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27歳で起業して創業から3年で、SBIホールディングスと資本業務提携に至った話。

ソーシング・ブラザーズ株式会社のCo-Founderの小澤です。
私は大学卒業後からはSNSは一切やっておらず、起業するタイミングで、Facebookを再開したようなレベルなので、SNSシンプルにニガテです。
ニガテというよりは正確には、昔から不言実行する人が好きという性格もあり自分から不特定多数の人になにかを発信するのは性分に合いませんでした。
しかし、SBIホールディングスとの資本業務提携を発表してから友人・知人・求職者などの方から連絡や質問を頂くようになり、今回の資本業務提携の一件は、私と渡邊(共同創業者)の性格や弊社のカルチャーを表す良いキッカケになると想いこっそりとnote書くことにしました。
濃厚だった3年間を振り返りつつになるので、少しだらだらと長くなります。


ソーシング・ブラザーズについて

まず、いまのソーシング・ブラザーズがなにをやっているのかを簡単に説明します。求職者の方などは最近Wantedly作ったので、こちらを参考にしてください。
弊社は、「日本をアップデートする」を理念として、大企業とスタートアップに2つのサービスを提供してます。
大企業側に対しては、コーポレートベンチャリングのコンサルティングを行っており、中でもCVCを積極的に支援しています。
スタートアップ側に対しては、成長に不可欠な「資金・事業・人材」の3つのリソースを大企業との資本業務提携や採用支援という形で提供してます。

起業してから見えたものがあり、結果事業が複数になった

私と渡邊は、気が付くと創業から1年半くらいでステルスだったもの含めて合計5つの事業を立上ていました。
創業からの時系列で以下のような順で、事業立上を行いました。
ポイントはすべてPIVOTしているわけではなくて、上から順番に立上をして、一時的にはすべてが共存しているカオスな時期がありましたw
①有料職業紹介
②新規事業立上コンサル(戦略立案~実行支援まで)
③金融商品仲介業(IFA)
④ファンド組成時の需要調査
⑤スタートアップ向けの資金調達支援

なぜ事業が増えていったのかはこちらに綴ってます。

すべての事業のアイディアを思いつくと、私と渡邊はその領域の知見のある人にアポを取り話を伺い、ネットに書いてある関連記事に目を通し、数冊関係のある書籍を読破し、すぐにアポを取って提案し始めます。
多分、感覚的には許認可ビジネス以外は、アイディアを思い付いてから平均1週間くらいで、お客様に提案をしていた気がします。
振り返ると厄介だったのは、私と渡邊が営業するとすべて売上になって、黒字化してしまうので、事業として最低限の実績は出るものの、社員が結果を出せるかを検証するのには少し時間が掛かってしまったということです。

いまは社員レベルでのPMFが完了して、私たちの事業アウトプットは、以下3つをうまく組み合わせた形になっています。

①有料職業紹介
②新規事業立上コンサル(戦略立案~実行支援まで)

③金融商品仲介業(IFA)
④ファンド組成時の需要調査

⑤スタートアップ向けの資金調達支援(現在はCVCの支援へと派生)

イメージは超えられない

私と渡邊は、起業を決めたときにいくつかのルールを決めました。

・既存の常識に囚われない
・自分たちの限界を決めない
・どんなに目上の人であってもチャンスがあれば常に提案する

・自分たちが面白いと思えること以外やらない

創業時に決めた今も変わらない価値観と意思決定軸

過去に実績もゼロの状態で、新規事業立上や大型案件で、時価総額一兆円企業の社長を開拓した時、社員1万人超・売上数千億企業の社長と専務を開拓し、資本金1億円の子会社を設立し新規事業立上げをする際もすべてこのルールに乗っ取り、常識に囚われることなく、限界を決めずに面白いと思えることを提案し続けた結果でした。
どちらも手紙を送って代表番号に電話し社長室に連絡するという常識では考えられない手法で受注に至っています。

筆の巻紙で、想いを綴り電話でアポを取り提案を繰り返しました。

今回のSBIホールディングスとの資本業務提携もキッカケは渡邊が臆することなく、提案をしたことからスタートしました。

SBI証券との出会い

ここから創業3年未満だった労働集約型のビジネスを展開する弊社がなぜSBIホールディングスと資本業務提携に至ったのかについて書いていきます。

SBI証券 髙村社長と出会う

弊社はもともと金融商品仲介業で、SBI証券とは業務提携の関係にありました。しかし、それはSBI証券がIFAビジネスを展開している上での数ある登録業者の1社という位置付け以外のなにものでもありませんでした。
加えて、先ほど記載したように当時の弊社は創業から1年半で5つの事業が同時多発的に共存しているというカオスな状態でしたので、SBI証券から見たときに、弊社の実績は決して褒められるものでは無かったと思います。

