は東京コースなので瞬発戦に思われますが、本質は持続力・機動力勝負の持続戦であることは、過去のレース内容やHaloのクロス保有馬が相当強いことからも裏付けできると思います。よってこのレースもスターズオンアースの適性外ですし、1着ソングライン、2着ソダシですからマイル一級戦の相手に0.1秒差3着は相当優秀という評価で間違いないと思います。宝塚記念に使う選択肢もあったようですが、宝塚記念にイクイノックスが出走する予定でC.ルメール使い分けでスターズオンアースはヴィクトリアマイル出走に至った臨戦過程があったとかなかったとか。ベストレースでない中でよく0.1秒差まで詰め寄ったなと思います。この馬の評価を下げる敗戦ではありません。

🐴ジャパンカップ:3着🥉⚠️臨戦過程不利⚠️
当初の予定は天皇賞秋→ジャパンカップの予定でメイチ仕上げはジャパンカップ目標だったと思いますが、天皇賞秋をケガで回避してジャパンカップが秋初戦に至った臨戦過程。結果はイクイノックス、リバティアイランドに次ぐ3着でしたが、①1,2着は1枠もスターズオンアースは8枠、②リバティアイランドは54kgでしたがスターズオンアースは56kg、③イクイノックスとリバティアイランドはそれぞれ天皇賞秋と秋華賞を叩いて万全仕上げでしたがスターズオンアースは怪我明けで不順調、とこの結果だけでリバティアイランドのほうが上とはまだ結論が出るとは言えない内容。それくらいスターズオンアースのジャパンカップ3着は相当優秀ですし、この馬の評価を下げるような内容ではないという評価でいいかなと。

ここまでを振り返ってみましたが、まともに能力フル全開のレースはオークスのみでしたがそれでも圏外ゼロの一流馬ですし、オークスの内容も超優秀ですから今回のメンバーの中では能力最上位の評価に変更ありません。これほど評価している馬ですから今年の天皇賞秋の回避は非常に残念ではありましたがこれが競馬ですから仕方なし。来年も現役続行であれば、ぜひ春はドバイシーマクラシック、秋は天皇賞秋→ジャパンカップの王道ローテを歩んでほしいところ。

総評:【A】評価🔥
能力最上位評価ですが本来は有馬記念に使う予定はなかったはずであることと、上記の通り小回りコースの有馬記念は適性外でベストコースではないこと、おそらくスターズオンアースが1番人気でしょうから馬券妙味が低いことを総合的に評価して【A】評価でいいのかなと。当てに行くなら間違いなくこの馬からでいいと思っていますし、後は1,2,3着のどこにいるのかなという評価です。

■ ジャスティンパレス(想定3番人気)

馬体重アップで本格化。
ここまでの戦績を振り返って、【S】~【C】評価を付けます。

🐴有馬記念:7着
本格化前。イクイノックスの捲り支配競馬を内から伸びきれず。本格化前ですから度外視でOK。

🐴阪神大賞典:1着🥇
最初の1000mが1.04秒台のスロー立ち回り戦。今回から一気に馬体アップでここが本格化スタートのレース。肝心の内容は1番人気ボルトフグーシュは外回って仕掛け早かったですが、ジャスティンパレスは終始インビタで直線弾けるレースでしたからこれは鞍上の差が出た内容かなと。要はスロー立ち回り戦をインビタで立ち回ったら脚が余っている方(今回だとジャスティンパレス)が有利なのは当然ですから直線で差をつけたのは必然の内容。にしても圧勝でしたから本格化したと判断していいのかなという評価。

🐴天皇賞・春:1着🥇
前哨戦の阪神大賞典とは打って変わって前半1000m59.6の持続力勝負戦。1番人気タイトルホルダーとアフリカンゴールドが競争中止の異質のレース内容でしたが、有利な内枠から上手く立ち回って悲願のGⅠ制覇。完全に前走から馬体アップして本格化したのは確定で着差十分の完勝。実は2着ディープポンドがこの時過去最高レベルの出来でしたから迷わず本命◎を打ったのですが、これに3馬身差は非常に強い馬とここで認識していいと思いましたし、仮にタイトルホルダーが正常にレースをしていたとしてもジャスティンパレスに勝てていたかどうか、というほどの評価を与えてもいいと思います。長距離レースでは現役No.1の評価でいいでしょう。

🐴宝塚記念:3着🥉
前壊滅の差し決着。前走前受けのイクイノックスが後方からでジャスティンパレスも近しいポジション取りから、3~4角からスパートを開始して最後は瞬発力の絶対値の差でイクイノックスに後塵。さらに3着のジャスティンパレスよりも2着のスルーセブンシーズのほうが直線スムーズさを欠いていましたので、この2着と3着の差は結構大きいのかなと思っています。このレースを踏まえて、中京開催だった神戸新聞杯や京都外回りコースの天皇賞春でパフォーマンスアップした一方で、内回りの有馬記念や宝塚記念でパフォーマンスダウンした臨戦過程でしたから、器用に立ち回るよりも粗削りで捻じ伏せる大箱コース向きという見解に到達。個人的には現役馬で凱旋門賞に最も近い馬の一頭では?とこの時に思いました。

🐴天皇賞秋:2着🥈
イクイノックス演出の超ハイレベル戦。
前壊滅の展開を先行3番手から従来レコードを0.9秒も更新する完勝劇。
-1番手 ジャックドール:着外
-2番手 ガイアフォース:着外
-3番手 イクイノックス:1着🥇(ワールドレコード)
-4番手 ドウデュース:着外
-4番手 ヒシイグアス:着外
-4番手 ノースブリッジ:着外

要は先行勢は全てイクイノックスに潰されたわけですからトラックバイアス恩恵は後方待機で被害のなかった馬たち。3着プログノーシスと4着ダノンベルーガはそれぞれ次走の香港カップとジャパンカップで凡走していますから能力ではなくレース展開が向いて好走したと考えるのが本筋でしょう。よってこのレースはイクイノックスが化け物であることを認識したレースですので、恩恵を受けた2着馬のジャスティンパレスの評価を上げれる内容ではないかなと。

ここまで振り返ってみましたが、前走の展開が向いた天皇賞秋や、3走前の外回りコースでの完勝で人気するようであれば、今回は小回り立ち回り戦の有馬記念ですから人気に相当するような高評価はつけられないなと思っています。この馬のローテーションを私が決めていいのであれば、来年春は阪神大賞典→天皇賞春、秋は凱旋門賞→香港ヴァーズがベストと考えていますので、どうかよろしくお願いします。

