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#012.(最終回を終えて)水星の魔女のすすめ/最高のアニメ

結局忙しくてまた時間が空きました。そして連続で水星の魔女関係。はまったというより自分の中で最高のアニメになりました。

前回画がいいという話をしましたが、全部本当にいいんです。脚本もキャラも声優さんも作画も表現もSNS戦略も音楽も…。すべて話しきろうと思えばyoutubeでも撮るべきなんですけどね。話す方が面倒なので書きます!笑

※以下、最終回までのネタバレを含みます
※専門家ではないため誤情報も含む可能性があります

(脚本)"ガンダムはみんな死にまくる"へのカウンター

僕は(いわゆる)ファーストとZしか観てない勢ですが、ガンダムは戦争を描いています。そして対立する勢力全てに正義があるため、一方を悪と書いていない。これを知っていないとガンダムオタクの人に怒られます(経験談)。

そう、戦争を書いているためとにかく人が死にます。主人公が亡くなったり狂ってしまったり(全滅するエンドもある?)。それもあって色んな考察を見ましたが最終回(もしくはそれまでに)誰が死ぬかという死ぬ前提で話し合われていました。

話は変わりますが、TV版のエヴァが終わり"Air/まごころを君に"という続編(とされる)映画では観た人をトラウマにさせるようなバッドエンドでした。女性パイロットが鳥(を模した相手機体)の大群に体中を喰い啄まれ、何も救いもなく終わりました。

それに対し監督に「死ね」といった手紙を送る人も沢山いたようです。

今回僕も「スレッタ、死なないで」と願いながら最後まで観ていました。皆、キャラを生きているように思ってしまうんですよね。twitterやyoutubeのコメント欄でも僕のようにキャラの幸せを願うコメントが多くありました。

時代としても、物価高、増税。不景気で鬱屈としている中、バッドエンドは望まれないと思っています。購入した雑誌で脚本の大河内氏のインタビューで「最終回まで既に書き終わって入稿したがあれでよかったか何度も自問自答している」といったような旨をみました。

僕としては光る薬指で、
いわゆるスレミオが幸せそうで最高の終わり方でした。

常に"2人で長所をいかし"問題を解決する、
美しい脚本でした。

(表現)対比、オマージュ、セリフ

恐らく映画好きという人はこういったものをみつけるのが上手いかもしれません。僕も"シーンひとつひとつに意味がある"と知ってから、構図、照明、カメラ位置など色々気にしながら映画を始めアニメ、漫画を観るようになりました。

あ、全然関係ない話なのですが、最近宇多田ヒカル氏に再ハマりしてて過去のアルバムを買い漁っています。そこで"幸せになろう"という曲を20年振りに聴いたんですが、車でかけてたのですが一瞬で間奏であることに気づいたんです。

そう、"(いわゆる)エリーゼのために"のメロディがオマージュされてるんです!オマージュを知らなかった20年前には気づきもしませんでした。(キーが違うとはいえ)エリーゼのメロディを知ってるのに!

別の話になりましたが、このように(勿論ミスリードもありますが)気づきが沢山ある(見事にありすぎる!)おもしろいアニメなんです。答えは現状示されないため想像の域を超えませんが。

対比について

対比で有名なのはハンターハンターで"クラピカとクロロ団長が(別のページで)向かい合って座ってる"というものですね。対立を表しています。

水星の魔女では同じような構図で書くことで対立や変化等を表現されていました。

例えば1話で宇宙空間にいたミオリネをスレッタが助け(?)2人が出会う。最終話では宇宙空間に浮かぶスレッタをミオリネが助ける。

といった対比がめちゃくちゃ多いんです。まとめようと思いましたが多すぎます。色んな考察動画を漁ってみてください!笑

オマージュについて

キャリバーンの登場の仕方が過去ガンダム作品のオマージュだったり、スレッタ×グエルのフェンシングがファーストのアムロ×シャアオマージュと言われてますね。勝利シーンも。

オマージュはパクりではなく他作品へのリスペクトです。

これも動画を漁って気づいたものも。
自分で気づいたら「おっ(^ω^)」っとなります。

小ネタについて

ちょっとしたセリフ回しで、キャラ同士の関係を表現したり、キャラの思惑を表現したり。うますぎる。

キャラの使用言語は英語のため一時停止、コマ送りをして翻訳しないとわからないことも沢山。これもyoutuberが沢山暴いてくれているので、次いきます!

