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【詩のようなもの】豆腐を買いにゆく心理

女は

疲れたのだ

言い争いにも

話し合いにも


繰り返しても

また同じこと

消えてしまいたい


もはやその心情を

説明する気力もない


けれども

ほんのわずかだが

また戻って来れそうな

感覚もある


家路ににつながるその細い

感覚の糸の感触を

たしかめるため外に出る


黄昏時の哀しげな

ラッパの音に誘われて

桶を片手に外に出る

ちょっと豆腐を買ってくる

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