前世と万物に感謝したくなったクリスマスキャンプ
幸せの余韻が脳内にも心にも充満している内に書いておこう。タイトルの通り、クリスマスキャンプに行ってきたのです。
1ヶ月前のこと。
「12月23日&24日というアホな日程でキャンプのお誘いです!」というメッセージが先輩から届いたので、即座に返信しました。
「アホなんで行きます!!」
そこに一切の迷いはありませんでした。
冬キャンプといえば、タヌキが侵入してくるという衝撃の姉妹キャンプが記憶に新しいですが。
タヌキの侵入を防げたとしても極寒です。泣きたくなるほどの寒さ冷たさへの準備を着々と進めました。
キャンプメンバーは、この秋初めて一緒に仕事をした先輩とその親友さん(お会いしたことない)と、もう1人はスペシャルゲストとのこと。
友達からは、その未知なメンバーでよく行くって返事したねと若干呆れられました。私も行きますと言ったものの、ほんのひとさじの大丈夫かなと思う気持ちも実はありました。
しかしここは、友達の友達は友達という三段論法を活用。先輩の友達とはきっと仲良くなれる。それに大前提としてキャンプが好きだし、そこに楽しそうが在るなら乗らない他ありません。なんてったってクリスマス。
待ちに待ったキャンプ当日。待ち合わせ場所に着くと、誘ってくれた先輩とその隣には知っている人が。スペシャルゲストはグループ会社の方で、何度もお話したことある人でした。実はこの結果は予想通りです。ちょろいぜ先輩。
そして3人で先輩の親友さんをお迎えに。初めましての挨拶を軽く交わし、親友さんがキャンプ道具を準備してくれていたので、みんなでテトリスをするように詰め込み詰め込み。
ぱんぱんに詰まったトランクを見てうきうきは最高潮。再度車に乗り込み、いざ出発〜。
キャンプ場へ行く前にまずはスーパーに寄って食料品を調達。あれこれ確認しながら店内を進み、レジに到着する頃にはカートの上下2つのカゴに食材がてんこ盛り。寒さに備えて蓄えます。
クーラーボックスもぱんぱんになったところで、いよいよキャンプ場へ。本日は、ゴリラさんにお世話になります。
キャンプってテンション上がるポイントがいくつかあるんですけど、まずは何もないキャンプサイトの1区画を自分たちに与えられた時の高揚感。ここが私たちのテリトリー、束の間の生活拠点を作っていくんだ!と思いながらその土地に降りたった瞬間からわくわくしてきます。
天気も良くて空気が澄んでいて気持ちいい。ひとたび深呼吸をしてその空気を身体に取り込んだら、早速みんなでテントを建てていきました。
こうかな?え、こうじゃない?分かった!こっちか!を繰り返して設営完了。親友さんのテントがとても渋くて最高にカッコ良くて、色味も好きでシンプルにテンションが上がりました。
少し遅くなっちゃいましたが待ちに待ったお昼ごはんタイム。本日のランチは手巻き寿司パーティー。
あっという間に酢飯はキンキンに冷えてしまいましたが、寒くてもなんでもお寿司はおいしい。そして手巻き寿司は問答無用で楽しい。写真を撮ることを忘れる程に。
クリスマスキャンプということで、クリスマスっぽいメニューも作ろうと買い出ししていました。スノーマンいなり寿司とチョコパイトナカイ。
まずまずの出来となったスノーマンいなり寿司。
そしてチョコパイトナカイ。序盤でこれはおかしいぞと誰もが思いつつ、取り敢えずいけるところまでいってみる。溶かしたチョコペンはすぐに固まって何も描けないし、プレッツェルの代用はその役を果たさず、明らかにトナカイとは呼べない生物が産まれそう、、、
遂にひとりが、「いやこれなに?」と笑い出したのを皮切りに、やまびこが返ってきそうな程みんな笑いました。今この文章を書きながら思い出してまた笑っています。
