卒業ソング『正解』の歌詞を、大人になってから噛み締めた話 #053
3月、卒業式の季節ですね。
ここ数年の卒業式の定番ソングと言えば、RADWIMPSの『正解』。ご近所の学校からも、練習している声が時折聴こえてきます。
そんな『正解』が、新たにスタジオレコーディングをして正式音源として今年2月にリリースされたとか。
リリースに際して、『正解』の作詞・作曲者でボーカルのRADWIMPS野田洋次郎さんが、下記のコメントを寄せていました。
こんなに多くの人に歌われているのに、これまで公式音源&譜面がなかったことにビックリ。自力で合唱用に譜面をアレンジしたりと、現場の先生も動かすこの歌の力・熱量の凄さを改めて感じました。
オファーの期待値をはるかに上回る、野田洋次郎という天才
私が『正解』を初めて聴いたのは、2018年にNHKで放送された『18祭』。毎回1組のアーティストと、選考を通過した1,000人の18歳世代が1回限りのパフォーマンスを行うイベント(番組)です。
当時18歳世代でもなんでもなく、アラフォーに足を突っ込んでいた私が、どうしてこの番組を観ようと思ったのか。
それは、RADWIMPSのにわかファンだったから(小声)。
2016年公開『君の名は』を観て、その主題歌と楽曲の素晴らしさにただた感動。特にエンディングで流れる『なんでもないや』の歌詞を聴くと、主人公たちの想いをよくあのワード数に落とし込んで詩的に表現するなぁと畏敬ともリスペクトとも言えぬ、そんな気持ちが溢れてきます。
映画の内容を噛み砕いて、それを200%昇華して、オファーの期待値を大きく上回るアウトプットで花を添えまくるなんて……野田洋次郎さん、ホンマに天才やん!と勝手に感動しまくったのでした(その後の新海監督作品もすべて手掛けられて、活躍も素晴らしいですよね)。
そして、当時『18祭』にRADWIMPSが出演すると知り、絶対にプロデューサーのオファーの期待値をはるか上に行くに違いない、とそういう確信がありました(オマエ、誰やねんですが)。
そして、実際に放送された『正解」をTVで拝見して、ただただ号泣。録画していたものを何度も巻き戻しては聴きました。
18世代のみなさんととRADWIMPSの熱く圧巻のパフォーマンス。そのときの番組の様子は、Youtubeにもアップされています↓
なぜ、『正解』に号泣してしまうのか?
私の場合は、高校生活を思い出して泣くというよりも、社会人になってからの出逢いを思い出して、思わず涙が出てしまいました。
そもそも私は自己肯定感が低く、自信もなく、知らず知らずのうちに他人の顔色を伺ったりして、あまり自分のことを好きになれないままに大人になっていました。
ところが社会人になってから、本当に何でも言い合える(ときには厳しいことも)、お互いを認め合える親友のような同僚に出逢いました。
私の思考や性格をよくわかってくれたうえで、「まりっぺさんは、そのままでいいですよ」と肯定してくれる存在の大きさ。
そのときに、生まれて初めて自分のことを好きになることができたように思います。
そして『正解』の歌詞には、こんな一節があります。
いや、もうホントにドンピシャ過ぎて……。この箇所を聴くだけでも、今でも自然に涙が出てきます。
卒業式にかかわらず、私がこの歌をよく聴いたり、口ずさんだりしているので、小1の娘に「お母さん、また歌ってるー」と呆れられたり。でも、一緒に歌ってくれたりもします。
娘にも、自分を心から認めてもらえるような良き友人ができることを祈りつつ。
娘は「学校で、答えのある問いばかりを教わってるけど、それもなかなか難しいときもあるんだよ!」と言ったりしてますが。笑
正解のある答えも、正解のない答えも、まぁ両方がんばって自分で解いてみなよ、ときには周りの人と一緒に協力しながらね、と母は応援はしています。
そういえば、『正解』の最後のほうのこんな歌詞があります。
それまで生徒目線の歌詞だったのに、最後は先生からの目線で。
人生の最期に、自分なりの答え合わせができるように、私も自分だけの正解を探し続けたいと思います。
あらためまして。
この春、ご卒業されるみなさん、本当におめでとうございます。
長い長い人生の中で、『正解』の歌詞のような素晴らしい友に(たった1人でも良いから)出逢い、自分だけの正解が見つけられますように。私もまだ道半ばですが、心から応援しています。
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