悠冴紀/小説家・詩人

辛口作家♀ 出版作詳細はnoteプロフィール記事かHPでどうぞ。鮫好き・彼岸花好き。サ…

悠冴紀/小説家・詩人

辛口作家♀ 出版作詳細はnoteプロフィール記事かHPでどうぞ。鮫好き・彼岸花好き。サイコなDV家庭に育ち、夜逃げ経験多数のサバイバー。奨学金で大学(外国語学部)を卒業後、骨董屋勤務👉パソコン教室勤務👉作家デビュー👉並行してホテル勤務(但しコロナ倒産で失業し、現在は金融系の仕事)

マガジン

  • 小説『クルイロ~翼~』前半を全文無料公開

    天才肌のサッカー少年ボリスと、彼の活躍を見守り、インスピレーションの源であり続けるアレクセイとの、十数年間にわたる独特の友情関係を、社会主義体制崩壊後の激動する社会情勢とシンクロさせながら描いた大河小説。 「ソウルメイト」と信じた密接な共依存関係がもたらす光と闇とは? 天賦の才に恵まれた者と、その才能を見出し、育てる使命を負った者。二人でともに成し遂げるピッチの上のスポーツ芸術を通して、“ 創る心 ” を解き明かしていく未曾有の芸術心理学。 (注:本作は絶版本であり、書籍販売は終了しています。本文からは割愛されていた未公開部分を復元し、このnote上のマガジン内でのみ、初稿に近い状態で全文掲載いたします。後半は有料マガジンにまとめる予定ですが、読者の皆さんの反応次第では、無料化もあり得ます。)

  • 記憶の風景〜地球の恵み

    当たり前だった日常が突如として失われ、以前のように自由に出かけることができなくなった今も、外には美しい四季の風景が展開していて、人間の窮地とは関係なくこれまで通りに草木や花や動物たちが命を繋いでいる。ついしばらく前までは見に行くことができていた、そんな景色の切れ端を、写真というツールでせっかく留めておいたのだから、屋内で過ごす不自由な今こそ振り返ろう、ということで、溜まりに溜まった過去の写真群を引っ張り出してきた思い出アルバムのようなマガジンです。少しでも皆さまの自粛生活の閉塞感を、和らげることができれば幸いです。

  • 社会派ミステリー小説『PHASE』関連マガジン

    失踪した弟を捜して、独自に調べを入れはじめた姉の絵梨は、相転移計画と呼ばれるあるカルト教団の目論見を知るが、Jと名乗る謎の男との接触によって、やがて想像だにしなかった熾烈な攻防戦に巻き込まれていき……。小説家 悠冴紀のPHASEシリーズ本編、『PHASE(フェーズ)』の切り抜き紹介や、登場人物たちの名言・格言集などをまとめたマガジンです。

  • 好きな言葉

    個人的に気になる世界の名言・格言を投稿していくマガジンです。中には、私が過去に出版した小説の登場人物たちの言葉も含めます。

  • 詩集B(20代の頃に書いた作品群)

    社会派ミステリー小説、PHASEシリーズの著者 悠冴紀が、大学時代から20代の終わり頃にかけて書いた(今へと繋がるターニングポイントに当たる)詩作品の数々を、このマガジン内で無料公開していきます。 なお、詩作品の下に、一見解説文のようなものを加える場合がありますが、「この作品を通して何が言いたいか」という答えのようなものではなく、多くは各作品を閃いた経緯やきっかけ、実際の体験談、また当時の自分を過程として振り返った上での、今現在の自分ならではの追加の解釈や反省文など、作品にまつわる裏話・関連話の類いですので、参考程度にご覧ください。 時には、自分の詩作品にお題を得たエッセイのような文章を、作品の下に加えることもありますが、その場合は、同じテーマで同時に二つの作品を読むのだと思って、あわせてお楽しみください(^_-)

最近の記事

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詩 『戦士の骸』

作:悠冴紀 極端すぎた改革 反乱の渦 人々はある日突然 戦士になる 求める神の食い違い バラバラに砕け散った世界 脱落していく同志たち この手が殺めた敵兵たち 巻き添えを食らった民たち 辺り一面 死ばかり 戦火を浴びて 破壊を繰り返し 戦う目的さえ忘れて 血に飢える 身が削れる 精神が削れる 世界が削れる やがて戦乱は去り 空虚だけが残る 戦士は気付く もはや自分の居場所がないことに 握り締める武器だけが友だった孤独な戦士 戦うことだけが人生だった勇ましくも

    • 📖【小説】『クルイロ~翼~』 ⑧ (2007年刊行の絶版本をnote限定公開!!)