久しぶりに食べたチョコパイのおいしさには感動しました。トナカイでも謎の生物でもチョコパイはおいしい。
写真には収めていませんが、ご飯が炊けるまでの間も空腹に耐えられなかった私たちは豚まんを蒸してホカホカをわけわけ。更にはお菓子もつまみながら、最終的に手巻き寿司にいなり寿司にチョコパイトナカイ?を平らげる。
冬はお腹が空くんだよねーと毎年のように言っていますが、冬キャンプはずっと外に居てずっと寒いのでずっと食べられます。まさにエンドレス。
夕方になるにつれて太陽が山の向こうに帰っていき、一層寒くなってきました。一旦避難しようということでテントの中に移動。
一生お腹が空いている私たちはもうここでスーパーにて買っておいたクリスマスケーキを食べたくなってしまいました。
「ケーキ、切る?つっつく?」
「つっつく。切ったら包丁洗わなきゃいけなくなる。」
満場一致のつっつきケーキ。細かいことはどうでも良くなるのがキャンプの素敵なところ。洗い物を増やさない、キャンプの鉄則です。
親友さんが用意してくれていた電気カーペットの暖かさが最強でした。広げていた寝袋をブランケット代わりに上からかければ、それはまるでこたつ。そんなところに登場したのはすみっこぐらしのボードゲーム。
テント、こたつ、ボードゲーム。
三種の神器が揃ってしまいました、、、
三種の神器が織りなすパワーがどれ程のものかと言うと、大人4人が3時間休憩なしでお酒の存在も忘れて遊べる程のものです。
特にカーリングは白熱。繰り返される激闘。ボードを囲んで笑い袋のように笑い倒す大人たちがそこには居ました。
気付けば19時になっていて、テントの外はもう夜の世界。星がいくつか輝き始めていました。
寒くても笑い転げてもお腹は空くもので。ひたすら笑った私たちはディナーにシチューを作り始めます。底なし胃袋保持者が集っている。
その傍らで始まる焚き火の準備。これです。冬キャンプといえばこれですよね。いやもう本当に待ってました。嬉しい。
シチューを煮込んでいる間に焚き火の炎は既にいい感じになっていて、そこからは自然と焚き火を囲んで座っていました。
暖かさはもちろんですが、時々鳴るパチパチという音はたまらなく心地良いし、揺らぎ続けるその姿はずっと見ていられます。
じきにシチューも程良く煮込まれてきたので、焚き火を囲んでいただきます。これまた写真を撮ることを忘れる程の傑作でした。冬のシチューは五臓六腑に沁み渡る。
シチューを食べ終えても尚、誰も焚き火の側を離れません。暖かな炎を囲みながら談笑は続きます。
そしてなんと、キャンプ場にサンタさんがやって来たのです。親友さんから、参加してくれたお礼にということでクリスマスプレゼントをいただきました。予期せぬプレゼントってすこぶる嬉しい。お礼を伝えたいのはこちらなのに、ありがとう。
焚き火の番をしてくれている先輩にあと何本の薪が残っているのか確認しました。焚き火を囲む時間が心地良過ぎて、終わって欲しくなくて。
でも、朝を迎えるためにも終えなきゃね。名残惜しさ全開で最後の薪がつくる炎を見つめ、寝る準備を始めました。
真水の冷たさにキレ散らかしそうになりながら顔を洗って歯を磨き、電気カーペット上の寝袋にイン。それでもやはり寒さを感じつつ、1日目の楽しさを反芻しながら眠りました。
朝。
目が覚めると隣にいた先輩の寝袋がもぬけの殻。外からガサゴソと音が聞こえてきます。
まだ少し寝ていたい気持ちと朝の空気を吸い込みたい気持ちが勝負して、後者が勝ちました。正直圧勝でした。