総評:【B】評価💦
中長距離で能力で捻じ伏せるような持続力勝負であれば現役馬で早々敵はいない馬という評価をしていますから決して弱い馬ではありませんし、化け物イクイノックスが作り出したワールドレコードを経験していることも3歳馬と比較して非常に有利な優位点ですからこれは大きな経験値。しかし今回は適性だけで上位に食い込める適性重視の有馬記念ですから、例えば能力最上位だったエピファネイアが沈んだように一筋縄ではいかないかなと。頭のイメージはなく、掲示板前後のどこかにいるイメージでいます。

■ ソールオリエンス(想定4番人気)

能力の絶対値だけならタスティエーラより上。
ここまでの戦績を振り返って、【S】~【C】評価を付けます。

🐴京成杯:1着🥇🔥高評価レース🔥
中山内回り2000mの立ち回り戦。ソールオリエンス自身は3~4角を捲って長く足を使っていますし、1000m1.02.2のスローペースで前が残りやすいレース展開でしたが能力差がありすぎて他馬が全く相手にならず完勝。肝心のラップもラスト6Fから12.6-12.4-12.2-12.2-11.7-11.5とラストまで減速なしの加速ラップでしたし立ち回り戦&急坂コースでラスト1F減速しやすい中でこの結果ですから世代上位はここで決まっていました。4着には後に神戸新聞杯2着&菊花賞5着のサヴォーナがいますが後方待機のレースでしたからノーチャンスでこれも前有利の裏付けになるかなと。このレース内容はソールオリエンスの評価を上げていい内容かなと思います。

🐴皐月賞:1着🥇🔥高評価レース🔥
重馬場のタフ消耗戦。1着から9着まで初角9番手以下が大多数で4角~直線は内を通ったらジエンドの重馬場。ソールオリエンスは4角大外をぶん回して最後は進路取りスムーズだったタスティエーラ(※タスティエーラが世間評価と違ってスムーズ評価の理由はタスティエーラの項を参照ください)を交わしていますから強い内容と判断していいでしょう。確かに展開がハマった感は否めませんが、前走で捲り競馬でのハイパフォーマンスを披露していますから、結局皐月賞は良馬場であってもタスティエーラとソールオリエンスのワンツーの再現度はかなり高いと思っていますし、馬場によらず世代上位がそのまま上位決着。ソールオリエンスの走行距離は明らかに2000mどころではなくかなり長い距離を走っていましたし、このレース内容はソールオリエンスの評価を上げていい内容かなと思います。

🐴ダービー:2着🥈
典型的なスロー立ち回り戦。ダービーは1枠が強い歴史がありますが、1枠が強いということは立ち回り戦になりやすいという本質は覚えておきましょう。ソールオリエンスは内目の5番発走で道中は中団6番から、4角通過順位1桁馬の中では上り最速を使ったものの位置取りの差で2着の結果。レース内容は能力値ではなく適正・レース運び優位のレースでしたから立ち回り戦が主戦場のタスティエーラに軍配が上がりましたが、だからと言ってソールオリエンスの評価を下げる必要はないのかなと。このレースで一番強い競馬をしたのは初角16番手から3~4角で押し上げて長い脚を使わされたハーツコンツェルトで満場一致の結果でしょうから、ソールオリエンス自身の評価を上げ下げするレース内容ではなく。

🐴セントライト記念:2着🥈⚠️展開不利⚠️
外回り差し展開。勝ち馬のレーベンスティールはJ.モレイラ騎手の完璧なインアウトで、一方でソールオリエンスは終始大外ぶん回しで普通なら圏内が難しいレース内容を2着食い込み。3,4,5着が内枠勢のレース質でしたし、レーベンスティールは究極仕上げでしたがソールオリエンスは緩い仕上げで完全に叩きレースの位置づけでこのパフォーマンスは改めて能力の高さを示したのかなと。上り馬に負けはしましたが臨戦過程の背景から評価を下げるような内容ではありません。

🐴菊花賞:3着🥉⚠️展開不利⚠️
中緩み故の立ち回り戦。レース内容ですが、道中6F目から12.9-13.1-13.0-12.8の緩いラップを演出したドゥレッツァ鞍上C.ルメール騎手の神騎乗の内容で、言ってしまえば中緩みの立ち回り戦。ということはこのレースもソールオリエンスには向かない内容でドゥレッツァやタスティエーラに向いたレース内容でしたから、このレース質で厳しい内容だったのは3~4角で大外回したソールオリエンスとダービーに続いてテリトリー外のレース質だったハーツコンツェルトという評価。この展開不利の中で3着に食い込める辺りは能力はやはり世代最上位の評価は変わりませんが、気になるのが大外ぶん回しのワンパターン競馬しかないということ。今後もこのレースしかできないのであれば安定的に大きいところも取りこぼしが続いてしまうことになりそうですし、古馬混合重賞ではよりハードルが高くなるのかなと。能力の高さを示しつつも、もうひと段階スケールアップまたは武器が欲しいと印象づいたレースでした。

ここまで振り返ってみますと能力は世代最上位で間違いないですし、多少の展開不利、トラックバイアス不利程度であれば世代戦であれば上位に食い込むことができる逸材。この世代レベルが高ければ古馬混合重賞でも十分通用すると思いますから、後はこの世代のレベルを比較する必要があるかなと思います。

2023年3歳世代レベル評価
古馬混合重賞で結果を残している馬は以下の3頭。
-トップナイフ:札幌記念2着
-ノッキングポイント:新潟記念1着
-べラジオオペラ:チャレンジカップ1着

また、以前の世代上位メンバーと比較してみます。
-2023年:タスティエーラ、ソールオリエンス、ドゥレッツァ
-2022年:イクイノックス、ドウデュース、ダノンベルーガ
-2021年:エフフォーリア、タイトルホルダー、シャフリヤール
-2020年:コントレイル、サリオス、ディープボンド
-2019年:サートゥルナーリア、ヴェロックス、ダノンキングリー
-2018年:ワグネリアン、ブラストワンピース、ステルヴィオ

