「妊婦が安心できない社会」はフェミニストの理想の社会

読売新聞が働く妊婦の苦境を取り上げているが、このような女を増やしたのがフェミニズムの輝かしい成果である。

「女の社会進出」が女にとってもカタストロフィになったメカニズムは、こちらの1:21:45~1:24:15で解説されている。

女が労働市場に参入する→労働力の需給が崩れて賃下げ圧力が強まる→実質賃金が上がらなくなる→片働きでは家族の生活が成り立たなくなる→共働きしなければならなくなる、という単純なもので、多くの女が"could work"から"have to work"に追い込まれてしまったのである。

すべてはフェミニストのシナリオ通りである。

世帯を養える賃金を男1人に払う家族給に支えられた 「男性稼ぎ主モデル」こそ、女性差別の根源なのですよ。
正規雇用者の給料を下げて、夫に600万円払っているのなら、夫に300万円、妻に300万円払うようにすれば、納税者も増えます。

「職場に出たり入ったりできる仕組み」とは、企業が従業員を自由に出し入れできる仕組みのことである。

基本的に、企業は育児や介護中の従業員が、職場に出たり入ったりできる仕組みを整えるべきなの。
「柔軟な働き方(会社に出たり入ったり、ライフステージによって短時間で働いたり、フルで働くことができる)」の実現を阻む諸悪の根源は、年功序列と新卒一括採用よ。

フェミニズムでは、定期昇給がある年収600万円の正規雇用よりも、定昇が無い年収300万円の非正規雇用が望ましいとされる。

フェミニズムの雇用政策がネオリベラリズムと同じになることは上野千鶴子も認めている。フェミニズムとはネオリベラリズムの一派なのである。

ネオリベ改革がジェンダー平等政策を推進した理由はなんでしょうか?
答はかんたんです。女に働いてもらいたいから。
「男女共同参画社会は、新自由主義的なベクトルとフェミニズムとの妥協の産物だ」というのは、100パーセント正しいと思います。

ヒトの女の妊娠・出産・育児は他の哺乳類の動物よりも負担が大きいため、男(夫)が妻子の分まで稼いでサポートするように進化した。ところが、男が妻子の分まで稼ぐことをフェミニストが「男が女の稼得を妨害している」と非難したため、女も男と同じように働くことを強いられるようになった。そうなれば、妊娠・出産した女の負荷が著しく増大するのは当たり前である。

男女平等の社会、つまり、男にも同じような機会を与えるかわりに、同じような仕事も課すような社会は、かえって女にとって苛酷な社会のように思われてなりません。与えられた能力を十分に発揮しあうことが平等の真の意味だと思われるからです。

女が妊娠・育児中に経済的に頼りにできる男が減少したため、結婚と出産も減少している。フェミニズムは多くの人々を貧乏暇なしに追い込んだだけでなく、次世代再生産を阻害することで、社会の存続も危うくしている。上野千鶴子の「稼がない人間には価値が無い」との主旨の発言が示すように、フェミニズムとは「稼得能力による男女の選別・淘汰」つまりは「生産性で人を測る」思想である。子育てには価値が無いと示唆していることにも注意。

賃金が上がらないといっても、外食せずに家で鍋をつついて、100円レンタルのDVDを見て、ユニクロを着ていれば、十分に生きて行けるし、幸せでしょう?
日本でも男性の平均所得は減少していますから、結婚相手に「キミは働かなくていいよ」なんて言わなくなるはずです。つまり、稼げない女は、結婚相手としても選ばれなくなる可能性が高い。
日本は人口減少と衰退を引き受けるべきです。平和に衰退していく社会のモデルになればいい。・・・・・・みんな平等に、緩やかに貧しくなっていけばいい。

フェミニズムが多くの女にとっての災厄なのは、イデオローグの多くが子供を産まないか、産後に助力が得られる恵まれた女だったことにある。ネオリベラリズムは1割の勝ち組のために9割を負け組にするイデオロギーだが、フェミニズムも1割のキャリア志向の女が成功するために9割の女を犠牲にするイデオロギーなのである。

この(⇩)初出は1985年9月だが、日本のフェミニズム活動家たちが最初から自分たちエリート女のためにただの女を"cheap labor"にすることを目論んでいたことがわかる。フェミニズムとは性差別との闘いを偽装した上から下に対する階級闘争のイデオロギーだったのである(Class trumps gender.)。

「男女平等」の資本主義的解決は、エリート女とただの女への女性労働者の二極分解である。この現象は、女性解放先進国でのきなみ起こっている。

著名な経済学者の英貴族院議員も「強欲なエリート女による搾取」を懸念している。

Feminism has always and inevitably been driven by the educated and well-connected, but today’s feminists are also obsessed with their own elite, metropolitan lives. This is deeply depressing. It is also having a pernicious effect on politicians and policy-making.
But it also means that the female elite is increasingly different from other women. Class trumps gender. And inequality among women is rising much faster than inequality among men.
Modern elites depend on cheap labour.

現代のフェミニズムはマルクス主義の流れを汲む革命理論なので、このような『動物農場』的な帰結に至ることは必然であったと言える。

我欲に取り憑かれたフェミニストの正体は『動物農場』の豚である。

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