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2022年8月にコロナになった話~大内療養記~

記すか、コロナになったことを……。
大内彩加、役者です。この夏、コロナになりました。私の所感、「これ、プルーフ(2022年2月主演舞台)の時にならなくてマジでよかったああああああああああああ」「今公演期間中じゃなくてよかったああああああああああ」でした。予定全て吹き飛ばして療養したわけですが、コロナは風邪じゃない。
誰だコロナは風邪だって言ってるのは。怒るぞ。

本当にしんどかったわけですが、勿論人によって症状は違います。
とは言え自宅療養中、Twitterで同じようにコロナにかかった人たちの呟きやまとめに助けられたのも事実。私もなった身として書き記しておきます。
誰かの支えになりますように。

私の持病・飲んでいた薬・基本性能

持病を初公開しておきます。
起立性調節障害/橋本病/鉄欠乏症/月経困難症/適応障害
元々飲んでいた薬は月経困難症の為のピル、適応障害の為の睡眠薬、抗うつ剤です。適応障害に関しては別途記事にするつもりでしたので割愛。限られた人しか知らない情報でしたが、まあいいです。母にさえ適応障害であることを伝えていませんでした。学生時代は声優を目指していたので喉の痛みにはかなり敏感です。
母と二人暮らし。部屋・動線共に完全に分けることができます。

私がしていたコロナ対策と直前の行動

ワクチン接種済み。
極度の「手」潔癖症の為、手洗いうがい手指消毒は当たり前。帰宅したらまず玄関で履いている靴下を脱ぎ、服を脱ぎ、直ぐ洗濯機に入れます。そして狂ったように手を洗い、うがいをし、手指消毒。鞄やスマートフォンもアルコール消毒。帰宅後は早めにシャワーを浴びます。
夜勤先ではお会計時にお金に触れることがある為、お会計終了後に毎回手を洗います。お客様が触れた箇所に触れる際もまず消毒。外出先ではなるべく不特定多数の人が触れたであろうものには触らず、触った後は手指消毒。つり革は触れません。マスクは元から大好きです。人の飛沫が飛んでこない世界であれ。外出先ではなるべくお手洗いも我慢します。コロナ禍前からこの程度の潔癖なので、対策としてよりしっかり「基本的なこと」をしていました(応援してくださる方から頂いていたお手紙やプレゼントは全て喜んで頂戴していますのでご安心ください)(役者でいる時は潔癖じゃないってことです)(寧ろ役に入っている時は役が「潔癖」ではない限り別の生き方が出来るんですね~~~)

コロナになる直前の外出ですが、夜勤や観劇、日舞のお稽古に行くため外出しており、後は身内のお誕生日をお祝いをしに外出しています。ソーシャルディスタンスが保たれたところで2人きりで外食に行ったりなんだりしましたが、その方は陰性でした。
2人以上の外食はほぼほぼせず、大体は自宅で食事を済ませていました。元々、推し活以外で遊びに出ることもないインドアオタクで、自分はいつコロナにかかってしまうんだろうか...…と割と怯えながら推し活をしていました。

コロナにかかってからの症状

0日目(症状が現れた!)
朝起きたときから完全に喉がおかしい。7月から何度かエアコンにやられて起きた時に喉が痛いなんてことはあったが「それ」とは若干違う。俺でなきゃ見逃しちゃうね。よくTwitterで「エアコンにやられたかと思ったらコロナだった」と発信していた方をお見掛けしましたがまさにそれ。とは言えエアコンでやられた可能性もあるし様子見しよう。昼の時点で熱は36.5。平熱。喉の痛みも朝より若干引いてきてはいる。けれどなんかおかしい。しかしこの日は暦の上では休日。近くの病院はやっていない。身体がなんとなく怠いのは持病でいつものことだし……。

