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瑠璃の部屋72

ラクにのがれる護身術(ヒーロ黒木)を読んだ。
自己防衛を主たる目的としており、非力な人でも緊急時に身を守ることができる術である。女性スタッフが考案した、セクハラへの(関係性を壊さない)術も含めて。想定されるケースが、これでもかというほど網羅されている。傘は案外、脆いのでどう使えばいいとか、それも閉じているか、開いているかによって効果的な防御方法が違うとか、荷物を盾にする時は、腕を伸ばしたままにする(その理由も含めて)。男性が必要以上に近づいてきた時のパームガードのやり方とか。いやはや、よくぞここまで。最初のうちは(あーなるほどねー)と読んでいたのだが、章が進むにつれてのめり込んだ。

呼吸法の重要性は至るところで目にする。由美かおるさんを、お見掛けした時。周辺だけライトアップされているような。その端正さと醸し出す雰囲気に圧倒され「うわっ」と声を出してしまった。西野流呼吸法を実践していらっしゃる。

この本では緊急時の対応として。
丹田呼吸に「目を大きく見開く」という方法が独自追加されている。

「授業や講義を受けていて眠くなったとき、目を大きく見開いて、なんとか目を覚まそうと努力する。そうすると一時的に覚醒する。あなたも同じような経験はありませんか」

数学IIBの授業中だった。折しも、他教科のテストのため徹夜し、テストを終えたあとだった。小春日和の穏やかな日だった。

「気持ちは分かった、でも、白目を剥いてて怖いから、いっそ寝てろ」。
先生の、優しさが身に沁みた。

発表会のソロ演奏前(これを緊急時と想定して)の心構え
ひと〜つ、丹田呼吸をして気持ちを落ち着かせる
ふた〜つ、目を大きく見開く

みっつ、白目を剥かないように気をつけなくては