50年生きた実感はまるでないけどいつの間にか50歳になった。

20歳の頃ステロイドの副作用でアトピーがどんどん酷くなり、寝たきりの日々を過ごしてたことがあった。IgEは入院レベルの8000を超え、刺激が強すぎて水道水で体を洗えないので点滴に使うような生理食塩水を買って体を洗っていた。発作で2〜3時間おきに目が覚めるから何もできなかった。

自分は普通の就職とか結婚とかできないんだと思ってたし、いつ思うように動けなくなるかわからないんだから悔いなくやりたいことをやれるように、やりたくないことには1秒も時間を使いたくない、という謎の執着で自由を第一に生きて来た気がする。

どうやって日常が送れるまでに回復していったのか覚えてないけど、この30年は一度死んだような日々を過ごしてた自分には勿体ないほど濃く過ごすことができた。感謝している。

まさか誕生日を異国で家族とも過ごさず石を並べに来てるとは思わなかったけど。

自由である為には資金が必要だから、30代40代は仕事第一だった。連珠に出会ってから、私はなんで一度勝負の道を志したんだっけ？と忘れていた動機を思い出したく、仕事をほっぽり出して自分探しをするようになってしまった。今はそれに加えて、木工の奥深さを学ぶのにも夢中だ。マネタイズにならないことに時間を注いでいることにちょっぴり罪悪感はあるが、今はそういう時期なのだと思う。社会のためよりも自分の幸せに向き合う時期なのだと思う。

長く生きて来たのにまだ何もわからない。自分が何ものになりたいのかも。どうしたら幸せになれるのかも。

またいつ体が動かなくなるかわからないので、悔いのない日々を積み重ねていきたい。