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で?一体どうしろと

先週は夏から一転して、梅雨に逆戻りしたような一週間でした。
気温も低めで、ここ数日はエアコンもつけていませんし、夜は寒いです。

そんな天候の中、水曜日は前日の夜から激しい雨が降り続きました。
通勤路はちょっとの雨ですぐに冠水するので、いつもより早く家を出たりしました。

会社に着いても雨はますます激しさを増して「ザー」という音が外から聞こえていました。
窓の外を見ても白っぽく、かなりの雨が降っている事がわかります。

昼食を食べ終えた頃、一斉に会社中のスマホが鳴り始めました。
ピンポンパンポンポ~ンという大音量の音です。
いわゆる緊急速報メールとかエリアメールとかいうやつです。

慌ててスマホを見ると「高齢者等避難発令」と表示されています。
まぁ、直接自分には関係ないなという事は解りました。

それから1時間程して、またもやオフィス内にピンポンパンポンポ~ンと間の抜けたような、それでいて何か不安を掻き立てるような音が鳴り響きました。
個人のスマホと会社から支給されているスマホの全てが一斉に鳴るので、それは凄い音です。

今度は何だろうと見ると「避難指示発令」と表示されています。
要は土砂災害の危険があるので、避難しなさいという事らしいのですが・・・・

これが鳴ったからと言って「皆さん仕事を止めて避難してください」とはなりませんし、「じゃ、そういうわけなので早退します」なんて事もありません。
もちろんどこの会社でもそうでしょうし、学校も同じだと思います。

じゃぁ、この「避難指示発令」って何だろう?と思ってしまいました。

同じ緊急速報でも「緊急地震速報」は震度5弱以上の地震が想定される時に流れるもので、揺れてから鳴り出したり震度4以下で済んで空振りに終わる事もありますが、本震が来るまでの数秒の間に火を止めたり、避難路を確保したりする事ができます。
これは逃げる為では無く「今から揺れますよ」という予告なので、これで心構えをしたり準備をしたりと役に立ちます。

大津波警報か津波警報が発令された時に流れる緊急速報は、海沿いにいたらすぐに避難して下さいというものなので、受けた人はすぐに避難をするかと思うのですが、土砂災害の時に流れるこの避難指示はどうすればいいんでしょうか。

しかもこの避難情報が解り難いの何の。
下の図を見るとわかりますが、気象庁から発表される大雨注意報や大雨警報
のほかに、土砂災害警戒情報があってさらに大雨特別警報があり、それに対して自治体が避難情報を出すという仕組みらしいです。

こんなの頭に入らない

上の図でいくと、避難指示は「危険な場所から全員避難」らしいのですが、危険な場所って?
ちなみに僕の家のあたりは平地で、近くに川や山も無く、恐らく危険な場所では無いのですが、避難指示が出るわけです。出さなくていいよ。

ちょっと前まで使用されていた「避難指示」「避難勧告」「避難準備」「避難命令」に至っては、どれが緊急度が高いのか解らないままに無くなりました。

温暖化が進むと気象は、日照りが続くかと思えば大雨が続くといったように極端になるそうです。
これから先はこういう緊急メールが頻繁に流れて来るかと思いますが、オオカミ少年のようになって、いつの間にか誰も避難などしなくなり、本当に大きな災害が起きた時に多くの被害が出そうな気がします。

東日本大震災の時に、大津波警報が出たにも関わらず避難をしなかったり、対応がまずくて多くの犠牲者が出ましたが、あれの大きな要因として、津波警報の空振りがあると思います。

東日本大震災の数年前から、しょっちゅう津波警報は出ていました。しかし毎回被害はほとんどありませんでした。
そして前年の2010年にチリ地震があり、この時は大津波警報が発令されました。
テレビでは海岸の風景が映され、片隅に日本地図と沿岸部の海岸線が赤く点滅する絵がずっと表示されていましたが、先日の記事で書いた鮎川で76Cmの津波で終わりました。

こういう経験を積み重ねて来ると、逃げるだけ無駄だと学習します。
特に足腰の不自由なお年寄りは、高台に逃げるのも一苦労で、毎回空振りで終わっていたら、避難もしなくなります。

スマホを使って一斉に注意喚起をする仕組みは素晴らしいと思うのですが、もう少しわかり易く、細やかな指示を出せる仕組みは作れないものでしょうか。

ちなみに昨日(16日)の朝にも「避難指示」が出ました。
雨も小降りになっていましたし、そろそろ止みそうな感じでしたが、避難した人はいたのでしょうか?
これから先も「避難指示」が出るたびに悩みそうです。



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