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【『忘れられない』はメンタルブレイクの入口】

大事な思い出は忘れたくないし、きれいな体験も忘れたくないもの。
一方で『忘れる』は神様が人に与えてくれた、それこそ神スキル。

そのスキルに逆行して『忘れられなくて』困ることが珍しくないのですよね。
それを放置するのは少しコワイお話で…


忘れるとは

忘れるのは上の通り、神スキル。
嫌な出来事を忘れるなど、記憶的な忘れる以外にも感情の忘れるがあります。
たとえば、

甲子園で優勝して、すこぶる気持ちが昂って夜も眠れないくらいだった…のが、1週間後にはゆっくり布団に入っている…とか。

同棲相手に激しく苛立って、思い余って家出したけど2日後には照れ顔でただいまを言っている…とか。

喜怒哀楽は、どれを取っても行き過ぎた感情は疲れるし、生活に支障をきたすもの。
人のこころは、そんな行き過ぎた状態を真ん中に戻す働きを持っています。人の本能。

この本能に従って機能するのが「忘れる」装置です。


忘れられないとは

「あの人のことが忘れられない」
恋愛で使う忘れられないであれば美しいですが、日ごろに転がっている「忘れられない」はそうとも言っていられない。

シゴトが休みの日でも忘れられない

イヤな出来事が忘れられない

不安で不安で仕方がない(不安が忘れられない)

イライラがおさまらない(イライラを忘れられない)

この人が目に付いて仕方がない(この人を忘れられない)

『起こったこと』そのものを忘れられないよりも『気持ち・感情』を忘れられない
これが厄介。

イライラも不安もスキもキライも、すべてパワーのある感情ですから、忘れられずこころに残り続けると、とにかく疲れます。
ゴムをずっと伸ばし続けて徐々に擦り切れるようなイメージを持つ疲労です。

だから『感情の忘れられない』はメンタルブレイクの入口になりえる…て、ワタシは考えています。


自分の工夫で
「忘れる」を手に入れる

忘れられないときは、脳がその感情にとらわれ「洗脳」されているような状態です。
本能的な縛られ感ですから、自分の理性でこんな工夫をしてみるのがオススメ。


1)視界を変える

物理的に目に見えるものを変えます。
席を立つ、トイレに行く、目を閉じるなどを
視界が変わると、脳が思いの外、うまく騙されてくれます。

2)人とおしゃべりする

アウトプット大事。
人と話すというのは不思議なもので、気持ちの整理や新しい気持ちの発見になります。
悩みと関係のないことを話していても効果は抜群。

3)好きなことに没頭する

悩みと違うことに集中します。
映画に没頭する、ゲームする、走るなどなど集中できることに没頭するのも大切。

4)寝る

睡眠はあなどれない。
寝ることで記憶と気持ちの整理ができますから、それが「忘れる」お手伝いになります。


自分でやっても一切合切うまくいかないときは、医療機関受診のころ合いかもしれません。
うまく「忘れる」を味方につけて、メンタルブレイクを避けたいものだと思うのでした。


メンタルヘルス相談ぱれぱれ