      ①から順に読めるマガジンはこちら▼ ◆ 第三章「双頭の鷲」 前半(P. 92~)  家族の目を欺きながらユースに通い詰めてきたボリスが、ついにプロの道に踏み出すときがきた。初等中等普通学校の卒業シーズンが迫ってきた頃、クラブ側が彼に契約の話を持ち出してきたのだ。今の彼には迷う余地などなく、はじめから決意は固まっていた。ただ、その前に一つ、片付けておかねばならない問題があった。父親のことである。  プロ入りともなれば、当然その事実は家族の知るところとなる。いきなり失踪して我

      • 🌸大阪城公園の梅林 2024

        梅の季節ですね~🌸 地域によっては、すでに見頃を過ぎているところもあるかもしれませんが。 ということで、 今回は梅の花の画像をお届けします📸 撮影日は先週 25日の日曜日、 つまり三連休の中日でした。 スポットは毎度お馴染みの大阪城公園です。 これまでは一人で行くことが多かった私ですが、この日は、今の私にとっては上司でもある女社長のKさんと二人で行ってきました。 え? 連休中なのに、会社の付き合いで気を遣いながら梅見をしてきたのかって? いやいや。今の仕事を始め

        • 詩『ドッペルゲンガーの掟』

          作:悠冴紀 互いの存在を知りながらも 近付きすぎてはならない間柄がある 一つの世界には 一人の自分 同時に二人は存在できない 掟を軽んじてはならない もう一人の発見に歓喜しても 会うことを望むのは禁忌に当たる 会っては互いに破滅する 何度かの失敗体験をもとに 私は距離の取り方を学習した 突き放したのは嫌悪ではない 君がもう一人の私だからだ 残念だが私たちは 最も慎重に距離を取らねばならない間柄 安易に差し伸べる手は むしろ無責任なエゴでしかない 君が不調続き

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        詩 『戦士の骸』

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        • 小説『クルイロ~翼~』前半を全文無料公開
          8本
        • 記憶の風景〜地球の恵み
          69本
        • 社会派ミステリー小説『PHASE』関連マガジン
          7本
        • 好きな言葉
          10本
        • 詩集B(20代の頃に書いた作品群)
          32本
        • 詩集C(30代以降の作品群)
          35本

        記事

          📖【小説】『クルイロ~翼~』 ⑦ (2007年刊行の絶版本をnote限定公開!!)

          ①から順に読めるマガジンはこちら▼ ◆第三章「双頭の鷲」 前半(P. 83~)  本人がユース入りの決意を固めたからといって、実現するのは容易ではなく、かなり慎重な工作活動が必要だった。  まずは、ユースに通いたいという意志やスカウトの話がきている事実を、父親に知られないよう画策しなくてはならない。ただそうすると、当然金銭面の問題が出てくる。前回スカウトを受けたときにも突き当たった問題だが、いきなりプロ契約をしてサッカーを生業にするのとは違って、教育を受けるとなるとお金を

          📖【小説】『クルイロ~翼~』 ⑦ (2007年刊行の絶版本をnote限定公開!!)

          🌹2024年の正月花 (共に年を越した花たち💐)

          皆々様、ご無沙汰しております✋ 年明けにやむなく5G非対応の旧いタブレット端末を手放し、サポート対象外となって久しいiPhoneとあわせて2台同時に機種変したために、初期設定やら何やらに忙殺されて、記事を投稿する時間が確保できずにいる今日この頃……💧 note の記事は主にタブレット端末の方で作成しているのですが、これがなかなか苦戦しておりまして💦 前の機種とはキーボードの仕様自体が違うため、慣れるのにかなり時間を要しそうです。 (年末年始の連休中に、私の絶版本『クルイロ

          🌹2024年の正月花 (共に年を越した花たち💐)

          📖【小説】『クルイロ~翼~』 ⑥ (2007年刊行の絶版本をnote限定公開!!)

          ※①から順に読めるマガジンはこちら▼ ◆第三章「双頭の鷲」 前半(P. 73~)  何事においても激動型の変化を遂げる傾向のあるボリスは、気が付くといつの間にか別人のようになっていた。  まず、父親レフ氏に対する態度が一変した。これまでは子供なりのプライドや意地から、ときに父親や長男アナトリーと激しく衝突してきたボリスだったが、感情任せに反抗心を剥き出しにするのは要領が悪くて非生産的だと、ある時ふと思い至り、家庭専用の無我な仮面で余計な揉め事を回避するようになったのだ。本

          📖【小説】『クルイロ~翼~』 ⑥ (2007年刊行の絶版本をnote限定公開!!)