1日目(病院に行った日)
朝の4時に急変。腹痛、眩暈が一気に来た。倦怠感もすごい、起き上がれない。身体「病院に行け」と叫んでいる。この時の熱は36.7。平熱っちゃ平熱。最寄りの発熱外来がある病院に凸。診療受付開始すぐに行きました。40分後、「熱はなくても喉が痛いのであれば抗原検査してみましょう」と診察&即検査。廊下で検査結果を待っていたら、20分後くらいに奥の小部屋に連れていかれる。そこには検査結果が陽性であったろう人たちがぎっしり。


「陽性です!写真撮りますか?」「えっっっっあっおっはい」
と看護師さんにオタクムーブをかましてしまう大内。

お医者さんから詳しい今後の流れを聞き、プリントを渡される。うちさぽやホテル療養したい方はこちらへお電話を……などと書いてある。大変助かるプリントでした。「経過観察のために〇日に病院へ症状が回復していたらメールを、酷ければお電話ください」との記載もありました。お薬は調剤薬局から自宅へ届けてくださるとのこと。これも有難かったです。

帰宅途中、私はぜえぜえはあはあしながら徒歩で帰っていたのですが、すれ違う人や周りはマスク未着用の人ばかりで「えっ、こんなにもあなたの身近にコロナ陽性患者(自分)いるんだが如何お過ごしで??????」と思いながら人と距離を取りつつ帰宅、回復してからもマスクをしっかりしたり感染症対策をするという決意。そこからは怒涛の連絡&自宅消毒ラッシュ。その2時間後(午後1時)に寒気、鼻詰まり、喉の痛みが悪化。熱は36.9。この3分後に「寒気すごかったのに急に暑くなってきた!!!!!!なに!!?変温動物??????身体暑くなった途端右の鼻が開通した」と手元のメモには残っている。午後5時頃に調剤薬局からお薬が届く。この間にも調剤薬局と電話で何度かやりとりをしているが喉が痛くてほぼ喋れなかった。そんな私に「最強のお薬を先生が揃えてくれていますから……!」と薬剤師の方が励ましてくれた。神?でもこれがまさにその通りで午後9時には熱も下がり症状が少し楽になった。
午後10時時点では「今までかかった中だと現状、ノロ>溶連菌>胃腸炎>インフル=コロナかな」なんて記している。地獄の始まりだとも知らずに。

2日目(ここから全く眠れなくなる)
「人によって症状が違いすぎるしコロナは風邪じゃねえ」と改めて思わされる。熱が1時間ごとに乱高下する。残っているメモによると、36.6→37.5→36.3→37.7→36.0……とまあこんな感じ。この時、喉はしんどいことに変わりはないんだけれど、私はもっとしんどい痛みを乗り越えてきた悲しきモンスターだったため、母が部屋に運んでくれたポテチを美味しく食べていました。だがしかし午後7時、あれだけ乱高下していた熱が37.7から下がらなくなる。喉の痛みも増し、熱の乱高下により身体の節々も痛く、処方されたお薬を飲んでも1時間眠れたら良い方。全く眠れない。身体が痛くて常にぼやぼやする。この時くらいに15年来の親友から「SIRENの実況動画見て過ごしなよ」とオススメ実況者さんのURLが送られてくる。もう異界入りの時期終わっとんのに???(SIRENとは有名なホラーゲームです)

3日目(ずっと38.3以上の熱を叩き出す)
3日目にして久しぶりにお風呂に入る。それまではアルコール消毒と除菌シートで身体を拭く日々だった。濃厚接触者になってしまった母はかなり重い持病がある為、コロナを発症させる訳にはいかないと思って自室から完全に出ないでいたのである。まあ、東日本大震災の時なんか10日くらいお風呂に入れなかったので3日くらいへっちゃらぴー。この時のシャワー、気持ちよかったけれどクソほど息切れ&眩暈を引き起こして速攻自室に戻りました。3日目にはもう喉が爆発するんじゃねえかってくらい痛くて飲み物も何も通らなくなっていました。が、これだけは全く痛くなかったものを書いておきます。皆さん、ご自宅に用意しておいてください。「クーリッシュ」です。私はコロナになってから何度もクーリッシュに命を助けられました。お粥でさえ痛くて食べられないのに、なぜかクーリッシュだけは喉を通るんです。なんで?

