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冗談はヨシコさん

同情するなら、なんとやら。


こんにちは。
彩夏です。


私の職場は月末が給料日となっている。
だから昨日が給料日だった。


今どき珍しい現金支給。
前日私達従業員が帰ったあとに、みどり氏社長夫人が給与を準備し、社長の引き出しに入れておく。当日朝一番に、社長から私達従業員に手渡される。そんな流れ。


給与計算は、毎月会計事務所がしてくれる。
担当の方がタイムカードを持ち帰り、給与一覧表にして届けてくれて、それを元にみどり氏は準備している。


昨日の朝、みどり氏は「今月の給与一覧表、持ってきてくれてるよね?」そう聞いてきた。


数日前、私はみどり氏に
「一覧表預かりました」と手渡したはず。
そう返事をすると「そうやんなぁ」とゴソゴソ探し始め「あ!あったわ〜」と言っていた。


その時点で私はわかっていた。
絶対給与準備するの忘れるやろなと。


いつもそう。
パッと色んな場所に大事な物を置いたり、やらなくてはいけないことを後回しにするから、すぐ忘れる。


鶏は三歩歩くと忘れる。
これはみどり氏の事ではなかろうか。


どのタイミングで思い出すか観察していた。
昼になっても思い出さない。
3時のおやつタイムになっても思い出さない。
夕方出かける。
帰ってきても思い出さない。


私はもうその時点で諦めた。
でも宇野君は勇者だ。
「お給料もらってません」みどり氏に申し出た。


慌てふためく、みどり氏。
小銭を散らばしながら、一生懸命給与袋に納め、宇野君に手渡した。
「間違えてないか数えて!!」
宇野君はみどり氏の前で確認し、今日も17時30分に帰っていった。


私にも同様に手渡された。
みどり氏の慌てる様が哀れだったので、冗談の一つでも思った私。


「あ、5枚ぐらい少ないです」
そう言ってみた。


数秒の沈黙のあと、社長は爆笑していた。
私も一緒に笑ってみた。


ついでに
「冗談はヨシコさんです」とも言ってみたが、そこは笑ってくれなかった。


ところで、ヨシコさんて誰?


画像は《ハセガー洋介》さんからお借りしました。


それでは。
最後までお読み頂きありがとうございます。
ばいなら


66日ライラン/33rd

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