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地獄でもいいっか

こちらは2024年5月4日に開催されたVIVA LA ROCK 2024 day2 星野源さんのステージについての超個人的かつ激重感想です。

アンコールの”地獄でなぜ悪い”がぐっさり刺さって抜けない。
棘みたいなレベルでなく、ドラキュラがとどめを刺される時の十字架ぐらいのド級のヤツが刺さって抜けそうにない。

一旦話をその1時間ほど前に巻き戻す。
(キュルキュルキュル⏮)

前のステージのVaundyさんの圧巻のステージが終わりいよいよその時が来た。
私は400Lvの右側前方会場全体が見渡せる場所を選んだ。
DownTownがサウンドチェックで演奏される。
この時から私はすでに周囲を気にせず体を揺らし手拍子していた。
そして聞き覚えのあるイントロと同時に源さんがギターを弾きながら(あれ?抱えながら?記憶曖昧すまん)登場。
桜の森です!!
先生、桜の森です!!!
いきなりギター野源で登場とは聞いていませんでした。
そんな抜き打ちテストやめてください、ありがとうございます(泣)

どちらかと言うとマニア向けだと私は思うのだけどそんな曲を初めましての人も多いフェスの1曲目に持ってくるとは最高じゃないか。
源さんの(一般的には)隠れた名曲がまた世の中に広まるかと思うと嬉しい。

続いてSUN、Pop Virus 、喜劇。
この頃からずっと曲の途中で感極まって鼻水啜る人になっていた。
もしかすると隣の人は私のことを鼻炎?って思ってたかも知れないけど違います。涙として目から出る水分を鼻から出していただけなんです。

私は昨年のサマソニ以来の源さんの生歌。
源さんの歌声はこの日も艶やかで温かくて力強くて優しくて私の大好きな歌声だった。そんな歌声をこの耳で直接聞いている(マイクを通してではあるけれど)ことに震えるほど感動した。
そしてステージから遠かったせいか視覚よりも聴覚が優位になったみたいで歌詞もやけに響いて何度も聞いたはずの曲なのに新鮮に感動した。
喜劇がまた聞けたの嬉しかったな。

Ain’t Nobody knowにはたまげた。
周りの初めましての人たちが静かに衝撃を受けている様子を目の当たりにしてそりゃそうだろうよと思った。
それこそ逃げ恥の頃のパブリックイメージのままの人からしたら同じ人ですか?ってレベルだもの。
端的にエロイと思ったそこのあなた、正解です。
だってあの曲はbaby making musicと言われているのだから。

実はこの日Xでフォロワーさん達とセトリについて話をしていて、その中で仲間外れが聞きたいねと言っていた。
この曲はそれまでの源さんの楽曲とは少し雰囲気が違っていて私も大好きな曲の一つだ。
音源では途中、Oh(オン)と合いの手的なのが入るのでそのオンが聞きたいと勝手に盛り上がっていた。
そうしたら本当に歌ってくれたからもうびっくりしてイントロ流れた瞬間に頭を抱えてうずくまってしまった。
ひーん、めちゃくちゃかっこいい。
パフォーマンスが最高にかっこよかった。
そして例の”オンッ”を聞いた瞬間に私はまた頭を抱えた(多分ぎゃーって叫んでいたと思う)
やばかった、本当にやばかった。

私の初めての源さんのライブは2017年のContinues たまアリの追加公演。
そこで初めてくせのうたを聴いた。
そしてこの日もくせのうたを歌ってくれた。
この曲を作った時の自分は、時が経ち環境が変わった今でも自分の中にいるとおっしゃっていた(と思う)。
時が経っても変わらないもの、
時と共に変わるもの、
そのどちらも持っているのが人間なんだろうな、とまた鼻水啜りながら源さんの歌声に浸っていた。

会場をすっかり星野源の音楽で包み込んでしまった後でのドラえもん→恋。
今回のフェスのセトリは本当にバラエティ豊かでこんなにいろんな曲調の音楽のストックがある源さんって改めてすごいと実感した。
ギター野源
ポップ野源
エロ野源
ロック野源
弾き語り野源
and more…….