「愛してる」と言わない美学

好きな人に「愛してるぜー!」というのがパンクロック。これもストレートな"表現"で美しいです。

水星の魔女ではそうはしないものばかり。

また宇多田ヒカル氏の話ですが、"初恋"という曲での"柄にもなく竦(すく)む足/勝手に走り出す足"という歌詞が好きです。

プレバトの俳句の部分も勉強になるので好きです!夏井先生のyoutubeもたまに観てますからねえ僕(笑)。

以下少し僕なりの意見を。

□23話でスレッタとミオリネの手繋ぎ
ミオリネが部屋から出てきた際、このシーンにも水星の魔女の表現が集約されている気がしました。

安易に抱きついたりキスをせず手だけのカットなんですね。絡みあう手については内容がアレなのでここでは書けません…。

ヒントとして、"耳をすませば"という映画で雫が自分の書いた小説(でしたっけ?)を聖司の祖父に見せ、その後うどんを食べるシーンを岡田斗司夫氏が解説、考察しているyoutubeがあるのですが、それに似ています。

書いた詩とか小説を見せるのって最初どんな気持ちになりますか?
…後はわかりますね。その他にも、

・クワイエットゼロに向かう途中で服がはだけていた2人
・横には並んだクールさんとホッツさん人形が
・「スレッタは死ぬかもしれないと泣いていた!」というミオリネのセリフですが、シーンとしてそれは描かれていなかった

前述した通り答えはありませんがということはそういうことですよね…。
最後の決戦前のFF7のあの場面のような…。

□結局シャディクは死刑?
2期のOPでシャディクの登場シーン左の影が十字架になっているというコメントはみたことがありますが、シャディクが最後「さようなら」と言ったシーン。

天井の格子?いやあれ何て言うんですか?
とにかく線が首で切れてるんですよね…。

間違っていたらすみませんが、カメラでも知識ある人は画面外に被写体の首を出したり、背景の柱などでも首を切らないように配慮するはずなんです。それなのにあえてこの構図というのは…と思いました。

岡田斗司夫氏が「アニメは画面全体で演技をできる」と語っていました。実写でロケで撮るなら背景のビルをどけてしまうのは難しいかもしれませんが、アニメだと簡単にできます。

岡田斗司夫氏の火垂るの墓での考察動画だったと思いますが、ある場面で主人公が格子にはまった構図のものがありました。

つまり遺影をあらわしており、
死の暗示というわけです。

2期OPを見た時の線路を歩くソフィとノレア。
遺影構図と思ったのは僕だけでしょうか…。

□ラウダ「兄さんを足止めする!」

と言いながらグエルのモビルスーツの足が切られたシーンも、
ペトラが足を怪我したことにもかかってますよね。
かかってない?

"魔法少女まどかマギカ"でさやかが好きな男の子の手を治した後、
自ら魔女(オクタヴィア)となった際に手を切られる。
みたいなのと何か似てませんか。似てないか。

スレッタ誕生から授乳

これはわかりやすかったですね。
呪いからの解放、そして(お腹がすいて)ミルクを飲むシーン。

ほんとに表現がかっこよくオシャレなんです!

けれどそういう目で見てないとある意味わかりにくいため、
そういう人が不満を述べているのかもしれません。

シーンひとつひとつの意味や繋がりを考えて
水星の魔女をぜひ観てみてください!
(究極にネタバレ書きましたが)

(追記)
初の女性ガンダム。
音楽も女性Vo.ばかりで徹底されていました。
歌詞からも色んな考察ができておもしろかったですね。

ちなみに僕の上司にしたいナンバーワンは、
カルド・ナボ博士です。

夏井先生の話もしてたし、
「そういうこと!?」という考察はおやめください!
違います!

お読みいただきありがとうございます。実用的な記事を書けるよう努力してまいります。大阪ゆる個サルへのご参加もお待ちしています!