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名門海外修士号入門講座(3)IELTSのスコアメイク方法

一般的に海外大学院修士課程進学にはIELTS6.5から7.0が必要です。大学院の中にはミニマムスコアをクリアした出願者のみ出願書類をみるというスタンスを取っている事が多いためスコアメイクは非常に重要です。本記事ではIELTS4技能+英単熟語の勉強法について解説します。


(1)TOEFL vs. IELTS vs. Duolingoどれを選ぶべき?

一昔前は「米国留学ならTOEFL、英国留学ならIELTS」という風潮がありましたが、現在は志望校が受け付けているのであればDuolingo、受け付けていなければIELTSを選択するのがミニマムスコアをクリアするために時間とお金がかからない方法と言われています。本エージェントでも志望校がTOEFLしか受け付けていない場合を除き、難易度が最も高いTOEFLの受験は回避するよう指導しています。



一般的に海外大学院はIELTS7.0、TOEFL100、Duolingo120を求めている場合が多いですが、難易度的にはDuolingo120<<<<<IELTS7.0<<<<<<<<<TOEFL100ぐらいの差があります。



Duolingoを最も推薦している理由は以下の5点です。



・難易度がIELTSより低い

・受験費用が安い(約5,000円)

・受験時間は約1時間

・受験結果が2日以内に出る

・自宅受験が可能



最近では例えば、IE Business School等名門スクールでもDuolingoを受け付けている大学院が増えてきましたので一度、志望校の英語要件ページを確認することをお勧めします。



Duolingoスコア提出を受け付けていない場合はIELTSが皆さんの選択する英語試験です。TOEFLより難易度が低く、特にスピーキング試験はズームによる有人対面なのでPCに向かって話しかけてレコーディングするIELTSの方が日頃のオンライン英会話の延長線上で受験できるので取り組みやすいという声もあります。



いずれにしましても、これから名門海外大学院に出願を検討されている方はTOEFLは避けてDuolingoまたはIELTSでスコアメイクする計画を立てましょう。



(2)IELTSのスコアメイクにかかる年月は?

一般的にIELTSのスコアを0.5上げるには100から300時間かかると言われています。1日1時間の勉強時間なら100日(3ヶ月程度)から300日(1年)、1日3時間の勉強時間なら1ヶ月から3ヶ月です。ただし、あくまで本スクールの生徒さん達の平均になりますが、現在IELTS6.0の場合は6.5到達に半年程度、7.0到達にはさらにそこから1年程度かかります。



英語学習から遠ざかっており、初受験でIELTS5.5の場合は6.0まで半年、6.5までさらに半年、7.0到達にはそこからさらに1年程度かかる事が多いです。英検cでイメージすると分かりやすいですが、IELTS6.5は英検1級にもギリギリ合格レベルの準一級レベル、IETLS7.0は英検1級を何回受けても合格点に到達するレベルです。スタート地点がIELTS5.5ー6.0は英検2級は合格するレベルであると考えられますが、そこから英検準1級に合格しようと思うと最低半年、英検1級も取得しようと思うとそこからさらに1年は必要なのはイメージできると思います。



DuolingoはIELTSよりは難易度は低く、肌感覚でIELTS 7.0に達成する年月が1年半であれば、多くのトップスクールが求めるDuolingo120点以上はIELTSに要する年月の70%、すなわち1年程度はかかる事が多く、易々と達成できるスコアではない事は注意が必要です。いずれにしましても、英語要件を満たすためのスコアメイクは多くの場合、6.5の場合は半年から1年、 7.0の場合は1年から2年はかかると見積もるのが妥当です。



(3)IELTSリーディングの勉強法



IELTSのリーディング力を高める方法はケンブリッジ公式問題集を繰り返し解く以外にはありません。具体的には最新号から過去出版された号全てを何周もするやり方がベストです。その理由は以下の3つです。



A)問題形式に慣れる事が大切だから

IELTSの出題形式は長文のパラグラフの順番に沿って問題が出題されます。まずは第1パラグラフ読んだら、それに対応した問題が1問目で問われている場合が大半です。もちろん例外もありますが1問目を解くヒントは第2パラグラフまでには文章中にあることがほとんどです。



「試験あるある」ですが問題形式に慣れるだけで得点がアップする事が多いのです。テクニック論としてはまず、1問目の問題と選択肢を読んでから第1パラグラフや第2パラグラフで回答探しをすると尚効果的です。ただ茫然と長文を読むのではなく、問われている内容の答えを探しながら読む事ができるためです。