これらをまとめてみますと、まず古馬混合重賞で結果を出した3歳馬ですが、札幌記念は超タフ馬場で能力よりも適正が優位となったレースですから結果をそのまま鵜呑みにはできませんし、新潟記念は8歳馬ユーキャンスマイルが2着にこれるような低レベル戦でしたし人気上位のサリエラ、プラダリアの2頭は夏負けとまともなレースレベルではありませんし、チャレンジカップもガイアフォース含めた前受け勢壊滅のレース展開を立ち回り戦で制しただけですから特段評価できる内容のレースはなかったのかなという印象です。
そして世代間比較ですが、明らかに2018,2020,2021,2022年のメンバーレベルと比較するとスケールが劣りますし、世代レベルとしては2019年か、やや上程度ではないでしょうか。今の古馬G1戦線はイクイノックスを頂点としたハイレベル戦が多数繰り広げられて鍛えられた馬たちばかりですから、これら強力なメンバー相手に、展開不利・トラックバイアス不利があっても圏内に食い込めてしまうような低い現3歳世代から一気の相手強化で、3~4角大外ぶん回しのワンパターンで通用するほど有馬記念は甘くはないのかなと。

総評:【B】評価💦
現3歳世代では能力最上位ですが、問題はその世代レベルが低いことと、3~4角大外ぶん回しのワンパターンのレースしか経験していないこと。今回はイクイノックス不在とはいえ一級戦メンバーが揃いましたからそんな大外回って圏内にこれるような甘いレースではないですし、テン乗り川田騎手に代わってどこまで、という評価に落ち着くのかなと。一瞬のギアチェンジができるタイプではありませんので4角内に潜り込んで直線チョイ差しも難しいと思いますので、今までのレース内容だけではここは厳しい印象。4角ぶん回しで優勝するにはレースを支配するほどの能力が必要なのは過去の有馬記念の歴史からも明らかで、ソールオリエンスがオルフェーヴル、ゴールドシップ、リスグラシュー、イクイノックス級かと言われると、菊花賞からよほど成長がない限り『No』ですから、3歳のここはこの馬の現在地を測る位置づけのレースになりそう。

■ タイトルホルダー(想定5番人気)

これがラストラン。
ここまでの戦績を振り返って、【S】~【C】評価を付けます。

🐴菊花賞:1着🥇
低レベル戦。逃げて上り35.1を繰り出しましたがほかの馬が全く相手にならず後方勢が上がり34.7~34.8しか出せない程度のメンバー構成。着差が大きく強い内容に見えましたが中身はそれほど。このレースではタイトルホルダーの評価を上げる内容ではありませんでした。

🐴有馬記念:5着【⚠️展開不利⚠️
後方差し決着。初角~2角1,3,4,5番手が揃って2ケタ着順に沈む中で2番手から5着はトラックバイアス逆行を加味して強い内容。この時馬体重が前走から+12と一気に成長した三歳馬で来年から本格化の兆し。エフフォーリアやクロノジェネシスといった一級戦の馬たちを相手して展開不利で5着は立派ですからタイトルホルダーの評価を上げていい内容と判断。

🐴日経賞:1着🥇
1,2,3,4番手がそのまま1,2,3,4着の前残り戦。稍重馬場であったこともありますが前半1000mスローで後方勢はノーチャンスの展開。長距離界に抜けた馬がいない関係でこの日経賞も相手メンバー手薄ということもありましたが、緩い仕上げのタイトルホルダーはそのまま逃げて1着の内容でした。特に目立ったパフォーマンスではありませんでしたので評価を上げ下げするレース内容ではないと判断です。

🐴天皇賞春:1着🥇
低レベル戦。GⅠといえども3番人気アイアンバローズや5番人気ヒートオンビートは重賞の勝ち鞍さえないようなメンバー構成。まともな相手が善戦マンのディープボンドだけでしたから昨年の有馬記念のレースレベルや内容からここは1強の扱いで良いメンバーでした。その前評判通り着差を付けて1着と長距離界の最高峰に上り詰めましたが戦った相手が弱すぎて他に競り合うような競合が出てきたときにどうなるか。現状ではこの馬の評価を上げれるような内容ではなく。

🐴宝塚記念:1着🥇⚠️展開不利⚠️
何度も言うようにタイトルホルダーのキャリアハイのレースはこの宝塚記念。今年から本格化していたのは分かっていましたが、このレースができてしまうのであれば年末の有馬記念も再度評価する必要があるのかなと思えた内容。このレース内容からこの馬の評価を大きく上げる必要があると判断しました。以下にジャパンカップ時に評価したレース内容を張っておきます(再掲)。

ジャパンカップ時の全頭診断より。

🐴凱旋門賞:着外
日本馬にはタフ馬場過ぎて参考外でいいでしょう。

🐴有馬記念:着外
宝塚記念で小回りコースでハイパフォーマンスを披露しましたので同じく小回りのここも期待しましたが、結果は直線手前から垂れ始めるだらしない内容。これはこの馬が弱かったというよりも、それ以前にまともにレースに参加すらできていませんでしたから、凱旋門賞のダメージが大きかったのかなと思いますのでこの馬の評価を下げる必要はないかなと。

🐴日経賞:1着🥇
復帰戦。1番人気を譲ったアスクビクターモアがだらしないレース内容であればこのメンバー相手であればまともに勝負できる相手がいる訳もなく8馬身差圧勝。着差は凄まじいですがメンバーレベルが低すぎてタイトルホルダーの評価を上げれるような内容ではないかなと。

🐴天皇賞春:競争中止
参考外。競争中止が影響あるかどうかの判断が次走以降に必要に。

🐴オールカマー:2着🥈
復帰戦。ローシャムパークやゼッフィーロ、ウインマリリン、ガイアフォース、ジェラルディーナとそこそこのメンバーが揃った一戦。結果はローシャムパークに次ぐ2着でしたがタイトルホルダー自身が緩い仕上げ、かつ差し決着を逃げて2着に残したところを見るに次走への上積みはかなりありそうな内容かなと思いました。少なくとも天皇賞春の競争中止が尾を引くような感じはありませんでしたし、上積みを残した内容でFinishできたのはいい叩きレースだったのではないかなと。この馬の評価を下げるような内容ではありません。

🐴ジャパンカップ:5着
パンサラッサが大逃げの番手競馬。最大目標がジャパンカップだったイクイノックスにリバティアイランド、現役古馬牝馬最強のスターズオンアース、究極仕上げのドウデュースとダノンベルーガ相手に本来の後続を突き放す競馬をしないで5着ですから評価を下げる必要はないですし、4角入口でイクイノックスやリバティアイランドとほぼタイム差なしでしたから瞬発戦の上り脚勝負では分が悪くこれは乗り方と位置取りが悪かったと言わざるを得ないかなと思います。というよりもタイトルホルダーはこれら究極仕上げの多いメンバーの中でまだ緩い仕上げだったのが気になっていて『2年連続凡走の有馬記念へ向けた叩きかな?』と気にかけていましたが本当に有馬記念参戦を表明したので、タイトルホルダーの目標はジャパンカップではなくてここだと思います。