4日目(咳症状、現る)
きたか、咳。喉の痛みが凄まじすぎて、咳が出る→吐きかけるまで止まらなくなる。これを繰り返して夜一切眠れなかったです。うとうとした瞬間に咳が出た時なんて死ぬかと思いました。嘔吐恐怖症なので中々吐けないタイプなのですが、「こいつぁ吐くぜ」という勢いで永遠と咳が止まらない。横になると副交感神経が働いて咳が出やすいと知っていても横になって休みたい、でも咳が止まらないから身体を起こす。少し落ち着いた、と思ったらまた咳が出始めて止まらない……を1日中ずっと繰り返していた為、体力はもう地の底。

5日目(声が一切出なくなる)
経過観察で病院に連絡しないといけない日だったが、この日ついに声が一切出なくなった。この5日間、ティッシュ一箱分使い切るくらい鼻水を出しまくった為、鼻水なら出るのだが声が出ない。この酷さを伝えるためにひゅーひゅー言いながら病院に決死の電話を決行♪速攻追加のお薬処方♪薬の前ではみな平等♪
調剤薬局から届いたお薬を泣きながら無理矢理飲み込む。この日は生理も来て最早お祭り状態。そんな中、母は濃厚接触者期間を終え、私はSIRENの実況動画を見終わりました(春海ちゃん推しです)

6日目(1日ずつ新たな症状が現れる)
突如右手に大量の発疹が出てきた。凄まじく痒い。右の甲に現れたのだが、集合体恐怖症の私は白目を剝きながら倒れた。この時もかなり喉は痛く、悪夢ばかり見てしまい、しっかり眠ることは出来ず仕舞い。熱は37.5付近をうろうろ。

7日目(頭痛が現れた!)
この日は頭痛が酷すぎて手記もほぼ残っていません。正直「救急車で運ばれたい」と思ってしまうくらいの痛み。頭痛が酷すぎて何もできない。ちなみに1日ごとに出て来た症状は一切良くなっていません。症状は積みあがっています。とは言え自分はこれでも「軽症」であるからして、どうにか耐え忍ぶしかない。5日目に病院に電話した時にはなかった症状で苦しんでいる為手元に薬もなく、とりあえず自室にあった市販の頭痛薬を飲むことにしました。頭痛がほんのり楽になった。

8日目(吐き気が止まらない)
病院からは「自宅療養8日目~10日目に熱が無く、快方に向かっているのであれば自宅療養解除してください」と言われていたのが、快方どころじゃない。初めましての症状に苦しめられている。過去、何度か私は救急車に持病で運ばれているのだが、その時起きた頭痛よりも痛い。ましてやこの日はこれに吐き気が追加された。ベッドから降りてトイレに行くときに足の力が入らず膝から崩れ落ちてしまい、左手を怪我した。手から流れる血を見ながら「生きてる……」と思ってしまった。

9日目(ようやく熱が治まる)
症状で言うと「熱だけ下がった」。
頭痛吐き気倦怠感鼻水喉の痛み息切れ咳発疹のオンパレードはまだ継続。
とは言え喉の痛みもピーク時よりは良くなっているし、声も出るようになった。

10日目(自宅療養終了日)
飯舘村の親戚がコロナで亡くなったと連絡があった。小さい頃からよく遊んでくれたおんつぁん(おじさん)だった。今でも顔は覚えているのに、「さいか」と呼ぶ声も思い出せるのに、東日本大震災後一切会っていなかった。
この時残っていた症状は頭痛・倦怠感・鼻水・喉の痛み・息切れ・たまに咳。

