見出し画像

「希望の轍」~2020 J1 リーグ第12節 vs 湘南ベルマーレ(H)~【マッチレポート】

皆様、どうもお久し振りでございます。
しばらく書くことをお休みしておりましたが、少しずつ再開していこうかなと思っております。
相変わらず過密日程の中なので、いままでの様にしっかり観て全試合を書く事は時間的に難しいですが、雑感的な感想なら少しは負担少なく書けるかなと思った次第でございます。
試行錯誤が続きますが、無理なく書けるスタイルをこれからも模索していきたいです。


湘南戦ハイライト


スタッツ

画像1


両チームフォーメーション

vs湘南

ともに好調とは言いがたい東京と湘南の対戦、終わってみれば東京が今季ベストゲームに近い形で勝利しました。
東京サポーターにとっては語彙が不足してしまう様なエモーショナルなシーンが満載で、ここ最近の停滞感を払拭して余りある試合となったわけです。
上記に矛盾するようですが、湘南の元気の無さ、現在のチーム状況を考慮すると全くの手放しで喜べる試合では無かったと思います、結果的には完勝に近い形でしたが、湘南にも幾つか決定機はありましたし、特に守備の部分では改善部分も多くあったと思います。
それが分かりつつもこれだけ嬉しいのには理由がありまして、それについて今回は書いてみようと思います。


~品田愛斗と中村拓海が示した可能性~


8月15日名古屋戦から10月4日のアウェイ湘南戦まで週中と週末で15連戦に突入した東京、相次ぐ主力の移籍と、昨年以上に属人的(選手の能力に依存)なサッカーになりつつある中で、主力選手の疲労度が懸念事項になりつつあった我がチーム。
このコロナ渦のという特殊な状況で、個人的には外部からの補強は金銭的にも、他チームの状況的にも難しいと個人的には思っているので、そうなると手っ取り早く層を厚く出来るのは「若手の台頭」です。
今季、スタジアムの問題からJ3への参加を見送ったFC東京U-23のメンバー、彼らの力が今季の過酷な日程を乗り切る中では絶対に必要になってくる中、原、内田、波多野が次々とトップメンバー入りを果たしましたが、消耗度の高いSB(サイドバック)とCH(センターハーフ)のポジションでも若手の出場が待たれていました。
長谷川監督はこの湘南との試合で高萩に替えて品田中村(帆)に替えて中村(拓)を起用してきました、相手の状態(湘南は連敗中で最下位)を見ての起用とも言えますが、湘南はプレスと球際の激しさが持ち味のチームです、状態は悪かったとはいえ、そういうチーム相手に共にボールを持った時の動きが持ち味の両選手を起用してきた所に長谷川監督の意図を感じられました。
結果的に2人共及第点以上だったと思います、前半から湘南のプレスに余裕を持っていなしながらパスを出し、後半こそアジャストしてきた湘南の選手に掴まるシーンも増えましたが、そこを掻い潜ってドリブルやパスを仕掛けるなど、相手の強度を差し引いても非常に可能性を感じさせてくれるプレイを見せてくれました。

