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読書|ある男

一昨年映画化されてから、ずっと気になっていた本作品。自分が愛してきた男性が、見ず知らずの他人だったと気づく状況が壮絶すぎる。果たして私の旦那は誰だったのか、その展開に興味津々でした。

話は逸れますが、私は映画館が苦手です。映画好きの方が映画のいいところとしてあげるポイントが、私にとって怖いポイントになるので、よっぽどのことがないと映画館に行きません。

「ある男」も、本当は映画館で見れたら…と思いましたが、無理してはならぬ!と本を読むことにしました。映画化の俳優さんは頭に入っていたので、文字を追いながら頭の中で動くのは、妻夫木さんや安藤さん、窪田さん。

具体的なテーマは、自分が愛した夫は誰だったのか?でしたが、物語では人間の生と死、人権問題など、人が人として生きることについて考えさせられる内容でした。

時には死刑囚が絡み、時には在日朝鮮人の話が出ます。自分は当事者でないため、少し距離を置いてそれぞれの人の気持ちを想像することしかできませんが、では私は何者なのか?と問われると答えに窮する自分がいました。

里穂(役:安藤サクラさん)は旦那(役:窪田正孝さん)の死をきっかけに、自分の夫が別人だと知ります。その答えを捕まえた先に待っていたのは、愛する男性は愛する男性だったということ。

その過程はぜひ、読書または映画でお楽しみいただきたいです。最後の数ページで、私は胸に込み上げるものがありました。




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