アナザー・バスカッシュ!とは?

 アナザー・バスカッシュ……アナザーというのだから本来のバスカッシュもあるのだろうという方もいらっしゃると思うので、ちょっとご説明を。

『バスカッシュ!』とは2009年の4月より半年間放映された全26話のTVアニメーションです(今年で10周年!)。自動車にボディがついたようなデザインのロボット〝ビッグフット〟を駆って街をストリートバスケを繰り広げる若者達の日々を描く……とまあ一言で言うとそんな作品です。企画当初はアメリカに於けるスケートボードの歴史を下敷きに、若者の間で独自に流行発達したストリートスポーツがいかに一般化し、更には企業が介入して変質し発達していくのか。その中でプレイヤー達はどういう道を選ぶのか、そんなところを中軸に異世界を魅力的に描こう、そんな感じで始まりました。とはいえ、色んな人が集まって色んな考えをとりまとめて作って行くTVアニメです。総監督の河森正治さんが「あえて着地点を作らない」と宣言されていたとおり、「基本物語はストリートだけで展開する」という流れはいつの間にか各地の遠征を行なう紀行的な要素を加え、更には月にまで飛んで行ってしまいました。僕はシリーズ構成をしていましたが、こんなやり方があるんだなあと半ば驚きながら、ストーリーのとりまとめをしたのを覚えています。とはいえ、当初のストリートを舞台にした世界観も惜しいですね、とプロデューサーの皆さんが僕に小説を書くことを薦めてくれました。

 何故、人はバスカッシュをするのか?

 ストリートに生きる人達にとってビッグフットとは?

 その辺りをブルーレイのブックレットではありますが、全9話の短編集として連載をさせていただきました。今回はその再掲です。

読んで下さってありがとうございます。現在オリジナル新作の脚本をちょうど書いている最中なのでまた何か記事をアップするかもしれません。よろしく!(サポートも)