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「突きつけられた現実」~2020 J1 リーグ第3節 vs 川崎フロンターレ(H)~【レビュー】

太古の森(以下太古)「皆さんこんにちは、息をつく暇も無く川崎戦のレビューになります!」
漆黒の獣(以下獣)「キツイ!正直この結果はキツイ!」
太古「せめて勝った試合なら過密でも振り返り楽しいのですけどね!」
獣「色々とダメージを負いながらこの記事を書いております!(笑)」
太古「強い気持ちで!それでは川崎戦の振り返りをやっていきましょう!」
獣「よろしくお願いします。(泣)」


~試合雑感~

フォーメーション


本編縦


太古「東京はメンバーを入れ替えて、川崎はほぼ前節と同じメンバーでこの試合に臨んできました。」
獣「東京が入れ替えたのはターンオーバーというよりも、対川崎を念頭においてスタメンを変更してきたなという印象です、川崎はスタイル的にも相手に合わせるチームではありませんし、勝利した鹿島戦からはいじらずにきたって感じでしょうか。」
太古「試合前日のコメントで、長谷川監督から相手をリスペクトする様な旨の発言もありましたが、このスタメンの変更は守備を考えてなんですかね?」

獣「そうですね、加えて高萩からボールに対しての寄せの部分を強調する旨の発言がありましたか、中央を厚くした上で、球際でしっかり寄せきってボールを奪いたい意図があったのではと思います。」
太古「実際に試合を観た印象はどうでした?東京が狙いとする部分は出来ていたのでしょうか?」
獣「長谷川監督が言っている様に、前半5分くらいまででしたね、辛うじて狙いが出ていたのは(笑)」


[ 長谷川 健太監督 ]
入りは悪くなかったが、1点目を取られてから気落ちした。前半なんとか2点差ぐらいで踏ん張れれば違った展開に。~中略~ ゲームプランはしっかりと戦って、今日は中盤の選手を多めに使って、球際の戦いで負けないところが前半のテーマだった。その意味では奪ったあとシュートにいく場面もあったが、失点シーン、2失点目もスルスルと相手に抜かれてしまった。球際の厳しさがなかったなと。

太古「選手のコメントを見ると1点目2点目の精神的なショックを受けた事で脚が止まってしまって、寄せなれなくなってしまったようですね。」

〔MF 東 慶悟〕
先制点は大きかったと思いますし、その5分後ぐらいに2点目を取られたところで精神的にも難しくなった。レベルの高い相手に簡単に点を取られて、難しくなった印象です。

獣「正直、前半だけなら長谷川体制になってからワーストのゲーム内容なんじゃないでしょうか。」
太古「インテンシティとハードワークが売りのチームがそこで強みを出せないとそうなりますよね・・・川崎だからではなく、前半の東京から点が取れないチームはJ1にはいないのではないでしょうか。」
獣「そう思います、攻撃面では別に悪さを感じなかったのですが、守備に関しては今期戦術面での不利をカバーしてきた強みの部分を全く出せませんでしたから、いままでごまかしてきた部分が全て露になってしまった印象です、現実を見せつけられましたね。」
太古「川崎もちょっと拍子抜けしている部分もあるのでは?」
獣「それはあるでしょうね、東京相手に強度の高い試合を出来ると思っていたところで、あれだけ自由にやれてしまうとね・・・スコアだけ見れば川崎の完勝、東京の完敗という形ですけど、このスコアが両者の力関係を表しているとは思わないです。」
太古「東京は自滅に近いゲーム内容でしたものね、川崎は自分たちの狙いがどこまで通じてどこまで通じないのかを図れなかった部分は大いにあると思うので、このスコアを過信しない方が良さそうな気はします。」
獣「ある意味両チームともに忘れた方がいい試合かもしれません、喧嘩にすらなりませんでしたから。(笑)」
太古「後半は闘える場面も増えましたが?」
獣「それこそ参考外だと思います、後半開始10分で東京がゴールを奪えなかった時点で試合は終わったも同然なのでそこからは個人のパフォーマンスを見る意味以上のものは無いと思います。」
太古「長谷川監督は〔昨年の0-3の内容よりは進歩していると思います。〕と言っていますが?」
獣「そこは僕には全然ワカラナイです。(棒)」
太古「・・・はい(笑)それではここからは、両チームにフォーカスしていきましょう。」
獣「ヤッパリフリカエリツライヨ!」



