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果たして、久しぶりに天皇杯予選決勝に進んだ「プリメーロ」を見に来た人は、あの試合が面白く、楽しいと感じたんだろうか。

5月12日(日)に行われた天皇杯福島県予選決勝、FCプリメーロ福島は0-7で福島ユナイテッドに負けた。

僕はいち観客として、面白くないと感じた。
もちろん、自分が所属しているチームが負けたんだから面白くないのは当然だけれど、もっとできる選手たちだったと思う。
試合終了のときには、ひとつの社会人サッカークラブがプロサッカークラブに何もできずに負けた、というごく普通の景色が出来上がっていた。

もちろん要所要所では輝いていた選手もいた。
けど、試合への持って行き方、出場選手の人選、交代策。すべてをもっとできた。それは試合前の運営側の準備も含めて、もっとやれることはあったように思う。

決勝までに負けた相手もあの試合を見て、自分たちならもっと、と感じたんじゃないだろうか。

0-7という大敗だからそう思ったのではない。
0-7で終わるなら、3-10で負けたほうが良いと僕は思う。
そういうアグレッシブさ、やられるけどやる。一矢報いる姿が見たかった。
プリメーロのサポーターは、心沸き立つ場面がなかったんじゃないか。

スポーツを見る醍醐味には、心が沸き立つ、ハッとするような瞬間を体験することにあると思う。
もちろん、自分の知っている選手が試合に出ているところを見に来るというのも一つだが、それだけではアマチュアスポーツは特に、観客の数に限りができてしまう。
そこのリミッターを外すものが、スポーツの持つ”心を動かす力”だと思う。

それが、あの試合にはほぼ無かった。

プロ相手に自分がどこまでできるのか、わくわくしていた選手もいたが、全員がそう思わなければいけない。全員というのは出ている選手だけではなく、監督、コーチ、ベンチメンバー、運営側、観客すべてだ。
その雰囲気が、選手のいつも以上の力を引き出すことになる。

果たして、久しぶりに決勝進出したプリメーロを見に来た人は、あの試合が面白く、楽しいと感じたんだろうか。

楽しいと感じてくれた人には、もっともっと楽しい試合があるということを。
なんだ、なんも変わってないじゃんプリメーロと思った人には、次こそ心震える体験を提供したい。

2024東北リーグ2部の開幕戦は、5月19日(日)14時キックオフで、鳥見山多目的にて行われる。

興味がある人はぜひ現地で観戦を!
1日24時間のうちの90分を、プリメーロにください!(準備、移動、ハーフタイムを除く)

FCプリメーロ福島 平 龍生

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