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あおのむらさき (詩、朗読)

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過去と云ってしまうには、まだ真新しい言葉たち。 2014→
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2021年3月の記事一覧

「そして私は霊媒師になった 2階に住みつく父母の敵を一喝」を読んで思うこと

「そして私は霊媒師になった 2階に住みつく父母の敵を一喝」を読んで思うこと

「なかまある」というサイトの「もめない介護」からの記事「そして私は霊媒師になった 2階に住みつく父母の敵を一喝」を読んだ。

唸った。これこそが「傾聴」だ。文字にすればたった二文字を、これほどまでに実践した例をみたことがなかったからだ。以下の記事を読んで頂ければ分かるが、ざっとまとめてみる。

そして私は霊媒師になった 2階に住みつく義父母の敵も一喝 もめない介護97

義父母が「2階に誰かがいる

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終わりの予感

終わりの予感

風の強い夜。
海の底に引き込まれそうになる。
抗えない。
きっと、こんなふうにわたしは、ここを去るのだから。

明日の来ない夜に、わたしは何を思うのだろうか。

いつも終わりの予感ばかりにフラグが立ってしまう。さよならが怖くて、出会わないことにした。何もうまないし、何も育たない。
生産性に乏しいわたしは、今、ここにいる意味などないことを知っていて、それでも、また耳をそばだててしまう。

一番明るか

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「片袖の魚」全文書き取りをしました

「片袖の魚」全文書き取りをしました

先日、大好きな詩人である文月悠光さんの「片袖の魚」という、文月ファンの私が今最も好きな詩、を全文書き取りしてみた。

細やかな息遣いが聴こえてきた。

句読点。「その」という連体詞の配置。一連目と最終連の同一の一行「あなが誰かのものになっていく。」の効果。

小学生の頃、全文書き取りの宿題をよく出す先生がいた。きれいに書かないと駄目、指定された教科書に載っている小説を10枚以上を書き写すという宿題

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かくとだに えやは伊吹の さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを
(アナグラム詩)

かくとだに えやは伊吹の さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを (アナグラム詩)

ものさしはひとさえもしやにかく
くさきをたおるしももしらないふゆ

物差しは人さえも視野に描く
草木を手折る霜も知らない冬

しらゆきもふとやさしいはなをたおる
しのひくもにえかくさもしさ

白雪も、ふと優しい花を手折る
忍び、雲に描く、さもしさ

ふたつ作ってみましたが、類似が見られますね。どうしても「手折る」から逃れられなかったことが明白です。「る」ってしりとりでも断然難しいので、動詞にしたか

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