見出し画像

雑誌記事索引紹介「唐十郎」(交友関係を中心に紹介)


5月4日、劇作家の唐十郎さんが急性硬膜下血腫のため84歳で亡くなりました。
唐さんは1964年に劇団「状況劇場」を立ちあげました。新宿・花園神社での紅テント公演は演劇界に衝撃を与え、アングラ演劇の旗手として注目を浴びます。
屋外に設置した紅テントで公演をするスタイルは、当時の若者達に絶大な人気を誇りました。
「状況劇場」解散後、1989年に劇団「唐組」を結成。「唐組」でも紅テント公演は続けられ、多くの独創的な作品を発表しました。
唐十郎さんの雑誌記事索引データは全件で416件あり、今回はその中の人名キーワード「人脈」から選択した25件を紹介します。
索引データの中には、赤塚不二夫さんに「初代・赤テント」が古くなったので「2代目・赤テント」を寄付してもらう約束を酒の席で取り付けた話や、寺山修司さんの劇団「天井桟敷」と「状況劇場」の団員との「渋谷乱闘事件」の真相などがあります。
『週刊実話』2013年3月3日号では「寺山修司をブチのめした大立ち回りの“裏真相”」と記事タイトルこそ過激ですが、インタビューでは「寺山アニキと共に警察に逮捕。留置場に泊まった翌朝に目が覚めると、反対側の鉄格子越しにアニキがいましてね。その時は、本当に悪いことをしたと土下座して謝りました」と答えています。
演劇界ではしのぎを削った二人ですが、寺山さんが重病で入院し、亡くなるまで毎日のように見舞いに通ったそうです。
『鳩よ』1988年9月号「鎮魂の詩・弔辞 寺山修司 享年47」ではライバルであり親友を失った唐さんの痛切な気持ちが述べられています。
唐十郎さんが亡くなった5月4日はくしくも寺山修司さんの命日でもあり、アングラ演劇を支えてきた二人の命日が重なったことに何か「宿命」のようなものを感じます。
謹んで唐十郎さんのご冥福をお祈り申し上げます。

※掲載内容は大宅壮一文庫HP内の雑誌記事索引紹介と同一記事です。
※今回紹介した索引の雑誌記事のコピーをご希望の場合は、遠隔地の方は資料配送サービスで取り寄せることが出来ます。どうぞご利用ください。
※雑誌記事を検索できるデータベース「Web OYA-bunko」利用者・導入機関受付中!

