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若い劇伴作家のためのバンド楽器案内 #5

アコギ&ベース編 / ビートルズ

ざっくりポイント⑤ ビートルズかそれ以外か。

前回、リッケンバッカーのギターについて書きました。
ビートルズ以外の音楽では出番の少ない楽器笑。はい、すみません、言い過ぎです。でもそのくらい印象的なサウンドということです。

で、同じくビートルズ、もしくはビートルズ的なサウンド以外には
ほとんど出番がないのではないか、という楽器があります。

まずはアコースティックギター。
Gibson J-160E。
ビートルズ初期のアルバムのアコギはほぼ全部これのはず。
ジョンもジョージも持ってました。
このギター、エレキギターのピックアップがついているのです。
なのでアンプにも繋げますが、あくまでもエレキギターの
ピックアップなので、エレキ(っぽい)音が出ます。
ジョンたちは一本でアコギとエレキ、どっちにも使えるということで
これを買ったというのを読んだ記憶あり(曖昧)
でも楽器としてはアコギなのでエレキっぽく大きな音を出すとハウリングしやすいと。そのため、生音があまり響かないような構造になっています。
なので、アコギとしては生音が全然鳴らない笑
そのつまったようなサウンドがビートルズの独特な感じを作り出したということになります。そういうサウンドが欲しい場合に引っ張り出す楽器ですね。

次にベース。
ベーシストはサー・ポール・マッカートニー。
2024年5月現在 81歳。
いまだに現役ですが、いまだに意地でもこれを使う!という感じで
バイオリンベースを使ってます。
もうこうなるとポール以外の人が持ってもポールに憧れているようにしか見えません笑 でも、それで今でも製造されているという。。。
正式には Hofner 500-1 という楽器です。
Hofner (ヘフナー)というドイツの老舗楽器メーカーです。
今年、50年以上前にポールが盗まれた61年製の500-1が
ポールの元に戻って話題になりました。
で、この楽器、ホロウボディなので音が丸い、伸びない、重低音が出ないなどなど、、、本当に使い道がビートルズしかないのです。
いまだにこの楽器(たぶんビートルズ時代から使ってる63年モデル)をアリーナクラスのホールで、ビートルズ曲以外でも使うポールはどういうセッティングをしているのかと思います笑 
とはいえ廉価版も出ていて、手に入れやすいので気分に浸るには
最高の楽器ともいえます!本家のモデルは新品で60万円近くします笑

そしてもう一本の有名なベースが
RICKENBACKER 4001S です。
65年にリッケンバッカーからもらったのが最初らしいですが、
その後は使いまくります。後期ビートルズからウィングスでも。
流石にこのベースはポール以外の人も使っているし、
その全員がポールの影響でってこともないとは思いますが、
まあキャラが強い音なのです。
硬いというか抜けが良いというか。
ポールとかイエスのクリス・スクワイアとか
低音を支えるというよりもはっきり聴こえるベースラインを
弾きまくるタイプのベーシストが使う楽器です。

J-160E、ヘフナー、Ric 
どれも個性的というか、汎用性の薄い楽器です笑
逆にいうと、狙ってこれらの楽器を使ってもらうことで
個性的なサウンドを作ることもできます。

とはいえ、
劇伴でお願いするような プロのギタリスト、ベースシストは
大体どんなサウンドにも対応できるようにいろんな楽器を
持ってきてくれますが、
今日の3種類の楽器は、持っていなくても当たり前という楽器でもありますので、要注意!☺️

もちろんオリジナル、ビンテージものではありませんが
160E  500-1(63モデル) 
 Ricは4003 を所有しております。
出番は少ないです^^

さて、次回(いつになるかわかりませんが)は
ベース、そのあとはアコギの話とかをできたらなと思っています。

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