■東京 ~転換点?受け入れて前進?~

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■最悪では無かった攻撃

太古「それでは東京からです、良かった点を教えて下さい。」
獣「チームとしてはありません。(真顔)」
太古「いやいやいや、あったでしょ。(笑)」
獣「え~、強いて言うなら攻撃ですかね、結果的にゴールは奪えなかったですけど、前で奪ってショートカウンターというシーンもいくつか作れました、これはプレビューでも書きましたが狙いとしていた部分が出たと思います・・・部分的にですけどね。」

17分

太古「部分的?」
獣「基本的に前線が動いても後ろが付いて来ないのですよ、だから全体が間延びしてしまって、だから正直あまり効果的ではありませんでした。」
太古「結局良くない点になっていますが?(笑)あとは良い部分ありませんか?」
獣「縦と背後を狙う共通意識は良かったと思います、前後半共にスピードを持って一気に攻める形は何度もありましたし。」
太古「個人的には安部が良かったと思いますが?」
獣「はい、この試合は攻撃面で良いところが沢山見られました、裏へ飛び出す動きは川崎の選手達も掴まえきれていませんでした、あとは最後のクオリティが上がれば文句無いですね。」
太古「他に良かった選手はいますか?」
獣「中村(帆)紺野も良かったと思います、難しい試合でしたが、中村は攻め上がるタイミングも良かったですし、対人でも強さを感じさせてくれました、失点シーンはチームの問題なので仕方ないでしょう。紺野はACL同様に硬質な前線に変化を与えてくれていましたね、ブラジル人3トップにも違和感無く絡んでいけるのは見ていてワクワクしますね。」
太古「室屋橋本も良かったと思いますが?(※まだトーチュウを見る前に書いています)」
太古「室屋は試合状況が状況なので良い熱をチームに伝えてくれたと思います、橋本はさすがでした、彼が入ってから中盤の底はかなり守備が安定しましたし、危険なところを直ぐに埋めてくれる能力はやはりチームの中でも飛びぬけているなと感じました。」

■晒された現実

太古「続いては東京の良くなかった部分にも触れていきましょうか。」
獣「全部言い出すときりがないのでポイントだけで良いですか?(笑)」
太古「はい、どうぞ(笑)」
獣「先ずは、今シーズン付きまとっている、SBの前のスペース問題ですが・・・川崎戦もここを突破口にされてしまいました。この試合は恐らく自陣のスペースに人を手厚くする意図で、WGをSH下げた4-2-3-1気味にしてきました、レアンドロの位置も低めにして対応しようとしたわけなのですが・・・まぁ無理ですよねっていう。(笑)」
太古「レアンドロ・・・頑張ってはいるのですけどね・・・。」
獣「序盤右サイド(川崎の左サイド)はシルバが人に厳しく付いていく事で「自由にやらせないぞ!」という意思を感じましたし、先制点までは実際にやらせなかったと思います。先制点はその人に付いていくところを逆手に取られて、シルバ家長に引っ張られたスペースを大島に上手く使われてしまいましたが、これは川崎の攻撃を褒めるところでしょうね。」

川崎1点目


獣「翻って東京の左サイドですが、3分に綻びを見せていました。左だけ何でこうなるのかは正直分からないのですが、この試合は前半中盤の守備の狙いが非常に分かりにくかったです。」

3分

太古「引いてスペースを埋めるという意図があったにせよ、ボールホルダーにプレッシャーはかかっていませんし、周辺で動いている相手の選手を警戒する様子もありませんでしたよね?」
獣「そうなのですよね、前半の東京は戦術や配置以前にテンションが低く、この2年で培ってきたハードワークをどこに置いてきたのだというレベルで、何もしませんでしたからね、只そこにいるだけです、案山子ですよ案山子。」

川崎2点目

太古「この2点目も信じられないくらいにあっさりやられてしまいましたね。」

川崎3点目

獣「3点目なんかは見た事が無いくらいにネガトラ(攻→守の切り替え)が遅くてビックリしました、長谷川東京になってからここまで成すがままやられてしまうシーンは記憶に無いですね。」

太古「結局4点目も焼き直しの様な失点でした。」
獣「この試合も途中でシステム4-4-2などに変えて何とかしようとしましたが、最前線からの守備の役割が不明瞭で(人にいくのか、エリアを守るのか、前からプレスに行くのか、引いて埋めるのか)全く効果がありませんでした。37分の真ん中を真っ二つに割られたこのシーンは眩暈がしました(笑)」