No1.
対談
男の診察室 状況劇場座長・唐十郎 先祖・唐人お吉の血が騒ぐのよ
発言者 唐十郎/白石かずこ
雑誌名 週刊プレイボーイ
発行日 1968年11月05日
ページ 138-141
No2.
寺山修司が逮捕された! 開演祝に葬儀の花輪を送って唐十郎と大げんか
雑誌名 サンデー毎日
発行日 1969年12月28日
ページ 22-23
No3.
随想 交攻の5人 唐十郎
発言者 嵐山光三郎
雑誌名 現代の眼
発行日 1972年05月
ページ 248-249
No4.
座談
特別座談会 やぶにらみ知的生活 “ウナギイヌ”の分析から日本人のルーツ志向まで、文学とマンガと芝居に賭けた現代のエンターテーナーたちが、言いたい放題。そのやぶにらみ的発想の一部始終を…
発言者 五木寛之/赤塚不二夫/唐十郎
雑誌名 週刊サンケイ
発行日 1977年05月12日
ページ 50-55
No5.
マネジャー日記 状況劇場・唐十郎の巻 不破万作さん 芥川賞受賞騒ぎで“硬骨漢”もヨレヨレ
発言者 不破万作
雑誌名 週刊平凡
発行日 1983年02月03日
ページ 133
No6.
大橋歩表紙集 それぞれの平凡パンチ 新しい時代の風をしょってる青年と私と唐十郎
発言者 嵐山光三郎
雑誌名 平凡パンチ臨増
発行日 1983年12月03日
ページ 22
No7.
グラビア
縁は異なもの 安藤忠雄 唐十郎
雑誌名 中央公論
発行日 1988年04月
ページ 巻中
No8.
鎮魂の詩・弔辞 寺山修司 享年47
発言者 唐十郎
雑誌名 鳩よ!
発行日 1988年09月
ページ 16-17
No9.
PEOPLE 麻雀は古き良き無頼派の友。麻雀オンチの唐十郎、パイを握り、今は亡き色川武大を偲ぶ
雑誌名 SPA!
発行日 1990年08月29日
ページ 12
No10.
an・an CLUB STAGE 火花を散らす師弟対決、2大テント劇団激突水上競演。「紅屋敷」唐組 「人魚伝説」新宿梁山泊
雑誌名 an・an
発行日 1992年10月02日
ページ 221
No11.
インタビュー/グラビア
ちょっとブレイクタイム 5回 唐十郎 妖しく輝き幻想を誘う、アラブから来た金指輪 ※澁澤龍彦氏と嵐山光三郎氏からのアラブ旅行土産
発言者 唐十郎
雑誌名 週刊宝石
発行日 1994年09月22日
ページ 223-224
No12.
『佐川君からの手紙』と大江健三郎 唐十郎の背信とノーベル賞作家の“影” ※唐十郎の芥川賞を決めた大江健三郎
発言者 佐川一政
雑誌名 週刊金曜日
発行日 1995年09月29日
ページ46-49
No13.
ひと、死に出あう 81回 色川武大氏のヘンな忘れ形見
発言者 唐十郎
雑誌名 週刊朝日
発行日 1998年08月28日
ページ 64-65
No14.
矢川澄子・不滅の少女 エッセイ・インタヴュー 「もっといますわ」
発言者唐十郎
雑誌名 ユリイカ臨増
発行日 2002年10月10日
ページ 162-163
No15.
グラビア
The Last Waltz 種村季弘(独文学者・エッセイスト) 享年71 助けて、種さんっ!
発言者 唐十郎
雑誌名 エンタクシー
発行日 2004年09月
ページ 215
No16.
ニュース・ブラウジング 横浜国大 唐十郎教授が最終講義 周囲の憶測よそに定年迎えた理由 ※招聘した室井尚教授、唐ゼミの中野敦之さんにも聞いた
雑誌名 週刊朝日
発行日 2005年02月11日
ページ 138
No17.
書評
ポスト・ブック・レビュー この人に訊け 唐十郎・室井尚『教室を路地に! 横浜国大vs紅テント2739日』岩波書店 世代差を超えた衝突の先にある変容と感動
発言者 坪内祐三
雑誌名 週刊ポスト
発行日 2005年12月09日
ページ 153
No18.
野郎どもと女たち 村松友視の人生劇場 48回 激動の季節の着物姿 ※状況劇場の稽古場「乞食城」の宴会で新鮮に映った唐十郎・土方巽・大島渚の着物姿
発言者村松友視
雑誌名 サンデー毎日
発行日 2007年04月01日
ページ 68-69
No19.
巻頭随筆・1冊の本 澁澤龍彦さんの思い出
発言者 唐十郎
雑誌名 一冊の本
発行日 2007年07月
ページ 2-5
No20.
わが師、土方巽
発言者 唐十郎
雑誌名 一冊の本
発行日 2007年08月
ページ 61-63
No21.
今宵はこの店で 8回 小料理「ふるさと」 楽日の秘密の打ち上げ 角替和枝 唐十郎 柄本明
発言者 唐十郎
雑誌名 東京人
発行日 2009年04月
ページ 112-115
No22.
60年代の青春 紅テントのはじまり ※土方巽に頼んだ働ける口
発言者 唐十郎

雑誌名 文藝春秋SPECIAL
発行日 2010年10月
ページ 92-93
No23.
つかこうへい 涙と笑いの演出家 エッセイ 彼もまた特権的なる…
発言者 唐十郎
雑誌名 文藝別冊
発行日 2011年01月30日
ページ 2-4
No24.
俺にも言わせろ番外編 芸能界ケンカ最強列伝 唐十郎 葬式用の花輪が公演祝い!?寺山修司をブチのめした大立ち回りの“裏真相” ※2人揃って逮捕され留置場に
発言者 唐十郎
雑誌名 週刊実話
発行日 2011年03月03日
ページ 52
No25.
宮沢りえが震えた「満身創痍の恩人」 話題のドラマで存在感を放つも女優の“軸足”は舞台 ※唐十郎
雑誌名 週刊女性
発行日 2022年03月22日
ページ 132-133
Copyright (C) OYA SOICHI LIBRARY 2024

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?