          皆々様、良いお年を!! (2023年の振り返り)

          早くも大晦日ですか🔔 私にとってこの2023年は、アッという間に過ぎていった嵐のような一年でしたね💦 noteに関しては、今年はある時期、忙しすぎてパッタリと記事の更新が途絶え、3ヶ月近くもブランクをあけてしまったので、数少ない記事数ではあるのですが、そんな中から、私なりの2023年のベスト3をテーマ別にご紹介していこうと思います。 まずは、noteのまとめ機能(?)で挙げられたTOP3からどうぞ▼ ほぉ~ぅ、そうでしたか👀 コレクターならではのオタク度満点の鮫グッズの

          皆々様、良いお年を!! (2023年の振り返り)

          🎄2023年のクリスマス模様🎄

          皆々様こんばんは👋 今日はイブっすね🎄🎅 無神論者でありながらクリスマスムードは存分に楽しみ、イベントの類いにも行きたがる私の今年のクリスマス模様を、地味ですがお裾分けいたします。 恒例行事のように同じ行動を繰り返してパターン化しがちな相方に伴われて、今年もお決まりのスポットを訪れてきました。 まずは、昨年も画像をアップした和泉府中にあるブリティッシュパブ🍺「ハイランダー」のクリスマス模様から。 真っ赤なツリーが印象的なこのお店ですが、実は私たちがこの時期に訪れるの

          🎄2023年のクリスマス模様🎄

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          花の文化園の園内風景 2023年11月26日

          花の文化園の園内風景 2023年11月26日

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          花の文化園(河内長野)のダイヤモンドリリー💎 2023年11月26日

          花の文化園(河内長野)のダイヤモンドリリー💎 2023年11月26日

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          📖【小説】『クルイロ~翼~』 ⑤ (2007年刊行の絶版本をnote限定公開!!)

          ※①から順に読めるマガジン(無料)はこちら▼ ーーーーーーーーーーーーー ◆第二章「二人の空」後半(P. 60~)  まだ色々な面で目覚めきっていなかったこの頃のボリスは、どちらかと言うと良くない意味で人目を引き、悪評を広めていた。家庭における過剰な抑圧の反動か、彼は家庭の外ではせいぜい奔放に振る舞い、いたずら事に耽り、喧嘩を売られれば喜んで買った。自分からむやみに攻撃したりはしないが、腕っぷしが強いため同年代の子供たちの間では怖れられていた。教師たちの間では、自分を抑

          📖【小説】『クルイロ~翼~』 ⑤ (2007年刊行の絶版本をnote限定公開!!)

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          鶴見緑地公園2023年11月19日(ダイヤモンドリリーを求めて)

          鶴見緑地公園2023年11月19日(ダイヤモンドリリーを求めて)

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          📖【小説】 『クルイロ~翼~』 ④ (2007年刊行の絶版本をnote限定公開!!)

          ※①から順番に読む▼ 📖①  📖②  📖③ -----④▽-----◆第二章「二人の空」中盤 P.45~  ボリスの創造力の出しどころであり、かつ右に出る者のいない事柄として、サッカーのほかにもう一つ、芸術という分野があった。  一度、芸術の授業で『将来の我が家』をテーマに作品を制作するという課題が出された。日頃から造形物を作ったり、仕掛けの凝ったビックリ箱を作ったりして遊んでいたボリスは、見事な未来型建造物の模型を作り上げた。模型といっても、いかにも本物のように精巧に

          📖【小説】 『クルイロ~翼~』 ④ (2007年刊行の絶版本をnote限定公開!!)

          待望の彼岸花2023 (かなり遅れて咲いた近場のリコリスと揚羽蝶🦋)

          なんかある時期から、急に寒くなりましたね💦 おかげでどうにか今年も彼岸花が開花して、 その麗姿を拝むことができましたが。 ということで、本日は後れ馳せながら、ここ数週間で撮影した彼岸花の画像をお届けします📸💐 今年は残暑が長引きすぎて、近場(大阪市内)では彼岸花を一輪も見ずに終わる一年になるのではないか、とヒヤヒヤしておりましたよ💦 関東方面の友人からは、かなり早い段階で(ちょうど彼岸の時期に)満開の彼岸花の画像がメッセンジャーで送られてきたのに、ここ大阪では待てどもなか

          待望の彼岸花2023 (かなり遅れて咲いた近場のリコリスと揚羽蝶🦋)

          📖【小説】『クルイロ~翼~』③ (2007年刊行の絶版本をnote限定公開!!)

          📚①はこちら▼ 📚②はこちら▼ ----③▽---- ◆「第二章:二人の空」後半 P.37~  ボリスはサッカーだけでなく、どのスポーツでもその運動能力の高さを証明できる人物だった。日々のちょっとした遊びの中でも、その才能の一端は垣間見ることができた。  アレクセイはよくスクラートフ家の別荘についていき、緑豊かな森の中でボリスと一緒にキノコ狩りをしたり、小動物を追いかけて遊んだりした。別荘というと、国によってはお金持ちしか持てない贅沢な資産、という印象があるかもしれない

          📖【小説】『クルイロ~翼~』③ (2007年刊行の絶版本をnote限定公開!!)