見出し画像

謎を楽しむ「カメはなぜウサギに声をかけなかったのか」

前から気になったいた
「僕らは奇跡でできている」というドラマを、やっと見ることができた。まだ5話だけど。
高橋一生演じる動物行動学の大学講師
相河一輝は、すぐに自分の興味を持ったことに没頭してしまい時間を守れなかったり、その言動で周りを困惑させることが多い。でもその反面、常識や固定観念にとらわれない一輝に、周りの人は自分たちの価値観の意味を考え直すことになる。

そのドラマの中に出てくる「ウサギとカメ」の話のエピソード。

「なぜカメは、寝ているウサギに声をかけなかったのか?」

一輝はこの問いにこんな答えを出した。

「カメは競争なんてどうでもよかった。
ただ、前に進むことが楽しかったから、前に進んだ。
地面を這いつくばった姿勢で、ひたすら前を見据えて歩いていたカメにとっては、ウサギの姿は目にはいってなかった。」

対するウサギに対しては
「自分はこんなに凄いんだ!と示すために走った」と。

今まで私は、カメは油断して寝てしまったウサギに、シメシメと思ってるとばかり思ってた。
最後まで諦めず、コツコツ努力をすれば、勝利を手にすることもできると教訓めいた意図を感じてた。

地上から、わずか数cmの視界はどんな世界だろ。
前に進むことが楽しい⁈

そんな発想はなかったし、ウサギの姿が目に入ってなかったなんて答え、想像もしてなかった。

もしかしたら、ウサギだって。
(ウサギって、なんで昔話ではちょっとイジワルだったり、小狡いキャラにされてることが多いんだろか)

走るスピードで言えば、圧倒的に速いウサギとカメの競争というシチュエーションにどんな意味を感じていたんだろか。
100%勝つことを義務付けられてる勝負。
勝ったからといって、凄い!!ことでもないはず。
もしかしたら、ウサギは薄目を開けて、カメが楽しんで前へ進む姿を優しく見守っていたのかもしれない。
もしかしたら、自分と違って、決して派手ではないけど、
強い甲羅と、一歩一歩大地を踏み締めて進むカメに憧れを持っていたかもしれない。

カメはカメで、ふわふわした身体で、軽やかに大地を蹴るウサギを「素敵だな」と思っていたかも。
一緒に走れることをとても嬉しく思っていたから、嬉しくて最後まで一生懸命走った(歩いた?)のかもしれないね。
ウサギが寝たフリをして、カメとの楽しい勝負が早く終わってしまわないことを願ってたかも。

それぞれの立場で見える世界は全く違う。
他の誰かが、主観や思い込みで作った世界は、案外歪んでるのことが多いのかも。

この競争をしたカメとウサギは
本当はどんなこと思ってたんだろう。
こればかりは、どんなに想像しても
本人に聴くしかわからない。
その人が持つ気持ち。
それを知りたくて、
私は対話を大切にしたいと思う。

さて、AIさん。
この謎、あなたなら、
カメがウサギに声をかけなかった理由をなんて答えますか?

サポート頂けると嬉しいです。色々な日本文化に触れたり、勉強させていただきます