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大学の教育学関係求人件数が落ち着いてきました。

夏の最盛期にはJRECに400件以上あった教育学関連求人。現在(2022.9.14) は221件と落ち着いてきています。

最盛期が終わったこの時期に応募しても、学校教員から大学教員になるのは難しいかな……。と思った、そこの学校教員のあなた! 実はそうでもないかもしれません。

というのも、ここからの時期はいわゆる「玉突き人事」が発生し、玉突きが発生した大学はねらい目である可能性があるからです。

① 夏までの公募でA大学へ異動が決まった、若手~中堅くらいのX先生が、現職のB大学に退職を願い出ます。
② B大学は空いたポストを埋めるために公募を出します。
③場合によっては、B大学に行くことになったY先生のポストを埋めるためにC大学が……
と続きます。

これがいわゆる大学間の玉突き人事ですが、以下のような特徴があります。

・B大学からA大学に異動したいと考えたということは、A大学の方が少なくともX先生にとって条件のいい大学です。すなわち、初めて大学教員になる人にとってB大学やC大学はねらい目です。
・教員養成関係以外のポストでは、そのポストを廃止したりしばらく空席にしておくこともあり得ますが、教職課程では課程認定の都合上、必要な科目が決まっているので、B大学は原則的に空いてしまったX先生のポストを埋めるはずです。

以上のことから、年度の終わりに近づくほど、ねらい目である可能性が高いのです。

その分、率直にいって、B大学やC大学は大学教員にとって条件が良くない大学が比較的多いかもしれません。(もちろん、傾向の問題ですので、個別の大学で違います。冬以降に求人が出る大学を悪く言っているのではありません。あくまで傾向です。)


なお、これは稀に聞く、まゆつば程度の話と思っていただきたいのですが、年度末近くの時期に他の大学から引き抜いてしまうと、その大学に迷惑をかけるため、大学同士の関係を気にして、現在、大学教員ではない人、すなわちポスドクなどの若手や学校教員などを採用することがあります。
その可能性を考えても、学校教員から大学教員になるためには年度末がねらい目かもしれません。

有料記事『学校教員から…』に書きましたが、ぜひ大学教員になりたいなら、1大学目はどんな大学にでも行くべきだと私は思います。

自分が是非勤めたいような大学があるならば、1校目で研究業績をつみ(その大学の紀要に論文を発表する権利が発生します)、高等教育機関での教歴をつけ(就職しただけで専任の教歴が。加えて非常勤などもできるかも。)て2校目の公募に臨めば、可能性は高くなります。

自分が将来玉突き人事を起こせばいいのです。
……と考えつつ、自分にとっては意外と、居心地のイイ、やりがいのある大学かもしれませんしね。


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