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自転車に乗ってハシゴ飲みする男達を傍目に過ごす、ドイツの連休。

ドイツの父の日はキリスト教の祝日である昇天祭 (Christi Himmelfahrt)と同じ日である。2024年は5月9日の木曜日であった。
私たちは親戚の家がある郊外に出かけるところであった。駅で時間があったのでお菓子を買ってベンチに座っていると、4、5人の男の人のグループが目についた。その中の1人がスピーカーを二つ肩から斜めがけし、指揮を取る仕草をしている。流れているのは「マ〜ヤ〜」ミツバチマーヤのドイツ語オペラバージョンらしい曲であった。とても陽気だ。

親戚の田舎の駅に降り立つと、自転車で走っている人がずいぶんいるので驚いた。昇天祭は天に昇ると書くが、その昇るに当たる言葉はドイツ語では「走る」の意味でもある。だからだろうか、この日は男たちが自転車に乗って移動して飲み、また走ってまた飲むんだそうだ。
この日は父の日ではあるが、父親だけではなく男達だけで楽しむ日なので、男の日(Herrentag)とも呼ばれる。

私は子供を親戚に預け、またベルリンに帰ってきた。というのも今ドイツチケット(Deutschlandticket)を持っているから。このドイツチケットというのは鈍行の列車限定ではあるがドイツ国内乗り放題の定期券である。数ヶ月前に定期券の切り替えがあり、その時はベルリン市内の定期よりこのドイツ国内を周れる券の方が安かったのだ!49ユーロする。ただ今年の夏には市内の定期で安いのが出るそうだ。

親戚が飼っている馬に挨拶をし、昼ごはんにシュニッツェルをいただいて夕方戻ってきた。子供達は初めて自分たちだけで泊まるからか、少し寂しがっている様子が顔に出ていた。でもきっと楽しく過ごせるだろう。

私はベルリンで自分の時間を堪能したが、やることもやった。虫除けのためのネットを窓に貼り付ける作業だ。ちなみに一般的なドイツの窓は頑丈にできているので、窓をギュッとはめ込むような感じで閉めることができ隙間風が入らない。横に開いて開けることもできれば、窓が斜めに倒れる形で縦にも開く。
とりあえず一番安い網戸のネットを買ってみた。マジックテープを窓枠の内側に貼り、そこにネットを貼るだけである。余った部分をカッターで切れとあったが、うまく切れず端がザクザク歪んで切れてしまった。しかし遠目には分からず期待する機能は果たしてくれそうだ。

土曜には専門学校のクラスメイトだったドイツ人の友達に久しぶりに会いに行った。2人ともうちから電車で1時間半近く遠いところに住んでいるので、今まで会おうと言ってはいたが、なかなか実現しなかった。
暖かくなってきたので、友達のマリアは自分の庭にほとんどいる。庭だけが集まったコロニーみたいなところである。住宅地に住んでいて庭がない人たちが、庭を別に借りるのだ。 だからここは庭が隣接していて庭だらけだ。
ハンナはイチゴがたっぷり載ったケーキを作ってきた。びっくりする位イチゴが敷き詰められていた。お呼ばれされたら、これぐらいするべきだったか。 ドイツ人はお互いちゃんと力を入れ合うな。

いちごの赤が眩しい

今日は子供達を迎えにまた郊外電車に乗った。2人とも元気そうだったが、電車の中では疲れが襲ってきたようで眠そうだった。後から聞いた話、予定していたテントを張っての釣りはできなかったそうだ。 と言うのも、たくさんの男たちが池の周りを占領して、テント貼る場所がちっともなかったんだとか。
ちなみに5月12日の日曜日、今日は母の日である。
お帰りなさい子供たち。
またお母さんがんばります。


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