見出し画像

2022SS Fashion week

こんにちは、sayakaです。
2022SS ウィメンズのファッションウィークも幕を閉じました。
年に2回NY、ロンドン、ミラノ、パリで開催れるファッションウィーク。
やはり、ファッションウィークの時期は毎回ワクワクし、心が踊らされます。

コロナ禍で、まだリアルとデジタルの併用のショーは続きますが、全体的にコロナの収束が見えてきた未来を感じさせられる様な明るいショーが多かった様に感じました。有観客になったりと盛り上がりも少しづつ戻りつつあるように感じます。

今回は2022SSの中でも私がショーの形式が面白いと思ったものや、気になったものを紹介しようと思います。

まずはDior。

画像2

画像1

今回、セットデザインを手掛けたのは、イタリア人女性アーティストのアンナ・パパラッチ(Anna Paparatti)。現実に疑問を投げかけ、想像力の扉を開く空間としての遊びの概念を追求する彼女が1964年に発表した作品「Il Gioco del Nonsense(ナンセンスのゲーム)」をベースにした、立体的な”すごろく”のような円型のランウエイを用意しました。会場が赤い光に照らされると、モデルが一気に登場。数字がふられたマス目一つ一つにそれぞれが立ち、イル クアドロ ディ トロイージ(Il Quadro di Troisi)による心地いいディスコミュージックの生演奏とミラーボールのようなライティングとともに、ショーが幕を開けます。

Diorはショーの形式も毎回凝っていて見るのがいつも楽しみなブランドの1つです。写真2枚目の様に1つ1つのカラフルなすごろく、階段のようなところにモデルが立ち1人ずつ移動してランウェイに登場する形式。この形式は面白いなと感じました。

画像3

アンナ・パパラチ Il Gioco del Nonsense(ナンセンスのゲーム)

ショーも起承転結がわかりやすい洋服の見せ方。

画像4

このセットアップもすごろくのようなカラフルな色使いで、ミニマルでコンパクトなルックが目立った様に感じます。

画像5

カラフルなナイロンで作られた少しボクサーパンツの様な雰囲気も感じられるルック。

マリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)がインスピレーションを得たのは、「ディオール」の3代目アーティスティック・ディレクターを約30年間務めたマルク・ボアン(Marc Bohan)のアーカイブ。中でも、1961年に発表された”スリムルック”コレクションに焦点を当てています。

また3代目アーティスティック・ディレクターのマルク・ボアンのスリムルックにインスパイアーされて作られているので、少しレトロな雰囲気を感じつつ、今着用しても野暮ったくないように生地感や柄で遊んでいるのがよかったです。

全体的にビビットで少しレトロさも感じつつ今っぽいショーになっていたと思います。そしてカラフルな色使い、ミニスカートなどから感じられる「外へでたい」という気持ちや、コロナの収束してきている現在からの明るい未来を感じることのできるショー出会ったなと感じました。



そして今回のショーで感じたのは「水」に関連した演出が多いこと。
まずは「サンローラン」
会場はエッフェル塔、セーヌ川近くのトロカデロ庭園。とてもサンローランらしいショーになっていたなと感じました。

今季の出発点は、画家パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)の娘でもある、ジュエリーデザイナーのパロマ・ピカソ(Paloma Picasso)。かつては創業者イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)によるコレクションのアクセサリーを手掛け、「ティファニー(TIFFANY)」での長年の仕事でも知られています。そんなパロマからイメージを広げ、アンソニー・ヴァカレロ(Anthony Vaccarello)が描いたのは、自分の道を生きる強い女性。今季も細身のシルエットを軸にしたシャープなスタイルを連打します。

ルック全体の印象としては、シンプルにまとめあげながら、カッティングや色などのディテールで少し遊びごごろがあるところ。しかし全体的に見るとシックで自然に受け入れられる様なルックだったと思います。細身で女性らしい内面から出る強さを感じられました。

画像6

シンプルながらもパワーショルダーやVネックのカッティングに目がいく1stルック。

画像7

どのルックも体が綺麗に見える肌見せスタイルでラグジュアリーにまとめ上げられているのがとても素敵です。

画像8

どのルックにも大振りのアクセサリーやサングラスがアクセントになっており、この最後のルックのベルトもとても目を引きます。

画像9

そしてショーの終盤にはランウェイの真ん中に設置されているライトの上部から水が流れ出し、最終的には滝の様に。水飛沫をあげ、モデルはもちろん、観客席にまで届くほど。この演出が素敵で心に残りました。
リアルショーでしか見せれない迫力のあるショーだと感じました。


