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愛鳥のブラック企業奮闘記 ~第12話 この印籠が目に入らぬか~

この奮闘記では、わたくし愛鳥がブラック企業で無双状態になるまでの経緯について、新入社員の時から時系列にして投稿しています。

詳しくは、こちらのマガジンの説明文をご覧ください。

ブラック企業へようこそ!


1.前回のあらすじ

時は2006年に遡る。
私は大手商社に就職。
だが、超絶ブラック企業であった。

私は入社式の後に行われた懇親会で、経営層にビールを注ごうとした時に、不覚にもビールをこぼしてしまい、経営層から目をつけられてしまった。

その後、私たち新入社員は、すぐにとあるお寺で4泊5日の合宿をすることになったが、お寺に着いてからずぐに座禅をさせられ、警策でどつかれ、夜中に起こされ、また座禅でどつかれ、やっと朝食が食べられると思ったら、白ご飯とたくあん1枚のみで私は心が折れた。

極めつけは、鬼軍曹のような講師のビンタ。

その鬼軍曹には声が出なくなるまであいさつの発声練習をさせられ、もう声が出ないというのに、あいさつの発声練習を強要してきたことに悪態をついていたら、思い切りビンタされてしまった。死ぬほど痛かった。

そんな地獄の合宿であるが、日数を重ねていくごとに段々慣れてきて、むしろ、周りの新入社員と励まし合いながら、「皆んなと一緒に頑張るんだ!」と一体感を感じ、どんどんモチベーションが上がっていったのであった。

そして、私たち新入社員は、遂に最終日を向かえたのであった。

2.この印籠が目に入らぬか

地獄の合宿も遂に最終日となり、私は、浮かれていた。

休憩時間の時に、私は上半身裸になり、同期の皆んなに背中を見せて

愛鳥「この背中を見よ!この印籠が目に入らぬか!
同期「ギャハハハハハ!お前、どんだけ坊主にどつかれてるんだよ!」
愛鳥「なめんなよ!俺は唯一、あの鬼軍曹のビンタに耐えてきた漢だ!坊主の警策なぞ、そよ風に過ぎんわい。座禅は寝てなんぼだ。」
同期「バカだなあ愛鳥は!ギャハハハハハ!坊主の『またお前かあああ』は愛鳥確定だもんな!面白すぎるぞ!ギャハハハハハ!」
愛鳥「なんでお前等は寝ないだよ!お陰で坊主に目を付けられてしまっただろうが!」
同期「普通、寝るか!バカだよお前は。」

と談笑していたが、あまりに騒がしかったので、鬼軍曹がやってきて、

「やかましんじゃあ!お前等ああああ!休憩時間やからって騒いでんじゃねえぞ!それに、愛鳥、何、裸になってるんだああああ!

ともの凄い剣幕でブチ切れてきた。

この鬼軍曹のビンタだけは、絶対に食らってはダメ。再び食らうと痛すぎてこの世を去ることになるので、私は全力で謝罪し、辛うじて事なきを得た。

私が九死に一生を得たところで、鬼軍曹より最後のカリキュラムが伝えられる。

「新入生諸君、これが最後だ!今から諸君には、一人ずつこの演台で皆の前で、この合宿で学んだことと御社で将来どうなりたいか話してもらう。諸君には、ここに辿り着くまでに、徹底的にあいさつの発声練習をしてもらった。その発声練習、忘れるんじゃねえぞ!この演台で話す時も同じだ!全力で声出せよ!

これを聞いた私は、心の中で「この合宿で学んだことなんてねえよ!散々ボコボコにしやがって!」を思いながら、渋々、皆の前で話す内容を考えた。

そして、一人ずつ演台で、あの地獄の発声練習の時のノリで、皆の前で合宿の学びと将来の自分について叫びながら話していたのだが、あまりの地獄絵図で、話している内容が頭に入ってこなかった。

そのうち、女性社員の方は途中で泣き叫びながら話している人もいて、「たぶん、俺も泣くぞ!」とその気持ちは痛いほど伝わってきた。

そして、私が皆の前で叫ぶ番がきた。色々叫びながら言ったが要約すると「お坊さんの警策と鬼軍曹のビンタに愛情を感じ、それを糧にこの会社で貢献していきたい。」と言った。

もちろん、愛情なんか1ミリも感じていない。憎しみでしかなかったが、一部の同期に見透かされれたのか、なぜか堪えきれず、肩をふるわせて笑っている人もいた。

この合宿で、一番地獄を見たのはダントツで私だったので、女性社員のように絶対に泣いてしまうだろうと思いましたが、その様子をみた私は「こいつら何笑ってんだよ!俺はマジで地獄をみたんだよ!」と終始イライラしぱなっして、涙は一粒も流せなかった。

こうして、地獄の合宿は終了し、私たち新入社員は、バスに乗り合宿場のお寺を跡にした。

途中までは、毒に犯されたかのように、新入社員同士で一体感を感じ、モチベーションが上がった時もあった。

しかし、バスの中で改めて振り返ってみると、フルボッコにあったにも関わらず、不覚にもモチベーションが上がってしまった単純すぎる自分に対して「一生の恥だ!」と激しく後悔した。

そして、私たち新入社員を乗せたバスは、とある場所に着いた。

この地獄の合宿を経て、まさかこんなところに連れていかれるなんて1ミリも想像できず「夢でないよな~」と何度も自分に言い聞かせた。

そんな意外過ぎる場所とは?

詳しくは、次回の奮闘記で話していく。

3.今回の学び

今回の学びは下記2点。

一つは、理不尽な状況に慣れてはいけない。

これは、前回の奮闘記同様(下記参照)

もう一つは、学生気分を脱却する自覚を。

確かに、ブラック企業の研修内容は問題ありだ。だからと言って、学生気分でふざけていいわけではない。

当時の私は、自分の未熟さゆえに、あれほど寝るなと言われているにも関わらず、座禅の際にはずっと寝てしまい、毎回毎回、お坊さんに怒鳴られて、警策で叩かれる始末。

お坊さんだって、好きで警策で叩いているわけではない。本当はちゃんと座禅をして欲しいはずだ。

それなのに、私は、座禅で叩かれまくったことをネタにして、上半身裸になって、

「この背中を見よ!この印籠が目に入らぬか!

とふざけた真似を!

当時の私は、「この会社はブラック企業だ。」と語る以前の問題だった。

もちろん、今の私はこんなこと絶対にしない。

今回の奮闘記を書いている最中に、再び、己の恥を猛省した。

~第12話完~

最後まで読んで頂いた皆さんには、本当に感謝しかありません。

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