37分1

37分2

37分3


太古「全体が間延びして間を通され放題っていう悲惨な状態でした・・・どうしてここまで動けなかったのでしょう?」
獣「これは全くの予想ですが、川崎用の対策をしてきたところで早い時間に先制点を奪われてしまい、ハードワークを担保にした戦術が全く機能しなくなったのではないでしょうか?点差こそ離れているので評価が難しいですが、役割を整理して、マインドが修正された後半は多少良くなりましたからね。」
太古「後半は言わば開幕戦と同様の布陣にしましたが、よく失点しなかったなと思うくらいに決定機を作られました。」
獣「それこそ選手がギリギリのところで身体を張って防ぎましたよね、結局いままでの試合もそうやって勝ってきたのだと思います。クオリティの高い川崎相手にその粗が誤魔化しきれずに出てしまったという事でしょうね。」
太古「今日は明らかに攻撃と守備の収支が合っていませんでした・・・それこそ今日初めて新布陣に不安を覚えた人も多いのでは無いでしょうか?」
獣「初めて【結果】が伴わなかったですからね・・・本当にこの試合は期待感があっただけにショックな人が多いと思います。」
太古「僕らも一気に現実を突きつけられましたね。」


■川崎 ~どこまで評価可能か~

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■示した確かな技術力

太古「続いては川崎についてですが、先ずは良かった点について。」
獣「正直東京が悪すぎて、あまり川崎の事を見られていませんが。(笑)彼らに時間とスペースを与えるとこれだけ好きにやれてしまうという事が、改めて証明されましたね。」
太古「川崎のサポーターからしたら今更でしょうし、僕らも嫌という程に知っている事ではありますが・・・。」
獣「それでも彼が取り組んでいる事、特にどのゴールもサイドから崩してゴールを奪えているのは、ポジティブだと思います、それが例え酷いディフェンスが相手だとしてもね!(ヤケ)」
太古「き、気になった選手は?」
獣「右SBの山根ですか、良いタイミングの攻撃参加から再三チャンスに絡んでいましたし、家長との関係性も良かったです。川崎の右SBは今年どうなるか注目していたのですが、この試合を見る限りは上手くいっている印象でした。あとはプレビューで上げていた長谷川 竜也ですか、見事にやられましたね。東京で夢を叶えて欲しかった・・・。」
太古「はい、次ぎにいきます!」


■縦に早い攻撃、プレス耐性の向上

太古「続いては川崎の良くなかったポイントですが。」
獣「あんまり無いですよ(笑)だって4-0だもん。」
太古「強いて言えば?」
獣「後半少し受けに回ってからは、後方でのパスを引っかけられシーンも見られましたが、時間帯と点差を考えたら気が抜けてしまう部分もあると思います。あとはSBが上がった際のスペースを使われる事が気になったくらいですかね。」
太古「川崎にとっても内容に関しては難しい試合になってしまいましたかね?」
獣「そうですね、実際これを過信していいものかは非常に微妙だと思います、それこそ素晴らしい結果だったけど次の試合は忘れた方が良い位かも知れません。」

~まとめ~

太古「以上、試合を振り返ってみましたがいかがでしたか?」
獣「端的に言えば東京は実力を殆ど出せず、川崎はそんな東京を相手に淡々とゴールを決める、無観客な事もあって練習試合の様な雰囲気で終わってしまいましたね。」
太古「正直これを実力差といわれるのは悔しいし、不本意ですよね。」
獣「はい、本来もっと出来るチームですし、今回は川崎側がビックリしたんじゃないですかね?(笑)」
太古「そしてこれを書いているタイミングでこんなお知らせが・・・。」

橋本 拳人選手 FCロストフへ完全移籍のお知らせ

獣「・・・ダブルパンチ・・・。」
太古「決まってしまったからには橋本には頑張って欲しいですし、東京の心配をせずに行ってらっしゃい!と本来なら笑顔で言いたいですがタイミングが悪すぎましたね・・・。」
獣「川崎戦の結果、橋本の移籍で今後の東京の方向性が分からなくなりましたね・・・少なくとも何らかのテコ入れは必要になってくると思います。」
太古「詳しくは次節マリノス戦プレビューで!!」
獣「次節マリノス戦!?・・・・・・うっ・・・・・・アタマが・・・。」
太古「読んで頂いてありがとうございました!」


※画像作成とデータ引用元は下記サイトを利用

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