ドラえもんではめちゃくちゃに踊ったり一緒にうたったり楽しかった!
恋は最近では弾き語りバージョンの方が私の中ではスタンダードになっていたのだけど、久しぶりにオリジナルバージョンで聞いて洗練されたサウンドに改めて名曲中の名曲と思った。こんなやばい音楽がお茶の間で流れ続けていたの冷静に考えると相当やばい。

途中恋ダンスを源さんが踊ってくれてそれはもう会場中がぎゃーーーーーーと大興奮だったのだけど、ご本人キレッキレで踊ってるけど少しはにかんでるような照れてるような表情とのギャップに400Lvからアリーナまで転がり落ちるかと思った。
あれは何であんな表情なんでしょう?
そのやはりご夫婦に縁のある作品だから照れてるってことで合っていますでしょうか?
結婚発表してもうすぐ3年になるのにまだ照れるって仲がいいんだな♡

さて大興奮のあと、恒例のアンコールの予告があった。
フェスでもトリだとアンコールあるんですね。

その前に本編最後の曲はHello Song。
私は東京ドームで聞いたHello Songも、
配信ライブ”Gratitude”で聞いたHello Songも、
CDTVで聞いたHello Songも、
”ReAssembly”で聞いたHello Songも全部思い入れがある。
いつも次会える時は笑顔で会いましょうと言ってくれるのでその時まで笑顔でいたいと思える。未来へプレゼントを置いてくれているようでそんな楽曲の優しさが大好きだ。

ここまでで十分叫んだし踊ったし泣いた。
多分過去のどのライブよりもはちゃめちゃに動いた。

最初の曲も意外!だったけどアンコールも予想外だった。
(以下うろ覚えなので多少のニュアンスの違いあるかもです)

戦争も終わらないし、花粉症は辛いし、円安だし嫌なことばっかり。
地獄みたい。
みんなそんな中で楽しいことを何とか手繰り寄せて生きていく

このMCの時だんだん身体を大きく動かして、源さんの内にこもっている感情が沸々と煮えたぎる音が聞こえてきそうなぐらい鬼気迫るものを私は感じて正直怖かった。
このまま歌に行って大丈夫?
興奮して過呼吸で倒れない?
と本気で心配した。
27,000人の観客を完全に圧倒していてなんの鳥肌か分からないけど鳥肌がたった。

一緒に歌うところは少ないかも知れないけど叫んでも踊っても何してもいいという前置きの後に始まった地獄でなぜ悪い。

嘘で出来た世界が 目の前を染めて広がる
ただ地獄を進む者が 悲しい記憶に勝つ
作り物だ世界は 目の前を染めて広がる
動けない場所から君を 同じ地獄で待つ
同じ地獄で待つ

地獄でなぜ悪い/星野源

源さんはいつも世の中はよくならない、地獄だと言っている。
実際のその通りだ。
だったらここは地獄だと認めたうえでその中を進んで行こうじゃないかとこの楽曲は提案してくれている。
これは個人的な話だけど先日まあまあ辛いことがあった私にはぐっさり刺さった。とりあえず地獄でも進んでいけば、途中にきっとささやかな楽しみも見つけつつ、進めば悲しい記憶に勝てるのかも知れない。
同じ地獄で待ってくれている仲間もいるのかも知れない。
地獄でも、まあいいっか。

この時に源さんが初めて覚えた(笑)コールアンドレスポンスもあって声の限りに叫んだ。
私を含めた27,000人の観客に感情を吐き出せる叫べる場所を作ってくれて心からお礼を申し上げたい。

本当に本当にすっごく楽しかった!!!!!!
私は冒頭で書いたようにまだぐっさり刺さったままでしばらく抜けそうにありません。
一方で源さんはあの後どのように過ごしているのだろう。
以前NetflixのLIGHTHOUSEでも、また雑誌GQ6月号でもドーパミンの話が出ているけれどこういうステージに合わせてドーパミンをドバっとだしてんのかなと想像したりしていた。
そんな都合よく出し入れできるものでもないと思うけど、ドーパミンのスイッチ押された方としては停止ボタンが見つからなくて困っている。

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