ここまでタイトルホルダーの戦績を振り返ってみましたが、メンバー手薄な長距離界でしたので着差が開くため非常に強い馬に思えますがそれは蜃気楼と思える一方で、2022年の宝塚記念のレース内容を披露したので中長距離をベストコンディションであれば制圧できるほどのポテンシャルを秘めた馬とも判断できます。

総評:【A】評価🔥
もう少し人気するかなと思いましたが5番人気で黒オッズまで見えていそうであれば【A】評価を与えてもいいのかなと思います。2021年の有馬記念は本格化途上+展開不利でしたし、2022年は凱旋門賞ダメージが残っていましたから、この2戦を以って『リピーター志向の有馬記念は厳しい』は考えが甘すぎると思います。そもそもキャリアハイの宝塚記念は今回と同じく小回りグランプリレースですからあの競馬ができればイクイノックス不在の今回のメンバーであれば一級品ですし、似た舞台ですから再現は十分可能かなと。それとジャパンカップですら叩き途上に移りましたから有馬記念に向けてここが改善されてくるようだと、重い印も視野に入れていいのかなと思います。

■ スルーセブンシーズ(想定6番人気)

世界最高峰の凱旋門賞4着。
ここまでの戦績を振り返って、【S】~【C】評価を付けます。

🐴湾岸S:3着🥉
何度も提唱している『牝馬で馬体Upして好走したら本格化』があるように、このレースで+22kgで3着と本格化の兆し。このレースから振り返りをスタートします。

🐴マーメイドS:10着【⚠️下手乗り⚠️
是非レース映像を見てもらいたいですが4角で大外ぶん回しの下手騎乗。これは度外視でOK。

🐴日本海S:2着🥈
馬体重大幅Up後に初めてまともなレース。新潟コースはスルーセブンシーズの適性外(※後述します)の舞台ですが大幅に馬体をUpして好走した後の本格化した現在であれば圏内は当然の内容。勝ち馬のロバートソンキーは次走のオールカマーで当時最盛期だったジェラルディーナの2着にこれるほどの馬でしたから相手関係からも高評価を与えて良いのかなと思います。このレース内容を受けて完全に本格化したと判断してOKの内容でした。スルーセブンシーズの評価を上げていい内容と思います。

🐴初富士S:1着🥇
得意舞台変わり。スルーセブンシーズが本格化前に好走していたレースは中山2000mのミモザ賞や紫苑ステークスなど小回り急坂コース。ここは本格化後初めての得意舞台ですから有力視は当然で着差十分の完勝。この内容であれば再度GⅠ戦線に乗っても面白い存在かなと思っていました。

🐴中山牝馬S:1着🥇
本格化+C.ルメール鞍上+得意舞台であればここは結果を出さなければいけない舞台ですが、額面通り着差を付けて完勝。ただ牝馬限定GⅠは急坂コースはありませんので陣営どうするのかな?オールカマーあたりを叩いてエリザベス女王杯かな?と思っていましたがまさかの宝塚記念参戦が決定。

🐴宝塚記念:2着🥈⚠️直線進路不利⚠️
前壊滅の差し展開。3~4角でのコーナリングも求められるレース展開でしたから、小回り+急坂コースでスルーセブンシーズのテリトリー。展開さえ向けばある程度の好走は可能と思っていましたがまさか2着は驚きの成長力。牡馬混合GⅠでこれほどのレースをできてしまうのであれば、前走のような牝馬限定GⅢ程度の相手では全く歯が立たないのも納得の内容。さて肝心のレース内容ですが1着イクイノックスは大外回ったとはいえ進路はスムーズ、3着ジャスティンパレスも先述した通り比較的スムーズだった一方でスルーセブンシーズは直線進路カットがあり伸びにくい内を突くコースロスがありながらも世界のイクイノックスとクビ差は、本格化した牝馬はハマるとこんなにも強いのだと驚かされました。実際にスルーセブンシーズもスムーズだったら結果がどうなっていたかわからないほどの手ごたえでしたから、宝塚記念はスルーセブンシーズの評価を大きく上げていい内容でした。

🐴凱旋門賞:4着
例年のタフ馬場と比較して非常に軽い馬場も味方したとはいえ、1着エースインパクト、2着ウエストオーバー、3着オネストと世界の超一級戦相手の4着は評価は素直に高いと判断していいでしょう。また、昨年のような超タフ馬場を走ってしまうとタイトルホルダーのように立て直しに時間がかかってしまう馬もいますが、今年は軽い馬場ですからダメージ少なく馬券購入側がそこまでシビアに次走以降のレースで状態回復を気にしなくてもいいのがポイントかなと。

ここまでスルーセブンシーズの戦績を振り返ってみましたが場体重大幅Upで本格化すると、宝塚記念2着→凱旋門賞4着と未だに底を見せていないのが恐ろしい馬。またテリトリーは小回り急坂コースですから陣営がエリザベス女王杯やジャパンカップに目もくれずに有馬記念参戦を表明したことも好材料ですし、適鞍に絞って確実に取りに来ている陣営の勝負気配も素晴らしいと思います。馬の適性を陣営がわかっているというのも、そこに向けて間違いなく馬を作ってきてくれるから重要なファクターなんですよね。

総評:【A】評価🔥
もし衰えさえなければ打点は今回のメンバーに入っても上位は間違いないですし、その馬が5~6番人気であるなら美味しい存在なのかなと思います。ただ宝塚記念のパフォーマンスが派手に良かったことと、日本馬が凱旋門賞で好走したというダブルパンチで人気してもいい要素はそろっていますので、ここの評価の上げ下げは当日の人気次第なのかなと。これに続く人気のドウデュースはファンも多い馬ですから、相対的にスルーセブンシーズの人気が落ちるようですと、よだれジュルリのオッズが拝めそう。

■ ドウデュース(想定7番人気)