自宅療養終了後、早速外に出てみた。3分歩いただけで息切れが止まらず、もう帰りたくなった。倦怠感もとてつもないけれど、元々持病で元気な時なんてほぼほぼない人間だったしあんまりそこは気にならない。
1週間後には鼻水の症状が消えた。その1週間後には咳がほぼ出なくなった。
そして今でもかなりの頭痛・倦怠感・喉の痛み(というか引っかかり?)・若干の息切れが残っている。


これがあってすごい助かった『まとめ』

・おくすり手帳
コロナで行く予定だった病院全て行けなくなった訳だが、最初に陽性と判断してくれた病院が「おくすり手帳お持ちであれば常備薬もこちらで処方できますよ」と言ってくれた。神過ぎませんか?持病があって飲んでいるお薬がある人は持っておこう。

・クーリッシュ
命の恩人。冷凍庫に常備しておいたほうがいい。喉の痛みで苦しまなくても美味しく食べられるし。

・梅昆布茶
これが良いとTwitterで見た!笑
個人的にはクーリッシュの次に良かったです。飲める。そして喉に染み渡るし若干回復する。

・Twitter
SNSで情報漁りまくったわけだが、リアルタイム且つ常に流動的に情報を得られるから(精査しないといけないけれど)、同じように療養中の人たちの呟きにはかなり励まされた。その分注意なのだが、女性の生理みたいなもんで、人によって本当に症状が違うからこそ心無い言葉も点在している。そこに関しては力強く生きていこうな。

・除菌シート&アルコール消毒液
兎にも角にも咳が止められないし、寝込んでいる時はマスクしていた時もあったんだけれどきっと色んな所に菌が付着していたと思う。母が食事を扉の前に置いてくれていたので、下げる時はアルコール消毒と除菌シートで拭くのを徹底していました。お風呂に入る気力もないので除菌シートがあれば身体も拭けるし、汗かいたときもさっぱりします。汗拭きシートでも代用可。

・氷枕
ほぼ寝付けないのでこれがあって助かりました。あるとないとじゃ大違い。

・生命保険
入院特約が付いているプランだった為、自宅療養期間中もしっかり入院扱い。まさかコロナの自宅療養でも保険が出るとは思っていなかったので助かりました。でも5類に下がると入院扱いの保険が降りなくなるので注意。一切仕事出来なかったので本当に助かりました。
巷でよく聞くコロナ保険には入っていませんでした。

・家族や友達
母には大変助けられたし、友達が心配して連絡をくれて、本当に本当に助かりました。特に元共演者や役者の先輩たちが連絡をくれて励まされたし、みんな気を付けてきたからこそ情報は持っているので「これがいいよ」「これも効くよ」と教えてくれて有難かったです。なにより辛い時に辛いと言える相手がいるって有難い。

まあ他にも飲料水とかトローチとかあるけれど、あくまで私にとってあってすごい助かった『まとめ』なのでこんなものです。正直私自身はトローチとか龍角散が今回のコロナに関しては効かなくて、でも効く人もいるから色んな種類揃えておくといいのかもね。普段喉を傷めたときにあまり舐めてこなかったのど飴が効いた、なんてこともありました。

私は味覚と嗅覚はあり続けたし、本当に人によって症状は違うし、私は自分自身凄まじく苦しかったけれど軽症だったし、今でも中等症~重症で苦しんでいる人やコロナなりたての人、後遺症で苦しんでいる人は沢山いると思います。これだけ書き記してもどれだけ辛かったか分かるのは自分だけだし、これ以上に苦しんでいる人たちの気持ちや症状を分かり切ることは私には出来ません。誰にも出来ません。だからこそ苦しんでいる人は自分を愛して、休めるだけゆっくり休んでほしいなと思います。自分を本当に大事に出来るのは自分だけです。未だに後遺症がしんどくて寝込んでしまう時もあるけれど、緩やかとは言え活動再開出来そうだと思ったので書き記しておきました。なにかの参考になれば幸いです。





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