B)頻出トピックに慣れる事が大切だから

IELTSの長文で問われるトピックは私たちの生活に密着した話題ではなく、むしろ普段考えたこともなかった話題である事が大半です。例えば生物、地学、天文学等の最新研究に関する事などです。昆虫、植物の生態などは詳しい方には理解しやすいですが、そうでない方には「何について取り上げているのだろうか」と最初の1分くらい思考停止することがあります。



この点、リーディング対策としてBBCニュースなどに取り組む方も多いですがこれはあまりお勧めしません。一般的にニュースサイトでトップページを飾るのは政治に関するテーマが多く、IELTSでは政治はほぼ問われるテーマではないためです。もちろん、自然科学もニュースサイトに掲載されていますが探すのに一苦労です。



よって、ニュースサイトに取り組む時間的余裕がある方はIELTS公式問題集を全冊取り組む方がテーマ慣れするためには1番近道な方法なのです。



C)復習するのに適した長文数だから



リーディング力を向上させるにはテーマ慣れ、問題慣れする事に加えて復習することが重要です。復習は時間を空けて同じ問題を解き直すことも重要ですが、その際は音読する時間を設けることも重要です。



新しい長文問題をどんどんこなしても、定期的に復習しなければ結局、力は伸びません。何度も復習しているとそのテーマや問題形式に慣れてくるため、類似長文に出会った時に対応しやすくなっているからです。目下、ケンブリッジ公式問題集は18冊出版されていますが、1冊4長文×18冊=72長文もあるので、新しい長文に取り組みたい方にも適した分量ですし、復習重視の方にも適した分量です。恐らく18冊全部取り組んでいる最中に目標スコアは達成している事でしょう。



(4)IELTSリスニングの勉強法

IELTSリスニングの勉強法もリーディングと同じ理由でケンブリッジ公式問題集を最新号から順次古い号に遡って取り組む対策が近道です。具体的には以下の方法が効果的でしょう。



1回目:まずは本番と同様に問題を全部解く



答え合わせをする(スクリプトは確認しない)



2回目:もう1度、本番と同様に全部解く



答え合わせをする



3回目:スクリプトを見ながら全ての問題を解き、なぜ間違えたか検証を行う。



全てのスクリプトと問題文を音読する



公式問題集内の新しい問題セットに取り組む前に上記を1セットとして、音読まで終えたら次の問題セットに移るといいでしょう。注意点はスクリプトだけでなく問題文も音読することです。これによりIELTSではどのようなパターンの会話がなされるかだけでなく、どんな形式で問題が問われるかを肌で覚えることができます。



リーディングと同じでBBCニュースなどでリスニングの勉強をする必要はありません。IELTSリスニングで流される内容はニュースで扱われる政治経済の内容はほぼ出題されないですし、IELSみたく問題文を意識しながらの訓練ができないためです。



確かにニュースで流れる高速スピードに耳を慣らすには効果的ですが、それはあくまでニュースが聞き取れる力は伸びるかもしれませんし、IELTSリスニング試験で流れる音声が遅く感じる事があるかもしれませんが、恐らく1分後には問題が解けていない自分に気づくことが多いかもしれません。



それは、問題文と流れる音声を照らし合わせながら問題を解いていくために使う脳みそを鍛えることには繋がってないと思われるからです。IELTSスピーキング力を鍛えるにはIELTS公式問題集に向き合うしか近道はありません。



さらにニュースは多くの場合、復習するには多すぎる分量です。次から次へとニュースを聴いても何回も復習しなければリスニング力は向上しません。この点、公式問題集は多くとも現状、18冊しか出版されていないため18冊×1冊4問=72問しかないため復習には適した分量です。リーディングと同じく5冊から7冊程度取り組み復習も繰り返している内にIELTSスコアを達成していることでしょう。



(5)IELTSライティングの勉強法

IELTSの勉強で最も難易度が高いのがライティングです。特にライティング7.0以上を取るのは至難の業と言われており、長い年月を要します。多くの方がオーバーオール7.0を狙う場合、ライティングは6.5を目指しリーディングとリスニングで高いスコアを取ってカバーするのが日本人受験生の一般的で正しい戦略です。



勉強法はケンブリッジ公式問題集では対策が困難です。その理由はモデルアンサーが提供されていないからです。基本的にライティングはIELTSで問われるジャンルごとにモデルアンサーを作成して、タスク1で25問、タスク2で25問程度を再現可能なレベルまで繰り返すことがスコアアップの近道です。



例えばタスク1ですと以下のジャンルが頻出分野です。



・Map(地図)

・Bar Chart (棒グラフ)

・Pie Chart (円グラフ)

・Process(プロセス説明)

・Table(表)

・Combined Chart (2つ以上のグラフ)



タスク2は以下のジャンルが頻出分野です。



1.Education (教育)