今までの不順調が残念極まりない。
ここまでの戦績を振り返って、【S】~【C】評価を付けます。

🐴皐月賞:3着🥉
典型的な立ち回り戦からの持続差し比べ。レースラップ ラスト3F 12.0-11.4-11.5を外10頭ぶん回して、ドウデュース推定ラスト2F 11.0-11.1(しかも右手前)は衝撃。左回りのダービーに代わってパフォーマンスアップは約束されたようなレース内容でしたから皐月賞の内容はドウデュースの評価を大きく上げていい内容でした。逆にこれほど右手前を変えないで走るとなると走れるコースが左回りコースのみになってしまうのはマイナスポイントなのかなと。この後はダービー、また古馬になってもGⅠは天皇賞秋やジャパンカップがありますからおそらく大きな問題にはならないのかなと思います。

🐴ダービー:1着🥇
皐月賞のレース内容からダービーは有力視。結果は1着でしたし競り勝ったのが後に世界を制するイクイノックスでしたから現時点での完成度は相当なもの。ここは前評価通りの結果でしたからレコード決着だからと言って特に評価を上げ下げする内容ではないかなと。

🐴ニエル賞:4着
🐴凱旋門賞:19着
超タフ馬場で挑戦した年が悪かった。これは度外視でOK。

🐴京都記念:1着🥇
復帰戦。他馬が弱かったとはいえメンバー最重量を背負って4角捲って3馬身差完勝で強い内容。ここでの最大の収穫は左手前に変えて右回りコースにも問題なく対応できていたということ。パフォーマンスは派手でしたが今までの皐月賞やダービーの内容を鑑みれば特に評価を上げ下げする内容ではないのかなと。

🐴ドバイターフ:出走取消
参考外。

🐴天皇賞秋:7着
イクイノックス演出の超ハイレベル戦
前壊滅の展開を先行3番手から従来レコードを0.9秒も更新する完勝劇。

-1番手 ジャックドール:着外
-2番手 ガイアフォース:着外
-3番手 イクイノックス:1着🥇(しかもワールドレコード)
-4番手 ドウデュース:着外
-4番手 ヒシイグアス:着外
-4番手 ノースブリッジ:着外

世界No.1をマークして負かしに行った結果、後方待機の馬に漁夫の利をされてしまったレース結果という見方になります。いくら叩き仕上げ、主戦の武豊が怪我で乗れなくなったとしても少なくともイクイノックスは遠い存在になったということはこのレースで明確になったかなと見えました。この能力差が露呈してしまった以上は次走のジャパンカップで究極仕上げを施してもイクイノックスには遠く及ばないと言わざるを得ないと思いますし、それよりもイクイノックスがさらに強くなっただけでなくドウデュース自身も衰退しているのかなとも感じ取れる内容でした。これは次走のジャパンカップは言い訳できませんからこの馬の現在地がわかると思います。

🐴ジャパンカップ:4着
目論み通り究極仕上げと判断。今回は前走の天皇賞秋のようにイクイノックスに勝ちに行くレースをするのを捨てて自身の後方差し競馬に専念。しかしイクイノックスはやはり怪物でタイム差0.9秒がこの馬の現在位置。もうこれは真っ向勝負で3番手から上り33.5を使ったイクイノックスと、6番手から上り33.7までしか使えなかったドウデュースの決定的な差と判断するしかなく、これで『イクイノックスの好敵手』から『GⅠ常連の古馬』にランクダウンせざるを得ない評価をしています。ただレース内容は弱いわけではありませんのでドウデュース自身の評価を下げる内容ではありません。

ここまでドウデュースの戦績を振り返ってみましたが、私の競馬観として『馬はレースに使って強くなっていく』というものがありますので、凱旋門賞の超タフ馬場の後遺症や、ドバイターフを使えなかったことがこの馬の成長に大きく歯止めをかけてしまったのかなと考えていて、なんとも勿体ない馬。たださすがは名門の友道厩舎ですから一流のケアはされていますので決してGⅠで勝負にならないほど落ちぶれているとは思いませんし、舞台設定さえ整えば好走は可能と思います。

総評:【B】評価💦
有馬記念の参戦はないと思っていましたが参戦表明。明らかにメイチはジャパンカップでしたから参戦理由を少し推察してみますと、これは来年を見据えた試走では?と考えました。来年は海外を使わないで国内専念でしょうから、そうすると春GⅠは①右回り小回りの大阪杯、②右回り外回りの天皇賞春、③右回り小回りの宝塚記念 と、すべて右回りなんですよね。ここを使うために今のうちから『経験』としてこの有馬記念を使った可能性もあるのかなと考えます。これは推論ですのでここの陣営の本気度は調教等を見て決める必要がありますが、注意すべきは試走だからと言って中途半端に仕上げるはずもなく現状MAXに仕上げるハズということです。能力はGⅠでも通用、人気落ちも美味しいですが、頭までのイメージはなく【B】評価としました。

■ ハーパー(想定8番人気)

リバティアイランド不在のここなら。
ここまでの戦績を振り返って、【S】~【C】評価を付けます。

🐴クイーンカップ:1着🥇🔥ハイレベル戦🔥
牝馬トライアルとしては最高峰レベル。着差はわずかですがしっかり勝ち切っていますし、2着以下にも世代上位馬がズラリ揃う好メンバー。
-ドゥアイズ(阪神JF3着)
-モリアーナ(紫苑S1着)
-グランベルナデット(わすれな草賞1着、紫苑賞1番人気)
-ウンブライル(NHKマイルC2着)

このレースの内容からハーパーの評価はあげていいレース内容でしたし、リバティアイランドに立ち向かえる馬との判断でいいのかなと思います(その後リバティアイランドが別次元でしたが…)。

🐴桜花賞:4着
桜花賞恒例のスローからの立ち回り戦。勝ち馬のリバティアイランドだけ後方から別次元でしたのでこれは考えないことにすると、4角2,4番手がそのまま2,3着のレース展開でしたから、これらの後ろ6番手にいたハーパーは抜けた能力がないと差し届かない内容。展開が向かなかっただけでそれでも4着にまとめてきていますからハーパー自身の評価を上げ下げする必要はないレースと言えるでしょう。

🐴オークス:2着🥈🔥ハイレベル戦🔥
レースラップがラスト7Fから12.0-12.0-12.0-12.0-12.0-11.6-11.5の減速なしの加速ラップで、特にラスト3Fが異次元でこれを見てもリバティアイランドが怪物でないと評価する人がいるのであればぜひ意見を問うてみたいレベル。ハーパーも着差離されたとはいえこの超ハイレベルラップに付き合ってしっかり2着確保は強い内容で、3歳牝馬世代ではリバティアイランドを抜いたメンバーでは上位をアピールした内容ですからハーパーの評価を上げていいレース内容と思います。