そんなときに、髙村社長と少し繋がりのある経営者の方が、資産の一部(かなり大口)をSBIの証券口座に入金して、弊社で運用をしたいという話が浮上し、「入金前に髙村社長に挨拶に行くから、一緒に付いてきて欲しい」と渡邊に声が掛かりました。
そして、いちIFA登録会社として、その経営者の方と渡邊が髙村社長に挨拶に行く日程だけが決まりました。

実際何しにいくんだ問題

日本を代表する証券会社の代表取締役社長ということもあり、アポイントの日程は2ヶ月先の日時で決まりました、私も渡邊もお客様と一緒に証券会社の社長に会うことなんてあるんだな~くらいの楽観的な感覚で、普通の日々を過ごしていました。
ただ、アポイント前日の朝になり渡邊に「明日なにしに行くんですか?」と聞くと、「俺も分からないけど、挨拶に同席するっぽい」という会話をしました。
そこで、実際付き添いで挨拶に同席するだけで帰ってくるって意味わからなくないか?と思いました。
当時の弊社はSBI証券のIFA登録業者として、実績は芳しくなく、認知されている業者というわけではないので、そんな中で渡邊が同席して大丈夫なのかと不安が募りました。
そして、私と渡邊はせっかくSBI証券の社長に会えるのであれば提案をしよう!という発想に至り、「資本業務提携しませんか?」という提案を盛り込んだ弊社のpitchdeckを作成しました。(当時はあまり意識しませんでしたが、今考えると普通に挨拶して帰るよりも意味わからないことをしていたと思います。)

唯一無二のベストパートナー

ここまでの書き方だと、ノリと勢いで資本業務提携を提案したように見受けられますが、実際は違います。
当時の弊社はスタートアップに対して、資金調達支援や採用支援を行っており、この2事業に対する解像度はかなり高まっておりました。
その中で、知り合いのベンチャーキャピタリストなどからも起業家の資金調達支援を行うのであれば、自社でもEquityFinanceをしてみてはどうか?その方が起業家からの信頼も厚くなるとアドバイスを受けてました。
そのキャピタリストの言うことは、すごく理解できたのですが、弊社は労働集約型の手数料ビジネスを展開しており創業以来黒字かつ、銀行取引も順調で、debtFinanceも出来ていたので、debtとEquityともに資金調達のニーズがありませんでした。
その時に私たちは「お金」ではなく、事業で相乗効果のある事業法人と手を組める資本業務提携であれば、取り組んでみたいと思っておりました。

そして、その中で勝手に日本の事業法人で最も相乗効果があるのは、国内のIPO関与率2022年100%の実績を誇るSBI証券や、国内最大級のファンド運用総額を誇るベンチャーキャピタルファンドを運営するSBIInvestmentを有するSBIホールディングスしかないと確信しており、いつかSBIグループと資本業務提携をしたいと漠然とイメージしてました。
そのため、アポイントの前日にこのタイミングしかチャンスは掴めないという想いで、pitchdeckを作成しましたが、一緒になった場合のイメージの解像度はかなり高かったので、すぐに完成し、そこからはプレゼンのロープレを深夜まで行いました。

「戦略的な取組が可能なら検討出来る。」

翌日、アポイントのキッカケをくれた経営者の方には、アポイント30分前に私たちは挨拶ではなく提案があることをお伝えし、その場で快諾を頂きました。(これもとんでもなく懐の深い方で、感謝しかありません。)
そして、面談が終了した渡邊から連絡が来て、髙村社長から「SBIグループと戦略的な取組が可能なら検討は出来る。若いんだからもっと大きな目標を持ちなさい」という回答を貰ったと報告を受けた時はにわかには信じられませんでした。
なぜなら当時は2022年6月で、弊社は創業してから26カ月のゴリゴリのスタートアップでした。
面談終了後の渡邊から面談内容を聞いたときは、渡邊の5分というわずか時間でのピッチに対して、圧倒的なビジネスモデルへの理解やマクロ環境などを鑑みた質問の鋭さ、そしてなによりも先入観や固定概念なく、フラットにディスカッションが出来たことに驚きが隠せませんでした。

