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【読書おすすめ】最後の講義 人のために生きることは自分のために生きること(吉岡秀人)


サブタイトルが目について読んでみました。自分軸ではなく、他人軸でもなく、関係性という軸で生きることについてこの頃考えています。

吉岡秀人氏は特定非営利活動法人ジャパンハートの最高顧問であり、小児外科医です。20代で発展途上国での医療活動を志して、実際に行動を重ねてきた人、という印象です。思い通りにいかないからこそ、その未完了のエネルギーを前への推進力に変えていく。他人に対して「君は大切な人」というメッセージを全力で伝えるために、具体的な行動を起こせる人。

サブタイトルの「人のために生きることは自分のために生きること」は、言い換えれば
「最も人を幸せにした人が最も幸せになれる人」
自分なんて、宇宙に放り出された心もとない存在だ。自分っていう主体があるのは確かだけど、さてどんな人?と問われたら、他人から見たイメージの総和に過ぎない。
だとすれば、自己受容して幸せに命を使い切るためには、他人から「あなたは価値がある」と言ってもらうこと。ということは人を幸せにする利他の精神と、自分を幸せにすることとは行き来して、螺旋状に高まっていくものなんじゃないか。

人のために生きること、すなわち、自分のために生きるっていうことです。それこそが、僕は本当の利他だと思っています。
自分のためにまず生きて自分の人生を大切にして、自分に価値があると、自分は大切な人間だと自覚して、そして再び人のために生きる。そしてまた自分が豊かになっていく。これ以上の生き方の極意はないと思います。

この究極の例として、吉岡氏は「親が子供をかばって銃弾に倒れる」という例をあげています。これは利他でもあり、自分が決めて自分の幸せのために行動することでもある。とても分かりやすい例です。

人を幸せにすることで自分を幸せにする、そこを行き来するのは、聞くことと聞いてもらうことを行き来することと相通ずるものがあるようにも感じました。
じゃあ究極は自己愛なのか?自己犠牲とどう線を引くのか??またこれからも迷うことがあるとは思いますが、すこしずつ、人の役に立つのを優先することで、実感と行動を重ねていこうと思っています。


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