2. Environment and Climate Change (環境と気候変動)

3. Technology (技術)

4. Health (健康)

5. Globalization and Culture (グローバル化と文化)

6. Social Issues (社会問題)

7. Economic Issues (経済問題)

8. Work and Employment (仕事と雇用)

9. Science and Innovation (科学とイノベーション)

10. Arts and Culture (芸術と文化)



勿論、上記以外にも問われるジャンルは多々ありますが、復習できる分量に絞ってジャンル別に想定問題とモデルアンサーを作成し、それを本番まで繰り返すことでライティングの型や表現を肌暗記する形がベストです。例え本番で全然違うジャンルが出ても自分の型や表現がマスターできていれば後はアイディアさえ捻出できれば戦えるレベルになっているでしょう。



残念ながらIELTSライティング対策で良著は存在せず、添削サービスに頼ることになりますが、本スクールの「IELTSライティング特別プログラム」ではタスク1、2で合計100の演習問題をご準備し、オンライン上でのマンツーマンサポートを行っております。多数の受験生が6.5から7.0を達成しています。







(6)IELTSスピーキングの勉強法



ライティングと並び日本人受験生が苦労するのがスピーキングテストです。ケンブリッジ公式問題集には問題は掲載されているものの、モデルアンサーは示されておらず、自前で準備するしかないからです。



ライティング対策と同じく頻出テーマ(以下参照)に関して自分なりのモデルアンサーを準備して、それをオンライン英会話を活用し講師に質問してもらいモデルアンサー通りに回答する練習を反復する対策が最も効果的です。



<IELTスピーキングの頻出テーマの例>

1. Personal Information - あなたに関する情報

2. Hobbies and Interests - 趣味と興味

3. Daily Routine - 日常のルーチン

4. Family - 家族

5. Friends - 友達

6. Work or Study - 仕事または学業

7. Travel and Tourism - 旅行と観光

8. Food and Cooking - 食べ物と料理

9. Shopping - 買い物

10. Technology - テクノロジー

11. Health and Fitness - 健康とフィットネス

12. Entertainment - 娯楽

13. Environment - 環境

14. Transportation - 交通手段

15. Holidays and Celebrations - 休日と祝祭

16. Sports - スポーツ

17. Art and Culture - 芸術と文化

18. Weather - 天気

19. Future Plans - 将来の計画

20. Social Issues - 社会問題



なぜ、自前のモデルアンサー作りが必要かというとスピーキングは上記トピックに関して「あなたの考え方や経験」を問われるからです。よって「私はこうだ」「私はこう思う」という事を回答する必要あるため、答えは他人にはなく、自分の中にしかありません。



そして、これはIELTSに限らずどの分野にも言える事ですが「練習したトピック以外、本番では上手くいかない」事がほとんどです。必ず頻出トピック+モデルアンサー作り+オンライン英会話で外国人講師による実践&反復練習という形で対策しましょう。



この点、本スクールでは「IELTSスピーキング特別プログラム」をご準備しており頻出100テーマのモデルアンサー作りをオンライン上マンツーマンで作成サポートを提供させて頂いております。多くの受験生がスピーキングスコア6.5から7.5を達成しております。是非、ご活用頂ければ幸いです。



(7)単熟語の勉強法

IELTSの英単熟語は「実践IELTS英単語3500」1冊で十分です。オーバーオール7.0から7.5までであればこれ以外の英単語帳に手を出す必要は1ミリもありません。もちろん、本番は英単語帳に掲載されていない単語や熟語は一定数出てきますが、この1冊を覚えていればある程度類推可能だからです。



ただし、英単熟語の覚え方は1週間を以下のような形で使うと効果的に暗記できて良いでしょう。



1日目:300ー400単熟語を1時間ー1時間半程度かけて覚える。

2日目:1日目の単熟語を復習する。

3日目:新しい英単熟語300ー400単語を覚える。

4日目:3日目の単熟語を復習する。

5日目:1日目の単熟語を復習する。

6日目:3日目の単熟語を復習する。

7日目:調整日



大体、1週間に600ー800単熟語を復習日を設けながら進めていき、1冊をとにかく何周も繰り返すことを意識してください。やってはいけないのは1週間に100語程度をずっと繰り返す方法です。これですと3500語を1周するのに35週以上(約9ヶ月)かけることになり、復習する回数の不足により効果的な暗記は見込めません。それよりは1週間でとにかく多くの単熟語に出会い、とにかく単語帳1周する期間を短くして、何周もすることに全神経を傾けた方が結果的に全単語をマスターすることにつながります。

IELTS対策でお困りの方は名門海外大学院へ留学サポート「リューガクエージェント」は無料相談を受け付けています。よろしくお願いします。

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