🐴秋華賞:3着🥉
小回りリバティ支配戦。こういうレースは内枠の馬か無欲の大外追い込みしか圏内にこれないレースになりますがこの秋華賞も例に漏れず内枠+外強襲のマスクトディーヴァで決まったレース。このレースで印象的だったのは『ハーパー絶好仕上げ勢』でしたが私は常々言っていたように緩い仕上げに見えました。一部の人は気づいていましたが明らかに次(エリザベス女王杯)に向けた叩き仕上げの体つくりで、結果は3着でしたが明らかに前走からパフォーマンスダウンしたレース内容でしたからこの馬の評価を下げる内容ではなく。

エリ女の全頭診断より。秋華賞は叩き。

🐴エリザベス女王杯:3着🥉
京都エリザベス女王杯で典型のスロー前残り戦。エリザベス女王杯は『単純な内枠有利』ではなくて『スロー起因の前残り』は予想を見てくださった方なら記憶に新しいかと思いますが、ハーパーはこのレース恩恵+秋華賞叩きからのメイチ仕上げの上昇度でしたから高評価して見事いきなり古馬牝馬GⅠでも3着確保。リバティアイランド以外低レベルと言われていましたが一応箔はつけた格好になりましたのでハーパーの評価を下げるような内容ではないかなと思います。

エリ女の予想文。

ここまでハーパーの戦績を振り返ってみましたが、リバティアイランド世代の2番手評価に君臨する存在と判断してよいかなと思いますし、いきなりの古馬牝馬GⅠでも3着と牝馬間であれば安定した先行脚質と、リバティアイランドが演出したハイレベルオークスの経験値から今後も上位の成績を残せる馬と思いますし、後は展開の後押しさえあればGⅠをとってもおかしくない器かなと。

総評:【B】評価💦
有馬記念の参戦ですが今年の最大目標はエリザベス女王杯のハズですからお釣りがどこまで残っているかが焦点になりそうというのが1点目。2点目がそもそも古馬牝馬GⅠで圏内ギリギリの馬ですから古馬混合GⅠで今年はメンバーもそろった有馬記念ではさすがに相手強化の一戦でしょう。ただ器用な馬ではありますので外厩で完璧に調整されて、かつ内枠引ければ一撃あってもおかしくない存在かなと。仮に今年ダメでも来年の成長を確認できれば2500mの有馬記念は結構面白い存在になるのでは?

■ ライラック(想定9番人気)

ここへきてついに本格化。
ここまでの戦績を振り返って、【S】~【C】評価を付けます。

🐴府中牝馬S:3着🥉
このレース特有の立ち回り戦。これを根拠にライラック◎(10番人気)をとれたようにこの馬の好走テリトリーは把握しているつもりで、過去の好走歴が中山1600のフェアリーSや中山2000の紫苑Sと関東+小回りコースのように好走ストライクゾーンが狭い馬。ここで注目が前走比+18kgと過去最高体重で好走したことで、これで『馬体重Upで好走の牝馬は本格化の証』の法則に合致したこと。このレースでこの馬の評価を上げ下げというよりも、次走の結果でこの馬の評価を決したいなと思います。

◎〇▲ド完璧でしたね!

🐴エリザベス女王杯:4着【🔥高評価レース🔥
スロー前残り戦。ハーパーのところで書いたようにエリザベス女王杯の本質は『単純な内枠有利』ではなくて『スロー起因の内枠有利』ですから、適性外の関西、適性外の外回りコース、展開厳しい外枠、展開厳しい後方脚質のライラックには4重苦での厳しい条件でしたが、これを跳ねのけて4着は前走の府中牝馬Sで見えていた『馬体Up好走牝馬は本格化の証』に合致したと判断してよさそうという評価。当然トラックバイアス逆行の中で追い込み馬で最先着ですからライラックの評価を大きく上げていい内容ですし、この後、適舞台に代わってさらにどの程度パフォーマンスを上げられるかは非常に楽しみな内容です。

ここまで振り返ってみて、本格化したのが2走前からと判断できますので、本格化してからまだ一度も自身が得意な関東+小回りコースを経験していないですから、もし有馬記念に使ってきてくれたら・・・と思っていたら、来ましたね。
スルーセブンシーズのところでも書いたように『本格化した牝馬』が好走テリトリーのレースになればいきなりの古馬混合GⅠでも通用しますので憶測や希望ではなくて『前例』や『根拠』を持って狙うことができそうです。

総評:【S】評価👑
本格化して初めての適鞍、まだ世間にバレていないので人気薄、コーナリング優位のレース質と、ここで狙わないでいつ狙うという条件が揃いましたから外枠を引かない限りは本命候補。後は出来落ちがないか確認するのと、内枠確保に向けて天に祈るのみ。

■ シャフリヤール(想定10番人気)

エフフォーリア撃破のダービー馬。
ここまでの戦績を振り返って、【S】~【C】評価を付けます。

🐴ジャパンカップ:3着🥉
1着コントレイルに3+1/2差を付けられましたから能力差は明らかな内容。ここからシャフリヤールがさらなる成長を遂げられるかが焦点の内容でここから成長がなければ並みのGⅠ馬になり下がりますからこの後が試金石だな、という内容。この馬の評価を上げ下げする内容ではありません。

🐴ドバイシーマクラシック:1着🥇
低レベル戦。2023年イクイノックスのレースが超ハイレベル戦でしたが2022年のドバイシーマクラシックはメンバー、走破タイム共に低レベル戦の認識で問題ないでしょう。ここを着差開かずに1着ですからこの馬の評価を上げるほどではありません。

🐴プリンスオブウェール:4着
5頭立て。このレース内容を見て『下降線かな?』と思いましたので海外レースの紛れを言い訳に国内戦でどの程度のレースができるかが今後の焦点かなと思います。このレースはシャフリヤールの評価を下げる内容かなと思います。

🐴天皇賞秋:5着
パンサラッサ大逃げからの超瞬発戦。パンサラッサ以外の1,3,4着馬は足をしっかり使えていましたがシャフリヤールは進路スムーズだったものの脚が伸びずに5着の結果に。もうこれでこの馬が下降線に入っていることが明らかになりましたから、いかにジャパンカップ目標の叩きと言えども絶対的な信頼は与えられない内容。この馬の評価を下げる内容でした。