6ヶ月間に渡るしっかり目のデューデリジェンス

そしてなによりも驚いたのはスピード感で、面談後すぐに投資銀行部門の責任者とチームアップされたメンバーが弊社に来社頂き、実際に一緒になった場合にどのような取組が出来るのかのインタビューやビジネスデューデリジェンスが始まりました。
当初はSBI証券の投資銀行部門の方との打ち合わせが設定されるまでのスピード感やSBIグループのファンド経由の投資検討機関などから2~3か月程度の短期間でのクロージングを想定してました。
しかし、当初の予想を大幅に覆して、デューデリジェンスは長期化しました。

SBIホールディングスのプリンシパルマネーに拘った

デューデリジェンスが長期化した一番大きな要因は私たちが、SBIInvestmentが保有しているファンドによる純投資や、SBI証券や
SBIファイナンシャルサービシーズ(SBIホールディングスの中間持株会社)との資本業務提携ではなく、SBIホールディングスからのプリンシパルマネーによる資本業務提携に拘ったからです。

私たちはSBI証券、SBIInvestmentやその他のSBIグループの企業生態系の中で、ほぼ全てグループ会社と一定の相乗効果を生み出せると想定していたので、SBIホールディングスとの資本業務提携に拘りました。
(今思うと創業26か月の労働集約型のビジネスを展開する弊社に関心を持ってもらえただけでもありがたいことなのに、SBIホールディングスのBSから投資してくださいと突っ張っていたのは無謀でした。)

SBIグループ創業以来前例のない資本業務提携

時間が掛かるのも当然で、私が調べる限りでは、SBIホールディングスからのプリンシパルマネーで、出資をした会社は創業から公表されている案件は39社、内15社は上場企業に対する資本参加で、創業5年未満の会社1社もありませんでした。(非公表の案件があれば、別ですが一般的に設立の浅い会社がSBIホールディングスからの出資を公表しないとは考えずらいので、史上初かと思います。)

検索:レコフデータ 2023年3月20日時点

「君たちの好きなようにやりなさい」

約6ヶ月間のデューデリジェンスを経て12月末に北尾会長と最終の意思決定をしていただくための、面談をしました。
面談時間は10分間で、いくつか質問をして頂いたのちに、最後に北尾会長から、「よし、分かった。一緒にやろう。SBIグループをうまく使って、君たちの好きなようにやりなさい。」という言葉を頂いて面談は終了しました。
日本を代表する金融コングロマリット企業の創業者であり代表取締役会長兼社長という立場にも関わらず、私たちのようなスタートアップ企業に対して、数億円の出資をその場で意思決定をし、共感と応援を頂けたあの瞬間は一生忘れることはないと思います。

日本をアップデートする

今回の資本業務提携をキッカケにして、新たなステークホルダーと共に、私と渡邊や弊社の社員の想う、課題の多い日本の現状をアップデートしたいという理想の現実に向けて大きな一歩を踏み出せたと思います。

いま一緒に働く優秀な人を募集してます!

こちらから応募お待ちしております

弊社は、上場準備中で、続々と優秀なメンバーが加入してきれくれています。それでもまだまだ社員数は20名強の少人数の組織なので、一緒に事業を拡大していく優秀なメンバーを募集しています!

最後に創業から3年間でお世話になった大先輩たちに感謝!!

人狼やりましょう大大大社長 佐上さん/ ただただいい人 山口さん/ 投資金額30倍にしてください 寺久保さん/ 大切なことを教えてくれる 水谷さん/ 一緒に腕相撲した 谷口さん・榎並さん/ アフリカからの付き合い 反田さん/ 採用教えてくれた格闘家 高橋さん/1年竹橋でお世話になりました 中川さん/男気あふれる 金田さん/ 足向けて寝れません 近野さん/ 5回目のリニューアルもお願いします! 太田さん/ シリコンバレー行っちゃう 岡田さん/ 同じマンションなんではやく飲みましょう 田中さん/ 内装最高です 五味さん/イケメンウルス兄貴 村上さん/同い年のアーティスト 梅ちゃん etc…
振り返るとこの3年間色んな方々との出会いに助けられてきました。
これからも皆様よろしくお願い致します!!!


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