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「アイデア」の誤解

僕はプランナーというお仕事をしていますが、かれこれ10年以上これだけをしています。簡単にいうと「アイデアをつくる人」なんですが、全体のディレクションから、新規性ありすぎるものは僕自身がプロデューサーとしての立ち回りを求められるので仕事の説明が難しい状態になっているのが現状。

ありがたいことに「アイデアの作り方」講座の依頼を受けてることもあり、その際は「作り方ではなく、見つけ方としてください」とお願いしています。こういった先生的な立場に立つと、世の中のアイデアを必要とされるポジションの人たちの苦悩が聞けて勉強になります。早々に気づいたのは多くの人がアイデアを誤解しているということでした。

今日はGWのアイデア修行の流れで少しでもアイデアの誤解を解きたいなという記事です。

■目次
 1.「アイデア」と「企画」の違い
 2.特別な才能はいらない
 3.面白くなくていい
 4.アイデアよりも大切なこと

「アイデア」と「企画」の違い

まず最初に教えるのがこれです。ほとんどの人がアイデアと企画を同じものとだと思っています。僕の中で厳密にわかれていて識別はこうです。

アイデア
実現不可能な夢物語でOK。良い悪い関係なしに思いついてしまったふんわりとした発想全般。
企画
アイデアを元に実施設計、リスクヘッジ、スケジュール、予算を含めたアイデアを現実に落とし込む計画。

全然違うのわかるかと思います。多くの人が後者のものと発想を組み合わせたイメージで「アイデア」と捉えていることが多いです。ここの誤解が「発想にしにくさ=アイデアの出しにくさ」につながっています。

まずはここを捉え直すことから始めます。企画能力は専門的スキルです。経験を踏むことで体得するスキルでもあるので、実現できいなぁ…と心の中で発想を押し殺してしまいます。極端な話ですが、実現のことなんてアイデアでは考える必要ありません。

なぜかというと様々なアイデアから企画の段階に移り、多くのアイデアは現実に落とし込むために縮小されていきます。そのスケール感をイメージしてください。必ずしぼみます。だからこそ、アイデアは出来るだけ大きく夢想することが大事なんです。最初のアイデアが萎縮して小さいと、そこからさらに小さくなります。結果、そのアイデアは魅力を失います。

アイデアは大きく広げた夢物語の中にキラリと輝くコアを見つけるためにあります。広げて広げて、企画のタイミングで萎んだとしてもアイデアが大きければ企画された段階でも魅力は生き残ります。アイデアと企画は別作業。双方が関係しあって、実現にいたるものです。まずはこれを理解してください。

特別な才能はいらない

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