ビジネスホテルに備え付けの大きなボトルに入ったシャンプーやボディソープはあまり好きになれない。かといってじゃあ、このトラベル用のLUXのシャンプーが好きかと言えば特にそういうわけではなく、コンビニでなんとなく買っただけのものだ。ようはブランドの好みではなく、あのビジネスホテルのユニットバスに置かれっぱなしの、前の客も使ったであろう、清掃のときにその上から補充しただけであろうものを使うのに抵抗があるのだ。だって、ひょっとして前の客、ボトルの中に何か違う液体を入れたりしてるかもしれないじゃん？　清掃のときも中身を全部取り替えるのではなく、減った分を足すだけじゃん？　というような話を一緒に出張に行った岩崎君に話したら、「それ、潔癖症過ぎません？」と言われた。それは自分でもわかってる。
「じゃあ、部屋に備え付けの電気ケトルも使わない派ですか？」
「あ、それは別にいい。使う」
「えー。逆に僕はそっちの方が無理ですよ」
「お湯は沸かした時点で煮沸消毒されてるし。シャンプーは煮沸しないじゃん」
まあ、潔癖のラインは人それぞれだ。最近は出張もなくなった。捨てる。