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プロダクトチームと、その成長

プロダクトチームの目指す姿

プロダクトを作るチームには、Biz、User、Techの3つの柱が必要です。この3つを使って広義と狭義のプロダクトの両方を作ります。狭義のプロダクトとはソフトウェアやハードウェアなどの「モノ(アウトプット)」を指します。そして、広義のプロダクトとはそのモノを使って実現した状態(アウトカム)です。

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Biz、User、Techの3つの柱には「課題発見」と「課題解決」の2つの方向性が違う力が含まれます。また、ビジョンの実現のためにプロダクトを一気通貫させ、この3つの柱をコントロールする力があると、チームとして働くことができます。

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まとめると、プロダクトチームは以下の7つの方向で力を発揮出来ている状態を目指すといいでしょう。

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7つの力が偏っていると起きること

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大きな絵は書けるけれど、それを実現する力が弱かったり↑

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プロダクトとしては綺麗でも、その課題を持っている人がいなかったり↑

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足が生えた魚のような、何者かわからないプロダクトができたりします。

バランスよくチームで7つの力をつける

◆ Step1: 現状を把握する
まずは、現状のプロダクトチームがどの力を強みとし、どの力を弱みとしているのかを把握しましょう。Biz、User、Techの3つの柱が具体的にどのようなカテゴリで構築されるのか想像がつかない場合には書籍「プロダクトマネジメントのすべて」をご一読ください。プロダクトマネジメントクライテリアというものもあります。

◆ Step2: 役者を揃える
足りない領域を見つけたら、その力がある人を巻き込みます。採用もしくは育成をすることになります。残念ながらStep2には多くの場合時間がかかります。意思決定をするたびに、自分たちにはその力が足りないことを思い出すようにします。

◆ Step3: 期待値を合わせる
プロダクトチームに潜在的にその力があることと、力を発揮できていることは異なります。まず、その力を期待されていることを知らなければ発揮することが難しいでしょう。プロダクトチームの全員が誰にどの力を期待しているのかの認識が同じで、高いハードルの期待をしあえるチームは強いです。

◆ Step4: 一気通貫の力をつける
7つの力のベースとなるのは「一気通貫」です。Biz、User、Techの3つの柱がどれだけ強くてもこの3つの柱がバラバラでは良いものを作ることが出来ません。この3つの柱で下支えをするプロダクトとして目指したいビジョンの認識を合わせ、一気通貫した強いプロダクト戦略をつくり、議論ができるチームになりましょう。

◆ Step5: 定期的に現状を把握する
一気通貫したプロダクト戦略を肉付けするように残り6つの力を発揮します。そして、定期的に7つの力のバランスが崩れていないかを確認し、プロダクトチームとして何が不足しているのか、もっとよいチームになるにはどうすればよいのかを考え続けましょう。

🙅 Biz担当者 🙅 User担当者 🙅 Tech担当者 🙅

決して、Biz、User、Techの3人の担当者がいるわけではありません。UXデザインをするためにはUserの柱に軸足を置きながらも各OSのレギュレーション(Tech)や事業目標(Biz)を知らなければいけません。1つの柱のことしか分からず、プロダクトの成功に向かう3つの柱の交差領域での議論ができない人はプロダクトチームにおいては主体的に動くことができないジュニアメンバーです。

🙅 これは合議制ではない 🙅

民主主義的に力のバランスを取ったり、Biz、User、Techの力をバラバラに発揮してその最大公約数的な共通部分を解決策に選んではいけません。一気通貫の力は後から無理矢理に通すものではありません。先に一気通貫したプロダクト戦略があり、そのプロダクト戦略を実現するために残り6つの力を発揮します。


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