中村拓海は室屋成のデビュー戦を髣髴とさせる様なふてぶてしさで相手の逆を取るプレイや、機を見て素晴らしいタイミングでシュートやクロスとホントにリーグ戦デビューかよ!と言いたくなる位に攻撃面では期待以上のものを見せてくれました。
課題は守備ですが、それを補って余りある攻撃面での活躍、個人的にはプレーメーカー(試合の展開を作る)型のSBだと思っているのですが、日本過去最高のプレーメーカー型のSB内田篤人が引退したその日に、中村みたいな選手がリーグデビューをしたのは勝手に感慨深く思っています。
大分トリニータからまた凄い選手が東京に来てくれましたし、羽生スカウトの大仕事になる予感がします。
品田愛斗は中村に比べるとロストも多く、ピンチにつながるシーンもありましたが、ポジションによる違いでしょう。
中盤のアンカーポジション、経験が少ない選手が出ていれば当然湘南は狙いにくるでしょう、そんな中でも攻守において、個人的には予想以上のボール捌きを見せてくれましたし、守備でも90分間しっかりと動けていたと思います。
前半こそリスクの少ないパスに終始していましたが、後半は縦へ付けるパスや、合いはしませんでしたが、スルーパスを出していくなど積極的な動きも見られました、ハードワーカーが多い中でこちらもプレーメーカー型(元はOMFですが)の貴重な選手がしっかり90分湘南相手に戦ってくれたのは非常に価値ある事だと感じました。
2人共、昨年U-23でやってきた経験を活かしてプレイに出せていましたし、何より楽しそうにプレイしているのが非常に印象的でした。
試合に出られる喜びみたいなものを2人から感じましたし、出られる喜びを感じられた事でより練習から貪欲になってくれるでしょう、それが他の若い選手たちの刺激になってくれると良いなと思います。
この試合は原太智にもゴールが出ましたし、内田や波多野も力を示してくれていてここからの15連戦でチーム「U-23」が大きな存在になる可能性を感じ取れた試合でした、まだ出ていない選手達も楽しみですね!


~林彰洋の魅せた矜持~


GKにとってスタメンから控えにまわるというのは相当にショックを受けるものです、それはフィールドプレイヤーが受けるショックの比ではありません、途中交代もアクシデント以外では無いですし、今回の交代理由がどうしてなのかは分かりませんが、チームが勝てていない状況での交代は相当に悔しい思いをしたでしょう、そんな中でもしっかりと冷静に振り返り、自身を見つめ直しつつ、再びスタメンがまわってきたチャンスにノーミス、好セーブを魅せるというのは並大抵の準備では成し得ないと思います。
この試合で改めて、林彰洋の凄みを感じましたし、波多野、児玉、野澤が越えるべき壁は高いなと印象付けられた試合でした。


~持たされても平気?~


東京と湘南、ここ2シーズンは東京の4戦2勝2分で負け無しではあるものの全て1点差、さらに昨シーズンは優勝目前で勝ち点を落とした試合でも分かるように決して与し易い相手ではありませんでした、ですがこの試合危ないシーンは作られつつも攻撃では今までの試合にはないチャンスを作れていたと個人的には感じています。
その違いを創っていたのが品田、中村(拓)、小川の存在が大きいかったと思います、彼らがボールを持てて展開する力を見せた事で湘南からするとプレスの狙いどころが絞りにくくなっているように見えました、これによって三田や安部、ディエゴやレアンドロに対するアプローチが緩くなり、スムーズに前線までボールを運べていた印象があります。
両SBから相手WBの裏のスペースへ永井を走らせるパスも湘南的には前に行きづらくなっていた一因でもあると思います、両SBが上がる頻度もこれまでの東京では高いと感じましたし、これによって相手をしっかり押し込めていました。
全体の支配率としては湘南の方が高かったですが、湘南が得意とするオープンな展開は作らせないようにしていたと感じますし、試合をコントロールするという意味でも良いゲームが出来たのではないでしょうか?
何が言いたいかと言いますと、今季は「東京?持たせたらなんも出来ないでしょ?ディエゴとレアンドロにしっかり付いておけば持たせてもおk」ってなりつつあったところに保持しての遅攻に可能性を感じるゲームが出来なって事です!
属人的なチーム故に、人が替わると当然再現性は落ちるわけですよ、品田は高萩ではありませんし、中村(拓)は中村(帆)では無いです、橋本と室屋の替わりはいないんですよ。
そんな中で人によってはこんな戦い方も出来るよ?って可能性をチームが魅せてくれたのが1番嬉しかったです。


~あとがき~


良い事ばっかり書きましたが、当然足りない部分も沢山あります、湘南の元気の無さは気になりましたし、それ故のゲーム展開と言えるのかも知れません、それでもここからの戦いに向けてポジティブな部分が沢山見えましたので今回はそこだけ書いてみました!
次は鹿島ですか、書きたくなるような内容のゲームだといいな!(笑)
読んで頂いてありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?