俺という人間

 俺は大食漢だ。今日もご飯を3回おかわりしたぞ。すごいだろ。それに加え、少ないおかずでたくさんのご飯を食らうことができるぞ。便利だろ。大学生の頃に、友だちとノリだけでハンバーガーを10個食べたことがあるぞ。運動もしてないのにだぞ。咀嚼力がワニで胃袋がクマなんだろうな。たらふく食べても次の日には腹が減るし、次の日どころか、寝てる途中に目が覚めて朝ご飯用のパンを平らげてしまうことだってあるぞ。コーラを飲みながらパフェを食べた後に、クレープを食べたことだってあるぞ。しょっぱいものも甘いものもいける口なんだな。たくましいよな。俺はさ、たらふく食えるってことがかっこいいって思ってんだ。男らしいって思ってんだ。顔が薄くて、声も高い。目も悪けりゃ、筋肉もない。大煙草吸いの大酒飲みでもなけりゃ、狂ったように腰を振る猿でもない。俺は自分の男っぷりを食で確認してるんだ。丼を強くかきこみ、そばを激しく吸いこんで、その食べっぷりに自身の男を感じて安心してんだ。俺はいつまでも焼肉屋で白飯を食らうぞ。肉いくために白飯いかないなんてしなだれた爺の戯言だ。覚悟しな、世界のコックたち。俺がすべてを平らげてやる。俺は稀代の大食漢侍だ。バクバクバクバク!(これは俺が飯を食らう音さ!すごいだろ!)

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