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【上司のメール(チャット)術=後編=】

やっかいな個性があるメール。
そんなメールの具体な扱い方をまとめてみます。



メール(チャット)では「SVO」を明確に

●日本語は主語が抜ける言語

「先日のMTGの議題ですが、少し変更がありまして改めて議論することになりました。時期尚早とは思いますが、別案を考えておいてください」

こんな文章があるとします。
よく見る、ありふれた内容ですよね。

ところがこれ、メールに乗っかると前半で述べた「思い込み」なり「誤解」なりの宝庫になりかねません。
というのは、この文章を見た人は、こんな疑問がわくからです。

・先日のMTGって、どれ?10分のやつ?1時間やったやつ?
・改めて議論するのは誰?ワタシ?上役だけ?
・次に議論するのはいつ?
・別案はブレスト程度でいいの?企画書レベル?
・いつまでに考えればいいの?

情報が「不足」しているために疑問が沸きます。
情報が不足するとなにかが起こると、前半でお話ししました。

思い込みが起こります。

・おそらく、1コ目のMTGのこと"だろう"
・議論は上役がやる"だろう"から自分には関係が無い"だろう"
・別案はブレスト程度でいい"だろう"。だから資料は不要かな

疑問があるなら聞けばいいじゃないと思うかもですが、質問が3つも4つもあれば、煩雑になることを恐れてメール離れが加速します。

労力を使って聞くよりは、文面から得られる情報で判断した方が楽なわけです。


●だから、SVOを明記する

上のメール例をこんな風に改案します。

「〇月〇日13時のMTGで話した議題についてです。
役員の中でやや方針を変更しましたので、改めて皆さんから意見をもらいたいと考えています。
〇月〇日に△△と□□のチームを集めますので、そこで××というテーマの意見をください。
形式は自由です。メモでもワードでも、ブレスト的にまとめておいてください。
不明点はチャットで〇〇に質問ください」

「なんの」MTGか。
「だれが」変更したのか。
「だれが」意見を考えるのか。
などなど、だれがなにをする…が明記されています。

英語だと自然な書き方ですが、日本語にするとくどさも感じるもの。
でも、仕方がない。ジェスチャーも表情も使えないメールですから、SVOを正確に記載するしかないのです。

まとめると、

S(主語)
あなた、わたし、課長、社長、顧客

V(述語)
考える、行動する、行く、帰る、作る

O(目的語)
何を(する)、何を(考える)、どこに(行く)

+αで、5W1Hを加えると、なお完璧。
日本語は主語が無くても話せる言語だからこそ、文字しか情報がないときには神経を使います。


くどくなるならこれを使え

メールは、SVOに注意して書くと、くどくなります。
しかも、ビジネス表現はなんとも冷たく感じます。

「私がやりましょうか」と言えたら、さほど違和感はありませんが「私にお任せいただけますでしょうか」と言われると、くどいしかた~く感じるのは自然なものです。

キレイな日本語は堅いし冷たいのです。
スンとしたかんじがするもの。

ですので、月並みですが「!」を使ってみることがオススメ。

「私にお任せいただけますでしょうか」
より
「私にお任せいただけますでしょうか!」
の方が、ポジティブだし、フランクさを感じませんか。

もちろん、社内メールに限られると思いますが、距離が離れがちな現代においては、部下と関係をつなぐ賢いコミュ術だと思います。
「わたし、そんなネアカじゃないわ」と思っても良いのです。
本心で「!」と思っていなくても良いんです。

パフォーマンスとしてやってみると相手の反応が変わります。


今回のお話の前半はこちら↓↓
遊びに来てたんせ^^


ぱれぱれ