夜のそれとはひと味違う、しんと澄み切った寒さには爽快感さえ覚えました。日常生活では忘れてしまいがちだけど、朝ってこんなにも美しい。
あれだけ食べてもやっぱりお腹は空くもので。早速朝ごはんの支度に取り掛かります。その前にお湯を沸かして白湯補給。いやー、白湯最強です。
昨晩するはずだったアヒージョ、残りのシチューにご飯を入れてチーズを混ぜたシチューのリゾット風、そしてクリスマスイヴの朝に訪れたいちごサンタ。
特にシチューリゾットが天才で。これで昨日の寒さ全部許せるな〜と言いながらみんな元気におかわりをしました。
おいしい〜。うまい。いやーおいしいなー。とそれぞれが何度も何度も口にしてしまう程においしい朝ごはんを食べ終えれば、お次はモーニングコーヒータイム。
コーヒーのことをよく知る先輩にコーヒーを淹れてもらいました。キャンプとコーヒーの相性ってどうしてこんなにも素晴らしいなのでしょう。
おいしくて、太陽の光が心地よくて、進んでいることを忘れてしまうくらい穏やかに時間が流れていて。美しい朝に幸せを感じていました。
しかし時間はちゃんと進んでいて、チェックアウトの時間が迫ってきていました。のんびりな朝を満喫した私たちはようやくその腰を上げてお片付けモードへ。
こうかな?こうじゃない?あれ?違うな、こっちか!を繰り返しながらテントを畳み、ひと晩過ごしたキャンプサイトは更地の状態に元通り。お世話になりましたを伝え、ゴリラサンタにさよならをしました。
テントは畳んだけど、まだ私たちのクリスマスキャンプは終わりません。昨日お風呂に入っていない私たちはそのまま温泉へと向かいました。
身体の芯から冷えていた私たちにとって温泉の気持ち良さは偉大。青空の下、露天風呂で温まってそれはもう最高の気分でした。
幸せがひとたび大気圏を突破すると、どうにも感謝の意が止まらなくなります。私たちは森羅万象のすべてや自分たちの前世に対して、ありがとうを叫びました。本当にありがとう。
お風呂に入るとまたまたお腹が空いた私たちが遅めのお昼ごはんを求め辿り着いたのはお寿司屋さん。昨日は手巻き寿司パーティー、今日は握り寿司パーティーです。
こちらの回転寿司屋さん、どれを食べてもおいしくて、もうお箸も感謝もとまらない。
帰りの車内では安住さんのラジオに笑ったり、カラオケ並みの声量でクリスマスソングを歌ったりしながら、いよいよクライマックスへ。
あまりにも良い時間を過ごし過ぎた為、子どもの頃から殆ど駄々をこねたことのない私が帰りたくないと駄々をこねる始末。
レンタカーの返却場所が近付いてくると、「1回道間違えてみません?」と先輩に提案。ちょっとナビ無視して通り過ぎてみます?と何度か言ってみましたが、先輩はそんな私の駄々を華麗にスルーして真っ直ぐレンタカーを返却。そうですよね、運転お疲れ様でした。
車を降りて見上げた夜空には綺麗な月が浮かんでいて、ああ本当に素敵な時間を過ごしたなと改めて思わせてくれました。
メンバーも分からないままに参加したクリスマスキャンプでしたが、素敵なメンバーと共に最高な時間を過ごせました。
どれくらい素敵な人たちかと言うと、名前も顔も出さないのでキャンプのことnoteに書いてもいいですか?と私が聞くと、「もちろん!名前も顔も出していいですよ!」「寧ろ出させてください!」と返してくれるくらいです。ごめんなさい出しません。
太陽、自然、人、ご飯、テント、炎、コーヒー、冬、温泉、、、すべてがここに在ることに感謝したクリスマスキャンプ。
来る年も、周りの人とここに在るものと一緒に、楽しい時間を過ごしたいなと思います。
じっくり読んでいただけて、何か感じるものがあったのなら嬉しいです^^