🐴ジャパンカップ:2着🥈
天皇賞秋2番人気5着のシャフリヤールが1番人気の低レベル戦。1着のヴェラアズールが翌年のハイレベル戦ジャパンカップで手も足も出なかったことからレベルの低さがわかると思います。このレース2着はメイチ仕上げとこのメンバー相手ではだらしない内容ですから、2着と言えど評価を上げれる内容ではなく。

🐴ドバイシーマクラシック:5着【🔥超ハイレベル戦🔥
2023年屈指の超ハイレベル戦。
・1着馬:神(イクイノックス)。
・2着馬:その後G1を2着→G1を1着→G1を2着
・3着馬:その後G1を2着
・4着馬:その後G1を1着
・5着馬:シャフリヤール
・6着馬:ウインマリリン
・8着馬:その後G1を1着
ここを凡走しましたがメンバーレベルを考えても評価を下げるような内容ではないかなと思います。

🐴札幌記念:11着
超タフ馬場。異質のレースでしたがさすがに負けすぎかなと思います。一応タフ馬場と叩きレースでしたから言い訳可能ですので評価の上げ下げは保留としています。

🐴ブリーダーズカップ:3着🥉
1着馬がこれでGⅠ5勝の3歳馬オーギュストロダンですからこれに次ぐ3着とこの馬の評価を下げる必要はないかなと思います。

ここまでシャフリヤールの戦績を振り返ってきましたが、3歳のダービーがまさに最盛期というような戦績。その後で好走したのが低レベル戦の2022年ドバイシーマクラシックと低レベル戦の2022年のジャパンカップくらいですからハイレベル戦になった時に思うようなパフォーマンスはもう披露できないかなと思います。今回も香港国際競争に使えなかったから有馬記念に使うに至った臨戦過程と理解していますから言ってしまえば陣営のヤケクソ。

総評:【C】評価☠️
有馬記念が当初の目標ではありませんでしたからここは軽視でいいのではと思います。

■ ドゥラエレーデ(想定11番人気)

東京大賞典を優先とのこと。

■ プラダリア(想定12番人気)

前走重賞制覇で躍進。
ここまでの戦績を振り返って、【S】~【C】評価を付けます。

2走前の新潟記念で本命◎(夏バテ4着…)でしたのでその時の予想文を再掲します。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
4走前の日経新春杯はうまく立ち回った馬がワンツーのレース質を外回して一番厳しい競馬してヴェルトライゼンテと0.1秒差の3着。3走前の京都記念はハイラップを前+外と厳しいレース質もマテンロウレオとタイム差なしの3着で優秀。2走前の目黒記念は上がり33秒台が求められる守備範囲外のレース質で参考外、そして前走は世界no.1ホース・イクイノックスと0.4秒差という戦績。瞬発戦よりも持続勝負がストライクゾーンで、今回は開催終盤かつ直線長い新潟記念はドンピシャの舞台設定ということ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

その新潟記念は夏負け、そして順調だった京都大賞典で悲願の重賞制覇の臨戦過程。しかし上記の見解通り直線の長いコース向きの馬ですから小回り有馬記念は適性外のレースになるはず。

総評:【C】評価☠️
決して弱い馬ではありませんが今回はベストコースではない小回りコースに加えて一気の相手強化ですから厳しい戦いになるのかなと考えています。父ディープインパクト×母父フレンチデピュティ系ですので馬場が湿ってくると浮上してきそう。

■ ディープボンド(想定13番人気)

悲願のGⅠ制覇へ。
ここまでの戦績を振り返って、【S】~【C】評価を付けます。

まずは前走ジャパンカップ全頭診断時に掲載したこれまでのレース評価を再掲します。

↑ジャパンカップ時の全頭診断

4走前の天皇賞春は国内5走ぶりの内枠+調教も過去最高水準でしたので本命◎ドル箱レースでしたが、そこから宝塚記念は前壊滅を先行、京都大賞典は内前有利を外追い込み、といずれもトラックバイアス逆行なら見限るのは早計ではないでしょうか。では前走ジャパンカップを振り返ってみます。

🐴ジャパンカップ:10着
スロー瞬発戦。パンサラッサ大逃げでレースラップはハイラップですが番手タイトルホルダー以降は比較的スローペースでしたからスロー団子からの瞬発戦。故に能力上位のイクイノックス→リバティアイランド→スターズオンアースの順当決着でしたから、レース質としてはディープボンドの適性外。

ここまでディープボンドの戦績を振り返ってみましたが、自身のテリトリーのレース展開になればGⅠでも十分通用するのは今までの戦績を見れば明らかですし、今年の天皇賞春までは何度も外枠を引かされ続けてきましたので馬柱をうのみにした能力ではないのは皆さんご理解の通りです。逆に言ってしまえば苦手なレース展開や外枠に陥ると脆い馬ですのでまずはレース内容がこの馬に向くかどうかをしっかり見極めること。また上記の通り今年の天皇賞春は生涯究極仕上げで2着のように調教内容が本番に直結しやすい馬ですので追い切りは確実にチェックしたほうがいい馬と思います。

総評:【B】評価💦
マーカンド騎手との新コンビですがこれは明らかにマイナス材料。というのも有馬記念のコース形態は日本屈指の特殊コースでディープボンドが好走するならエフフォーリアと0.1秒差まで迫ったように内枠を活かした立ち回り戦。一方マーカンド騎手はゴリゴリに馬を押すタイプでディープボンドとレース質がマッチするとは思えないのでこれはマイナス材料かなと思います。ただ、有馬記念は2021年に連対、2022年は展開不利なだけですから、1,2走前の向かないレース展開からレース質が変わり得る今回は上昇に期待して良い番とも思いますので、人気落ちを加味して【B】評価としました。

■ ブローザホーン(想定14番人気)

ここまでの戦績を振り返って、【S】~【C】評価を付けます。

前走の京都大賞典は競争中止ですが走れていれば圏内は堅かったと思っていますので従来通り京都大賞典好走→有馬記念出走ならもう少し人気しているはずですから、不順調さと比較してこの人気急落を美味しいと取るかどうか。この馬の最高打点は何といっても5走前の潮来特別(中山芝2500m)で有馬記念と同じ舞台のここで走破タイム2.31.5が輝きます。
ここで、有馬記念の歴代の走破タイムを並べてみましょう。
-2022年:2.32.4(🥇イクイノックス)
-2021年:2.32.0(🥇エフフォーリア)
-2020年:2.35.0(🥇クロノジェネシス)
-2019年:2.30.5(🥇リスグラシュー)
-2018年:2.32.2(🥇ブラストワンピース)
-2017年:2.33.6(🥇キタサンブラック)
-2016年:2.32.6(🥇サトノダイヤモンド)

