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キッチン・セラピー

『キッチン・セラピー』

宇野 碧(著)
発行:講談社

ちょうど1年ほど前にSENSE OF WONDERで
紹介した、『レぺゼン母』の作者さんの新刊です。
今月のメイン本ともリンクするような
心と体とお腹に効く、浄化されるような小説。
読み進めるうちに、これはSENSE OF WONDERを
好きでいて下さる皆さんに紹介したい!!!と
強く思ったお話でした。

自分が疲れているときやしんどいとき
頑張っているときに
『もっとのんびりやってもいいんだよ』
『好きなようにしていいんだよ』
『自分のことも大切にして』
そう言われても、ありがたいけどできないよ~。
そんなことってないですか?

『だって私がやらないと誰がやるの?』
『私が好きなものとあなたが好きなもの
 違ったらどうしよう。。。』

なんて思ってしまう。
特に、SOWのお客様は優しい方ばかりだから
自分よりも家族や周りを優先させて
そんなつもりはないのに、少しずつ少しずつ
ストレスをためていませんか?

このお話には、そんな人たちが
何かに導かれるように、森の中にある
『町田診療所』を訪れます。
ここは、診療所と言いながら病院ではありません。
心落ち着くたたずまいの大きなキッチン。
そこで、ちょっと不思議な家主の町田モネさんに
導かれ、、、いや振り回されながら料理を通し
癒されていきます。

その時は、本当に必死で
自分がそうしなければどうしようもない
それしか道がないように思ってしまうけど
意外とそうでもないんだよ。
私はSENSE OF WONDERに入って
翠さんと一緒にいろんなことをやるうちに
ああ、そんなに肩ひじ張らなくてもいいだあと
自然と思える瞬間がありました。
この物語の登場人物はモネさんと料理を通して
気づく瞬間が訪れます。

結局それは、自分で気づくしかないのだけど
他の人たちの気づきを追体験できるのが
小説の醍醐味ですよね。
自分に降りかかってくる現実はあれど
ハッピーでいられるかどうかは自分の心持ちしだい。
そんな気づきにつながる本を紹介できたら
私も幸せです。

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