続いては「オーラリー」

デジタルでの発表となったオーラリー。
3分と短い動画で綺麗にまとめ上げているのが印象的でした。

飛んだり、水辺の近くを歩いたり、自然を感じられる環境の中での映像の美しさ
ラフに着ることができるオーラリーの洋服ととてもマッチしている映像だと感じました。

この映像撮影の裏側がこちら。

この爽やかな映像は、6月に山梨の西湖で丸一日がかりで撮影しました。深夜2時からヘアメイクがスタートし、日の出を待ち、映像とルックを日没までに撮りきるという強行スケジュール。途中で「終わらん」とあきらめかけた瞬間もあったようですが、最終的にはとっても「オーラリー」らしい映像を完成させました。映像で特に印象的だったラストの水の波紋が広がるシーンはOKまでに1時間以上かかり、モデルは何度も湖に石を投げて頑張ったそうです。

画像10

自然に溶け込む淡い配色。SSらしい爽やかさとブランドイメージがうまく溶け込んでいると感じました。

画像11

ジーンズとシャツ、ジャケットの組み合わせ方もとても綺麗にまとまっています。

見ていて1つの短い映画を見た様な感覚。
映像美と自然によりなおシンプルな服の良さが際立っているような気がしました。


最後はバレンシアガ
バレンシアガのショーは2部構成。

パリ時間2021年10月2日、デムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)が手掛ける「バレンシアガ(BALENCIAGA)」2022サマー プレゼンテーションが、パリ1区のセーヌ川右岸にあるシャトレ座で催された。当日はオリジナルの短編アニメ映画『The Simpsons|Balenciaga』のプレミア上映も兼ねており、「バレンシアガ」の新作コレクションを着用した招待客が来場する様を、劇場内で待機するカメラマンがフォトコール撮影するというユニークな演出だった。プレミアらしく、ドレスコードは一般的には"ブラックタイ"。黒を中心にドレスコードの裾野をキッチュやカジュアルにまで押し広げた、デムナらしい拡大解釈が際立つコレクションだった。

レッドカーペットを敷いたハリウッドセレブが登場するような形式と「ザ・シンプソンズ」の映像作品。

画像12

全体的に黒を中心としたルック。著名なセレブたちがバレンシアガの洋服を着用して登場。メットガラの様な雰囲気も感じられた。

画像13

またバレンシアガならではのビッグシルエットのジャケットも健在。
そこにトラックパンツを合わせブーツインするスタイルなども見たことありそうでないようなコーディネート。レッドカーペット上でも違和感のない仕上がりになっています。

画像14

腰巻きのチェックシャツなども上手にカジュアルダウンし、ストリート要素も常時に取り入れられています。

そして面白かったのがシンプソンズとのコラボの映像作品
シンプソンズらしいアメリカンな映像と皮肉が込められたジョークがくすっと笑えてしまい、見ていて面白い作品になっていました。

内容は妻(マージ・シンプソンズ)が誕生日にバレンシアガのドレスを欲しがっているのを旦那(ホーマー・シンプソンズ)が発見し、高いからタグだけでもいいからほしいとバレンシアガの本社にメールを送ります。これはアメリカンジョークだと本社は捉えとりあえずドレスをマージの家に送るとマージはとても喜びますが、高くて返品することに。それを知ったデザイナーのデムナがパリに呼び、ランウェイを歩くという物語。ショーの中にはアナ・ウィンターがシンプソンズの作風になってでてきたり、シンプソンズがきている服もバレンジアガの実際のショーで着用されたオマージュになっています。

画像15

画像16

バレンシアガ 2020 SS 

画像17

画像18

2022 SS

実はアナ・ウィンターが着てる衣装も実際のショーに使われた衣装であったり、細部までしっかりとこだわりがあるのもポイント。ジョークなどの部分とファッションの一部としてアニメで表現する面白さもよかったです。

シンプソンズ×バレンシアガの映像

今回はアンリアレイジも竜とそばかすの姫とコラボするなどアニメとのコラボも見受けられる様になり、アニメで表現するというツールも増えてきそうな気がしてきました。

そして多くのコレクションに共通することは「明るい未来」「外へ出たい」という気持ち。色使いも鮮やかであったり、リアルショーでの活気が戻ってきていたり、デジタルならではの表現の仕方など...
少しづつ日常が取り戻されつつある現状をうまくファッションに落とし込んでいた様に感じられました。
やはり、ファッションのパワーは偉大だなと感じます。

いかがでしょうか。
皆さんのお気に入りのコレクションも教えていただければ嬉しいです。
Instagram:__sayaka41 の方にも感想やリクエスト等のDMお待ちしております。もしよろしければフォローの方もよろしくお願いいたします。

本日も最後までご覧いただきありがとうございました。

sayaka


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?