総評:【C】評価☠️
中山芝2500mの走破タイムが非常に優秀ですが今回は一級戦相手ですからレースレベルも格段に上がりますので厳しい戦いになるでしょう。

■ ヒートオンビート(想定15番人気)

ここまでの戦績を振り返って、【S】~【C】評価を付けます。

目黒記念とアルゼンチン共和国杯を繰り返し好走するマイスター。アルゼンチン共和国杯好走から有馬記念を好走した馬にゴールドアクターがいますが、あの時は連戦連勝でジャパンカップを回避して、有馬記念に向けて馬を究極に仕上げてきたのを今でも覚えていますし、そのくらい超絶メイチ仕上げでしたから、ヒートオンビートが好走するのであればそのくらいの出来が必要ということ。なかなかにハードル高いと思います。

総評:【C】評価☠️
同じ距離2500mとはいえ有馬記念は特殊コースですからそう一筋縄にはいかないかなと考えています。ここで好走するには内枠と、上記の通り究極仕上げでほかのメンバーに引けを取らないレベルで仕上がっている必要があるかなと。

■ ホウオウエミーズ(想定16番人気)

ドゥラエレーデ回避による出走は天命か。
ここまでの戦績を振り返って、【S】~【C】評価を付けます。

勝負度【S】本命◎で1着!

まず、前走の福島記念で本命◎🥇にした時を振り返りますと、簡単にまとめると『①:2022年のエリザベス女王杯がお宝レース』、『②:ロードカナロア産駒は晩成傾向』、『③:臨戦過程が上昇曲線』が根拠でした。

2022年 エリザベス女王杯

1着ジェラルディーナ
2着ウインマリリン:次走の香港ヴァーズ(G1)1着
3着ライラック:前走の府中牝馬S3着
4着アカイイト:次走の有馬記念で引退
5着ナミュール:次走のG3を2着、前走の富士Sを1着
6着デアリングタクト:牝馬3冠。次走のJC0.2差で引退
7着ホウオウエミーズ:3,4走後のG3を3着×2回👑
8着ルビーカサブランカ:次走のG3を2着
9着ピンハイ:前走のリステッド2着
10着イズジョーノキセキ:次走の有馬記念4着
11着クリノプレミアム:次走のG3を2着
13着ローザノワール:次走のG3を3着
16着ウインマイティー:3走後のG3を2着

↓ここに【勝負レース】の推奨理由が纏まっています。

ここまでホウオウエミーズの戦績を振り返ってきましたが、このように根拠を以って『強い馬』と証明できていますがさすがに一気の相手強化のここは厳しいでしょうか。前走の福島記念の根拠『③:臨戦過程が成長曲線』のようにメイチは前走のハズでしたからここへきて上積みは薄いと思いますし、この辺は調教を観察して優劣をつけたいと思います。

総評:【C】評価☠️
狙ったレース(例えば前走の福島記念)であれば一程度の結果は出せる馬ではありますので、福島記念がメイチだったことを考えるとここは相手強化もあって静観が妥当でしょうか。

■ ウインマリリン(想定17番人気)

悲願の国内GⅠ制覇へ。
ここまでの戦績を振り返って、【S】~【C】評価を付けます。

エリザベス女王杯:2着【🔥ハイレベル戦🔥
しつこいですが2022年屈指のハイレベル戦。トラックバイアス逆行の外枠から前受けして2着は1番強い競馬ですからここで2着は当然高評価。ウインマリリンの評価を上げていい内容と思います。

香港ヴァーズ:1着
悲願のGⅠ制覇。前走ハイレベル戦でしたからここも順当の結果ですがメンバーレベルが低いのは気になるところ。よってウインマリリンの評価を上げ下げする必要はないのかなと。

ドバイシーマクラシック:6着【🔥超ハイレベル戦🔥
2023年屈指の超ハイレベル戦。
・1着馬:神(イクイノックス)。
・2着馬:その後G1を2着→G1を1着→G1を2着
・3着馬:その後G1を2着
・4着馬:その後G1を1着
・5着馬:シャフリヤール
・6着馬:ウインマリリン
・8着馬:その後G1を1着
ここを凡走しましたがメンバーレベルを考えても評価を下げるような内容ではないかなと思います。

札幌記念:9着
休み明け+超タフ馬場でウインマリリンの適性外のレース。であればウインマリリンの評価を下げるようなレース内容ではないかなと思います。

オールカマー:9着
不利な大外枠から発走。そもそも小回り立ち回り戦がテリトリーの馬ですから中山外回りのここで凡走したとしてもウインマリリンの評価を下げるようなレース内容ではないかなと思います。

ブリーダーズカップフィリー&メアターフ:4着
1着はGⅠ6賞馬のインスパイラル、2着は私が高評価しているウォームハート(BCフィリー&メアターフ、香港ヴァーズともに本命◎)ですから、これら世界の名馬相手に1馬身差4着ですからやはりウインマリリンは強い馬。ここはこの馬の評価を下げる凡走ではないでしょう。

ここまでウインマリリンの戦績を振り返りましたが、1,2,3,4走前は展開不利で度外視、5走前はGⅠ1着、6走前はハイレベル戦2着で、今回は久しぶりの小回り立ち回り戦ですからここは大穴で狙ってみて良いばんだと思います。

総評:【A】評価🔥
全く人気なし、現状ベストのコース形態、前走で衰えなしを証明の3拍子揃っていますから当然ここは高評価して良い番だと思います。当日はもう少し人気すると思いますが2桁人気にはなりそうですから【A】評価をつけました。

■ ディアスティマ(想定18番人気)

日経新春杯出走が本線とのこと。

■ アイアンバローズ(想定19番人気)

ここまでの戦績を振り返って、【S】~【C】評価を付けます。

ステイヤーズSは非主流馬の好走が目立ちますから一気の相手強化のここは厳しいかなと。

総評:【C】評価☠️

■ マテンロウレオ(想定20番人気)

ここまでの戦績を振り返って、【S】~【C】評価を付けます。

さすがに厳しく。

総評:【C】評価☠️

現時点での1週前予想

◎:ライラック
◯:スターズオンアース
▲:スルーセブンシーズ
穴:ウインマリリン
☆:タスティエーラ
☆:ソールオリエンス
☆:ジャスティンパレス
☆:タイトルホルダー
☆:ハーパー

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